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「あわわ」が早い2025 1月23日

 

毎年、年度末と言えば確定申告・・・

そして「あわあわ」するのが常ですが

今年2025年はこの「あわあわ」を早めに感じております。

 

2月からしばらくイタリアへ行く予定なのですが

確定申告提出が帰国後では間に合わず・・・

出発前に済ませねばなりません。

1月だろうが2月だろうが、例年通り期限ぎりぎりだろうと

やらねばならぬ事に変わりは無いのですから

いつしても良いのです。

でも、あの、やっぱり、あわわ・・・

 

▲公認会計士の友人に「領収書をお菓子の箱にでも

ぼんぼん溜めておけば良いの!後でまとめれば終わるんだから

それくらいできるでしょ!」と言われ

それ以来箱に溜め込む癖がつき・・・

 

毎年思うのは、月々できちんと集計しておけば

最後にまとめるだけで良いのだから

今年こそきちんとしましょう!なのですが

結局同じことを毎年繰り返しております。

2025年の抱負が思いつかないなんて

ノンキなことを申しましたが、ここでひとつ

「2025年は毎月収支をまとめる」という

具体的な目標を今更ながら持つことにいたします、ハイ。

そろそろ成長したいと自分に期待します・・・!

 

なんか、こう・・・自己申告じゃなくて

自動で計算して徴収してくれると助かるんだけど・・・もごもご。

なんて、そうじゃないんですよね色々と、きっと。

 

 

小さくてドキドキする 1月20日

 

昨年秋に神楽坂のギャラリー「ラ・ロンダジル」の

グループ展「ロンダの妄想茶道具小品展」に

小箱で参加しましたとき

同時開催で中島完さんの茶道具展も開催されていました。

すべて茶箱用に作られた道具で

それはそれは小さくて美しい道具ばかりが並んでいたのでした。

茶箱は茶道具の一種で、道具一式を納めて

持ち運びできるようにしたものです。

いわばピクニック用お茶道具セットでして

すべて小さめに作ってあります。

 

初日にギャラリーにお邪魔して

小箱を見に来てくださった方や

一緒に出品されている作家さんとお話したりと

楽しく過ごしていたのですが、

実は心の三分の一は中島完さんコーナーに行ったままでした。

あまりに可愛いのですもの!

そうして鼻息荒くひとつ手に入れましたのは

小さな薄茶器でございます。

 

 

同じようなサイズの茶器が

それこそ100個は並んでいたでしょうか

沢山ありすぎて選びきれないのですが

「形と色」選抜、その中から「これぞ!」と選びました。

ああ、なんて小さくて美しいの!

 

その後に男性の友人に見せびらかしたところ

「・・・ちっさ!!」と叫んで終わりました。

そうですよ、小さいよ、この小ささが良いのよ。

 

▲蓋はつるっとツヤがあり、本体はしっとりと艶消し

 

美しいとため息が出ますが、それが小さいと

そこにドキドキが加わる気がします。

小さいだけじゃダメ。

美しくて小さいからドキドキする。

 

この薄茶器を眺めながら、わたしも

「小さくて美しい」箱を作る気持ちを養います。

 

 

美味しいニオイは困ります 1月16日

 

オンラインショップを始めてから

おかげ様でぽつぽつとご購入いただいています。

ありがとうございます。

 

ご購入いただいた小箱や額縁は

宅急便会社の指定の箱に入れて発送するシステムでして

コンビニで指定の箱を購入するわけですが・・・

 

自宅で発送準備をしようと思って箱を組み立てると

なんだかちょっと美味しそうなニオイがするのです。

ニオイのもとをたどってみたら、コンビニで買ってきた箱でした。

 

 

から揚げとかドーナツとか、油のニオイが強い。ううむ。

 

最近はどこのコンビニでも店内調理をしていて

いつも出来立ての美味しいスナックが食べられてきっと便利なのですが

数分入店したら服や髪にニオイが付くようです。

コンビニのお惣菜は美味しいですし

わたしもたまにお世話になりますけれど

小箱を発送する箱から揚げ物臭は困るのです。。。

 

衣類用の消臭スプレーなどを振りかけましたが

紙に染み付いた臭いはなかなかしぶとくて

どうしたものか。

 

コンビニで箱を買う&発送(店内で発送待機中にも

ニオイがつきそう)は諦めて

すべて宅急便の営業所にて行うか・・・

でもでもコンビニが近くて便利だし・・・

いやはや。

 

 

ギャー!と叫ぶ 1月13日

 

つい先日、驚くべき事実が発覚しました。

 

それがですね、大失敗に気付いたのでした。

昨年の「秘密の小箱」展に出した小箱のひとつに

ラテン語の格言を文字装飾として入れたのですが

これが大間違いをしでかしておりました。

 

 

純金箔に臙脂色の絵の具で模様をいれて

華やかで気に入っていたのですが

ラテン語の文章がめちゃくちゃで意味をなしていない。

 

▲こんな「小箱のブロマイド」まで撮ったのに!

 

いくら「文字は装飾、模様として入れているので

意味は二の次!」と叫んだとて、

ラテン語格言の意味を調べれば一発で間違いは明らかに。

そしてラテン語を理解する方は、きっと

想像以上に身の回りにいらっしゃるのですから。

 

▲フタ側面にぐるりと文字が入っています。

正面だけ正しく、3面は間違い文章・・・

 

ある日の夕方に間違いに気づいて

「ぎゃー!!」と叫び、家族に驚かれました。

この小箱、自分で持っているのも何だか・・・

かと言ってどうしよう。

結局、家族に「くやしい!」とブツブツ愚痴りつつ

あげてしまいました。

そうして家族はいそいそと自室に持って行ってしまったので

その日以来わたしの目に留まることも無く。

 

それにしても不幸中の大きな幸いは

展示会で販売しなかった(売れなかった)ことです。

もしお客様の手に渡っていたら間違いに気づかないまま

末代までの恥となるところでした・・・!

 

この間違い、肝に銘じることにいたします。

自戒を込めて。

 

 

小箱がパカッと開いたら 1月09日

 

今年2025年に、またもや「禅の友」に

掲載していただけることになりました。

 

 

2023年は表紙に額縁でしたが

今年はカラー1ページに小箱です。

そして内容は、回文!

そうです、上から読んでも下から読んでも・・・の回文です。

 

 

小箱をパカッとあけたら回文が飛び出す趣向。

玉手箱のようですね。

編集のMさんのとても楽しいアイディアから生まれた1ページです。

1月号は縁起の良い回文に、水色の豆小箱が選ばれました。

 

やぁやぁ、これは可愛いではありませんか・・・

母(わたし)としては娘(小箱)の

晴れ姿を見せていただけて嬉しい限りです。

毎号に回文ページがある訳でもないとの事ですが

「今月はどうだろう?」と楽しみにもなりました。

 

毎号最後に載る美術史のお話も楽しみのひとつ。

山下裕二先生の解説です。1月号は川端龍子のお話。

「百子図」には戦後すぐにインドから

上野動物園に寄贈された象インディラと

象の到着を喜ぶ子供たちの様子が描かれていて

胸がぎゅっとなるほど愛らしくて印象に残る作品です。

川端龍子はこんな作品も描いたのですね、初めて見ました。

 

 

「禅の友」は1冊80円、定期購読で

毎号お手元まで届きます。

詳しくは下記のページからぜひどうぞ。

禅の友のご案内

 

 

こころの贈り物 1月06日

 

年末に友人がインスタグラムに

お正月準備の様子を投稿していました。

しめ縄飾りも鏡餅も手作りで、日本のお正月の

美しい姿が垣間見られるのでした。

 

その中でこの友人が豆餅を作っていたのです。

黒豆がギッシリ入って大きくて、それはそれは美味しそうで・・・

つい「美味しそう♡」と一言送ったら

数日後には蜜柑とともに豆餅を送ってくれました。

 

▲巨大な蜜柑と大きな豆餅スライス!

 

 

箱を開けた傍からすぐさま蜜柑を食べちゃう!

お礼の連絡もする前に・・・いかん。

でも外の空気で冷たく冷やされた蜜柑は、ひときわ甘くて瑞々しい。

じゅわ~っと幸せが広がりました。

巨大な蜜柑をひとつ、お仏壇に供えて祖父母達にもお知らせをして

 

 

お昼ごはんのメインは豆餅ですよ。

そろそろ飽きたお節の残りの海老やかまぼこ、酢蓮

そしてお雑煮の残り(つまりお味噌汁)しかない食卓が

豆餅の迫力で輝きます。

 

 

パクっとひとかじり。

豆の歯ごたえが気持ち良い。

お餅も市販のものより濃いというか、ニッチリと詰まって重々しくて

安易にビョンビョンと伸びたりしません。

この美味しさって説明するのが難しい・・・

水っぽくないお餅ってこんなに美味しいんだ。

 

もくもくともぐもぐ、大きなお餅を頂いたのでした。

お礼の連絡をする間もなく、胃袋に消えていったお餅・・・

いや、間はあったのに食い意地が勝ったわたしでした。

(食後すぐに連絡しました!)

 

生まれた時から東京で、祖父母の田舎がなかったわたし。

こうして「季節の手作り贈り物」が届く新鮮さと喜びを

友人からいただいています。

幸せ、ありがとうございます。

 

 

 

いろいろ違う2025元旦 1月02日

 

改めまして、あけましておめでとうございます。

 

いかがお過ごしでしょうか。

東京は良いお天気ですが、雪が大変な場所もある様子

お疲れが出ませんよう。

 

毎年毎年、手作りのお節を準備していた我が家ですが

今年はとうとう買いました。

母がふと思い立って(あきらめて、開き直って、が近い気がしますが)

郵便局へ行ったついでに注文したそうです。

なんという事でしょう・・・!バンザーイ!

 

 

これだけの品数を準備する苦労を考えたら

数万円で大晦日に届けていただけるなんて素晴らしい!

そして美味しい!!

 

ただ、この美しいお料理も食べてしまえばお重は空になります・・・。

自作の場合は大抵お鍋や冷蔵庫に残りがありますから

お重に詰め直せば元通りの姿になるのです。ううむ・・・

「食べたら終わり」が気になって勿体なくて

箸の進みも遠慮がちになりました。

結局、母が準備した黒豆と田作り

わたしが作った酢蓮と紅白なますばかり食べた元旦の朝でした!

慣れないことってありますよね。

 

 

ことしも父から頂いてしまったお年玉

半紙に包んで蛇の判子です。

ポチ袋も良いけれど、半紙の包みはお正月らしくて美しいです。

「かわいい~♡」とワイワイ騒いでいたら

「この包み方は昨日見た『禅の友』(曹洞宗の冊子)に

載ってたやり方だよ」とのこと。

 

 

毎号に「つつむとも」といって紙で様々な包み方を

紹介しているページがあって、とても面白いのです。

でも実践したことはありませんでした。

こんな風に自分で可愛くできるならわたしもやってみよう、フフフ・・・

 

 

ことしのお雑煮は昆布出汁に輪切りの大根、丸餅

細切りのゴボウと人参、ほうれん草、紅白生麩でございました。

亀甲の里芋もあったけれど、入れ忘れました!

 

毎年なんとな~~く考えている「ことしの抱負」は

どうも今回は思い浮かばず。なんでだろう。

もっとこうしたい、ああしたい、こうしなきゃ、ああしたら良いだろう・・・

そんな風に具体的に思いつかないって我ながら驚きます。

これで良いのか悪いのか不明ですけれども

その時その時でよく考えて、出来ることをする、ということに。

 

なんだか色々といつもと違う2025年の元旦でした。

 

 

あけましておめでとうございます 1月01日

 

旧年中は大変お世話になり、ありがとうございました。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

鎌倉へ いざ段葛 12月30日

 

我が家恒例、毎年暮に鎌倉へ出かける日が来ました。

わたしが生まれる前からの家族恒例行事ですが

家族の年齢や構成の変化に伴って

この日の流れも少しずつ変わってきました。

これもまた諸行無常なのであります。

 

2024年は12月27日、例年より少し早めでした。

まずは車を由比ガ浜に留めてから、海へ。

 

 

この日は少し風が強くて、雲も波もドラマチックでした。

 

 

貝殻はもう要らないのです。昔拾った貝が家にありますから。

でも美しい貝をみつけると欲しくなってしまう。

要らないけど欲しい。もう持っているけれど欲しい。

我ながら色々と考えさせられます。

 

 

まるで絵のような青春も目撃。

二人の女の子が長い髪を

風になびかせながら書いていました。

 

さて、浜を後にしまして

いざ鶴岡八幡宮へ向かいましょう。

鎌倉は暮の時期以外にも友人と来たり美術館に来たり

学校の遠足でも来ましたが、なぜか段葛(だんかずら

八幡宮の参道。大路の中央が一段高くなっている道)を

歩いたことがありません。なぜだろう・・・

最近この段葛がきれいに整えられましたし

良いチャンス!とばかりに段葛を歩きます。

 

▲二の鳥居をくぐると段葛のはじまり。

 

 

桜の並木も植え替えられて、若木が初々しい。

歩く人々の半数以上は外国の方でした。

 

 

八幡様にも沢山の外国の方々。

七五三や成人式らしき着物姿が沢山、

とても幸せそうな笑顔でした。

そして外国の方が嬉しそうに眺めていました。

 

わたしが幼い頃はもっと人が少なくて

池の水もところどころ凍って

閑散とした印象だったのですけれど、

今はずいぶん明るく賑わっています。

八幡様も喜んでおられるのではないでしょうか。

 

 

並んでお守りを買いました。

イタリアの友人にも差し上げるつもり。

八幡様はおおらかに、イタリアまで来てくださるだろう!

・・・と思っています。

 

今年も小町通は行きませんでした。

もはや「歩き食べ通り」と化した

若い人たちのための場所です。

あの骨董店、あの書店、あの玩具屋さんや

和紙のお店はどうしているかな、とよぎりつつも

わたしはわたしの思い出を守りたいと思いました。

 

 

車窓からの富士山、江の島も良く見えます。

2024年も無事に終えることが出来そうです。

ありがとうございました。

 

 

忘れていなかった 12月26日

 

夏の終わり、ギャラリー冬青で開催されました

写真展に使っていただいた額縁のうちのひとつ

ヴェネツィア風の金額縁を作っています。

「ゆっくりで良いですよ」のお言葉に甘えて

でも甘えすぎになって、いまごろガサゴソ作っております。

 

 

A4の変形、といったサイズ。

切って接着して、乾かしています。

 

 

接着後にさらに四隅をしっかり固定して

下ニカワを塗ってボローニャ石膏塗り。

いつもの流れです。

2024年後半は小箱ばかり作っていたので

額縁制作が新鮮に感じてしまう!こりゃいかん。

いや、いかんと言うか、なんだかそんな自分に驚いてしまうのでした。

そうして、「やっぱり額縁制作は楽しいなムフフ」

などとノンキに思う自分に安心したりして。

 

額縁を作りながら工程を考える時に一瞬、ほんの一瞬ですが間があって

(以前は考えなくても流れで出来ていた)すこし焦りました。

でも頭より手のほうが額縁制作を

しっかり覚えていてくれたようです。

 

額縁も楽しい、小箱も楽しい。それで良いではないか。

好きなものを作れるのですからね・・・。

 

 

イタリアの美味しいもの 12月23日

 

北イタリアの友人から荷物が届きました。

クリスマスに食べてね、と美味しいものが沢山入っていました。

 

チョコレート、ナッツのお菓子、大きなパネットーネ

そして聞いたことのないものも。

Mostarda モスタルダ、と書いてある。瓶に入っていて・・・

イチジクの瓶、リンゴの瓶、そして色々フルーツの瓶と3種ありました。

 

ネットで調べたところによると、

「モスタルダとは、フルーツや野菜のシロップ煮に

マスタード・エッセンスを加えた北イタリア独特の加工品。

甘味と辛味のコントラストが特徴で、

チーズや生ハムなどと一緒に食べるのが一般的」とのこと。

 

▲モスタルダ。画像はWikipedia よりお借りしました。

 

色々フルーツのモスタルダは、昔懐かしいお菓子に乗っている

チェリーのアンジェリカのようなな見た目です。

友人からは「パルミジャーノとか硬くて熟成したチーズと食べると

美味しいよ~。あとは茹でたお肉と合わせてみてね!」と言われました。

ではでは、とパルミジャーノにつけてみたら、これは美味しい!

 

 

マスタードが入っているからちょっと辛いよ、と聞いていたけれど、

ほんの少しだけジンワリと辛味がありました。

チャツネのような、スパイシーなジャムです。

チーズの塩味とポクポクした歯ごたえに

モスタルダのトロリと濃い甘さ、遠くに感じるマスタード。

面白い美味しさでした。

これ、生ハムと食べたい!ウシシ・・・

 

そしてもうひとつ、イタリアのカラスミパウダー

「bottarga ボッタルガ」です。今回のはボラではなくてマグロ。

マグロのカラスミ・・・さぞや大きなカラスミでしょう!

 

 

パスタにかけるのが一般的なようですが

お芋でも美味しいと言うのでマッシュポテトにかけてみました。

強い塩味だけど海の幸の味がサッと広がります。

(マッシュポテトにバターは入れない方が良かった。

次回はバター無し!) ほのかに「錦松梅」の味がする。

これはきっと炊き立てご飯に振りかけたら絶対美味しい!と思います。

 

クリスマスに、と送ってくれた食材ですが

クリスマスまで待たずに食べてしまう・・・

でも早い方が美味しいですしね!

友人に感謝してムシャムシャ頂きました。

 

カラスミパウダーは日本でも見かけますし

モスタルダも通販で買えるようです。

機会があればぜひお試しください。

 

 

小さい小さい絵展 12月19日

 

毎度お知らせばかりで恐縮です。

今年最後のお知らせ、どうぞお付き合いくださいませ。

 

毎年暮に開催されます「小さい小さい絵」展が

今年も今日12月19日から始まります。

今年は去年に引き続き1点だけ

名刺大のテンペラ画模写を出品します。

ヴェロッキオ(1435~1488)が描いた

「聖母子と2人の天使」から部分模写、天使の顔です。

 

ヴェロッキオと言えばレオナルド・ダ・ヴィンチのお師匠様。

そして敬愛するギルランダイオのお師匠様でもあるのです。

・・・わたしも弟子のひとりに加えて頂きたい・・・!

でも毎日怒られそうで怖い!

 

 

額縁も15世紀風に、古典技法で作りました。

ヴェロッキオ工房でも使っていたはずのボローニャ石膏地です。

金の彩色はテンペラ絵の具で描きました。

 

▲額縁の外側サイズはB5のひと回り小さいくらいです。

 

ヴェロッキオが描く人物の口って結構特徴的です

。いつもキュッとしているというか

ちょっと尖っていて口角がはっきりしている印象です。

この天使の微笑む口元も例にもれず。

 

▲この天使の見上げる眼差しの先には聖母マリア様が。

 

お忙しい時期ですが、池袋へお出かけがありましたら

どうぞ東武百貨店6階のアートギャラリーへお立ち寄りくださいませ。

よろしくお願い申し上げます。

 

小さい小さい絵展

池袋 東武百貨店6階アートギャラリー

12月19日(木)~25日(水)

10時~19時 最終日17時閉場

美術画廊・アートギャラリー|イベントガイド|東武百貨店

ありがとうございました!そして 12月16日

 

怒涛のような11月、12月の小箱展示は

すべて無事に終えることが出来ました。

神楽坂、谷中、京都、お越しくださった皆様に

感謝申し上げます。ありがとうございました。

 

 

箱義桐箱店 谷中店での「秘密の小箱」展は今年3回目で

ようやく、なんとなく、展示などの要領が分かってきたような気がします。

でもお客様とお話するのは相変わらず緊張します。

自分で作ったものを自分で勧めることの難しさたるや・・・!

こればかりはまだ慣れませんが、練習した方がよさそうです。

堂々と爽やかに!を目指す。

 

 

京都の「梅軒画廊」さんは、今回初めて展示していただきました。

クリスマスとお正月を前にした暖かな企画の

仲間に入れて頂けて嬉しい限りです。

ちょうど「秘密の小箱」展と期間が重なっていたので

在廊が叶わずでした。残念!

展示をご一緒できた方々の作品も拝見したかったし

暮の京都散策もしたかったのでした。

 

 

日々、ものすごく遅いスピードで生きていることを実感しました。

この晩秋~初冬は3倍速で過ぎた毎日でした。

でもこれくらい人生にメリハリがある方が気持ちも良いです。

 

長い時間お待たせしてしまっているお客様、

考えること、するべきこと、次のこと、

ずいぶんと停滞させてしまいました。

小箱以外のことを後回しにしすぎてしまいましたので

これからまた諸々整理して進める所存です。

 

 

果物とリボンと子羊の舌の額縁 12月12日

 

「いったい何時から作っているんだい・・・?」

「ハイ、もう忘れてしまうほど大昔です。」

・・・という脳内会話が繰り広げられるほど

以前から続けております、名付けて「果物ぐるぐる額縁」です。

外側を果物のリース、内側にはリボンがぐるぐる巻き

端先は「変形ラムズタン (lamb’s tongue)」が取り巻くという

彫刻がぎゅうぎゅう詰まったデザインです。

 

 

記憶にはございませんが、記録をさかのぼると

今年4月27日に石膏を塗りました。

そしてどうやら彫刻は昨年秋に終えた様子。

ということは、着手は・・・一昨年かもしれません。やれやれ。

 

▲こうした「苦手な作業」はAtelier LAPIS の講師時間にするに限ります。

熱心な生徒さん方に囲まれていると、わたしも頑張れる気がする

・・・ような気がする。

 

彫刻をした額縁に石膏を塗るには様々コツがありますが

とにかく、いかに凹凸を均一の厚さに、

筆跡を残さず塗るか!・・・難しい。

凹に溜まった石膏を再度彫って(リカットして)

メリハリを戻し、丸い果物を「ふっくら艶やか」を目指して磨き・・・

 

 

うーむ、うーむ・・・

こんな感じで石膏磨きは終了。次は箔作業です。

全面金箔にするか黒と金のコンビにするか、まだ迷い中・・・

どうしよう??

 

 

京都「Art for Gift」展 12月09日

 

先日も書いたばかりなのですが

12月7日土曜日から15日日曜日まで

京都・四条烏丸にあります梅軒画廊で開催の

「Art for Gift」展に小箱6点を出品しております。

宣伝ばかりで恐縮です・・・

 

 

梅軒画廊さんは1916年創業という大変歴史のある画廊

烏丸駅からほど近く、京都のまん真ん中にあります。

ここ数年は関西方面の方に見ていただく

機会がありませんでしたので、

大変うれしく参加させていただく事にしました。

 

 

わたしKANESEI以外に12人の作家が丹精込めた作品が並びます。

クリスマスのプレゼントに、お年玉の代わりに、

またはご自分の楽しみのために、

どうぞお選びいただけたらと思います。

 

 

梅軒画廊 

「Art for Gift」展 12月7日~15日

〒604-8153 京都市中京区烏丸通四条上ル笋町682

営業時間:10:00~18:00 

電話:075-221-3510

 

 

菊と牡丹と片輪車 12月05日

 

昔々のその昔に作った和柄の小箱があります。

その時は白い石膏地に模様を線彫りして、

ボーロを塗って金箔を貼り磨いてつくりました。

全面金で華やかな小箱が完成したのです。

 

その小箱がとても気に入っていて、ある方に差し上げた後も

ずっと「もう一度いつか作ろう」と思っていました。

 

最近、黒地に模様を彫る細工が楽しくて、ある日ふと

「そうだそうだ、あの和柄小箱を黒地で作ってみるべし!」

と思い立って作りました。

 

 

菊と牡丹と片輪車の模様で、内側の布は濃いばら色です。

 

▲側面にも模様が続きます

 

なんだかたまに「和に飢える」と言いましょうか

唐突に和風の小箱も作りたくなるのです。

この黒地に線彫り装飾は地味ですけれど細かな線も描けて

繊細な和模様にも最適な技法でした。

 

この小箱は12月7日から開催の京都でのグループ展に出品します。

和だから京都・・・という安直な考えではるのですけれども

もしかしたら海外の方のお目に触れる機会が

東京より多いかもしれない、と思いつつ。

 

▲下のトレーも京都のアンティークショップで買ったものです。京都&京都

 

この小箱、菊と牡丹なので季節を選びません。

床飾りのお香合として使っていただいても良いなぁと

思ったりなんかしております。

 

関西にお住まいの方、お越しのご予定の方

おついでの際にぜひお立ち寄りくださいませ。

よろしくお願い申し上げます。

 

「Art for Gift 2024」

梅軒画廊

12月7日(土)-14(土)会期中無休

10:30-18:00 最終日17:00閉場

京都市中京区烏丸通四条上ル笋町682

075-221-3510

 

 

六角形に希望を込めて 12月02日

 

小箱を発表しはじめてから3年目

なんというか・・・マンネリ化してきた感があり

でもたかが数年で世界観が大幅に変わるってもんでも無し・・・

とウダウダ考えていました。

脱・マンネリと言うほどではありませんが

六角形の小箱木地を作って頂けることになり

鼻息荒く完成させた次第でございます。

 

 

いつもお世話になっている箱義桐箱店さんではなく

友人のMさん(古典技法額縁教室 Atelier LAPIS の生徒さんですが

もはや友人と呼ばせてください!)に

特別に作って頂いた小箱木地です。

大変に手間がかかる制作だったと思います・・・

ありがとうございます。

 

 

Mさんには、小箱の角の面取りはしないでください、と

お願いしてありました。

おかげ様でエッジがキリリとした小箱が出来てニヤニヤしています。

箱義さんの桐小箱は、そのまま使う前提で完成された小箱ですので

角は美しく面取りされています。

わたしはエッジがパリッと立ったデザインが好きなので

もどかしく思うこともあったりして。

 

 

左は金14カラットの水箔、右は金22カラットの本金箔

パスティリア(石膏盛上げ)で装飾しました。

 

 

サイズは六角形の対角60mm、高さ40mmです。

少し高さがありますので、いままでのKANESEI小箱には

入らなかった宝物も入れて頂けるかもしれません。

箱義桐箱店谷中店での「秘密の小箱」展い出品いたします。

ぜひお手に取ってご覧ください。

 

「秘密の小箱」

-フィレンツェの古典技法で作る小さな箱-

2024年11月29日(金)~12月12日(木)

10:30~18:30 月・火休廊 最終日17時まで

箱義桐箱店谷中店

台東区谷中3-1-5-B1・101

☎03-5832-9811

箱義桐箱店

 

 

つばめ飛んで行け東へ向けて 11月28日

 

小箱のつばめシリーズは、おかげ様で好評です。

 

アンティークの金属でできたオーナメントから型取りして

パテで作ったつばめモチーフを使っています。

いままでは「つばめメイン」でシンプルに黒や金だけ

という小箱ばかりでしたが、今回は背景に凝ってみました。

 

 

小さな小箱(相変わらず変な表現。

良い言葉が見つからない!)には小さいつばめ。

周囲は金に線刻、蓋には夜空に輝く星と

金のつばめが飛んでいます。

 

 

大きめの小箱(・・・)は周囲をまるく面取りして

背景全面に模様を線刻し、水箔

(14K、金と銀の合金)を貼り磨きました。

つばめはシンプルに黒にしてみたら、なんだかすこし和風なような。

 

 

ちなみに、ですけれど、わたしが持っている

アンティークオーナメントのつばめ以外にも

何度か古いつばめの金具をお店などで目にしましたが、

そのすべてが右向きでした。なぜでしょうかね?? 

東が吉方なのだろう!・・・と思っておきます。

 

▲飛べ、つばめ達よ

 

どちらもアンティーク調に古色を付けてあります。

今までのツバメシリーズに比べたら派手ですが、

ぎゅっと詰まった雰囲気で良い感じです。

オーナメントを使った小箱デザインの

新しいシリーズが出来そう。たのしいです。

 

こちらの小箱2点は明日11月29日から開催の個展

「秘密の小箱」展に出品いたします。

どうぞお手に取ってご覧ください。

お待ちしております。

 

100枚?200枚?それともナシもアリ?? 11月25日

 

いよいよ金曜日から始まります「秘密の小箱」展です。

 

その「秘密の小箱展」のDMを作りました。

写真は今年も浅野カズヤさんに撮って頂いたものでして

それをネットで発注するのですが。

さて、何枚作るかな・・・?

 

昨年は200枚作りましたが、友人に

「少ないんじゃないの?!」と言われちょっと後悔したものの

終わってみればちょうど良かった。

200枚のうち半分は郵送で様々な会社や出版社、

ギャラリーなどなど手あたり次第にお送りした(送り付けた)のでした。

 

会期中、お客様とおしゃべりして最後に名刺を頂いたら

大変に有名な芸術誌の方でした。

もちろん編集部にDMをお送りしていたのですが

「ああ・・・せっかく送ってくださっても

DMの類は見る機会が無くて・・・」とのお話。

この方はSNSをご覧になって個人的に来てくださったのでした。

 

あれだけ大きな編集部なら日々DMも大量に届くし

そりゃ目にも留まらんでしょうなぁ・・・。

友人の展覧会のお知らせなどを見ていても

「今年はDMは無し」パターンが半数近く。

と言う訳で、今年は半分、100枚だけ作りました。

 

 

その100枚が昨日とどいたのですが、これがなんと

わたしの設定ミスで写真上下に1~2mm白いラインが入っていて

(写真が小さかったみたい)、カッコ悪いったらありゃしません。

おまけに一枚一枚微妙にラインの幅や角度が違う。これいかに。

まとめて切る訳にもいかず、結局1枚1枚カッターで切りました。

不幸中の幸いは、標準紙で薄かった(ケチった)こと、

100枚だけだったこと。1時間で切り終えて、やれやれ。

 

 

微妙~~~に幅が違うDMハガキ100枚、準備が整いました。

箱義桐箱店谷中店、アトリエLAPISにて配布させていただきますので

お見かけの際にお手に取って頂けましたら幸いです。

 

 

秘密の小箱展 2024 11月21日

 

お知らせばかりで恐縮です。

箱義桐箱店谷中店での小箱展示会を今年も開催いたします。

11月29日の金曜日から12月12日の木曜日まで。

「秘密の小箱」展、今年で早くも3回目になりました。

 

 

こちらブログでもいくつかご覧いただいた小箱もイソイソと馳せ参じます。

 

 

今年は何故だか金と黒と水金(ほぼ銀色の金)の

3色がメインになりました。

色のある・・・たとえば明るいパステルとか

ハッキリとした赤や真っ青など、ほんの少し作りました。

だけど気分は金・黒・水金だったのでした。

理由は「ひたすら自分の好きなものだけ」を

追求した結果と言えそうです。

開き直りつつ、ひとつの挑戦です。

数えてみれば86個、ありました。

 

そして、今年からいろいろな事情があって

価格をだいぶ変更いたしました。

もともと可愛くないお値段でしたが

更に可愛げが無くなり、申し訳ない限りです。

この価格変更も、やむに已まれぬひとつの挑戦となりました。

この2つの挑戦で飛躍できるのか。

 

 

どうぞ、お手に取ってご覧いただけましたら幸いです。

よろしくお願い申し上げます。

 

「秘密の小箱」

-フィレンツェの古典技法で作る小さな箱-

2024年11月29日(金)~12月12日(木)

10:30~18:30 月・火休廊 最終日17時まで

箱義桐箱店谷中店

台東区谷中3-1-5-B1・101

☎03-5832-9811

箱義桐箱店

全日在廊予定です。

 

ポーチだポーチだ 11月18日

 

できました、ポーチ。

 

 

小箱を入れる専用ポーチです。

服飾デザイナーの藤井陽介さんとのコラボ・・・と言いますか

無理やりお願いして甘えて作って頂いたのです。

4色8種、すべて藤井さん手描きの絵が入れてあります。

 

このポーチ企画を思いついた時は、なんとな~く

「ポーチがあったらかわいいなぁ」程度でした。

小箱自体が生活に必要なものでは無くて

完全なる趣味の世界、生きる上での余興のようなもの。

その余興にさらなる余興(ポーチ)って、どうなんだ?

自分ひとりで盛り上がっているだけな気がする。

そんな風に思っていたのですが。

 

▲十字の模様

 

▲秋の牡鹿・・・かわいい

 

▲栗鼠!リス!りす!

 

▲教会にあるような模様

 

▲パステルイエローにシルバー、紐は水色、かわいすぎ

 

▲これも教会の模様のよう。紺に金の模様、黄色の紐・・・身もだえする。

 

▲ルネッサンス時代のドレスの模様のような。

黄色と水色ってなんでこんなに(以下略)

オーナメント付きの盛り上がった小箱も入ります。

 

出来上がってみれば、大げさなのは承知なのですけれど

「小さな夢も動けば叶う」としみじみ嬉しくなりました。

 

生地と紐の種類は藤井さんと選びましたが

色や図柄はおまかせしました。

想像していた以上に、思い描いていた以上のポーチが完成しました。

これは今回だけ特別、限定なのです。

 

 

んもう、かわいすぎちゃってどうしよう。

(しつこくてすみません・・・!)

8枚のポーチ、4枚は神楽坂のギャラリー

「ラ・ロンダジル」にお預けしましたので

ぜひお手に取ってご覧ください。

残る4枚は11月29日からの個展でご覧いただく予定です。

 

小箱をポーチに入れたら安全に持ち運ぶことができます。

旅行に大切なアクセサリーや、肌身離さず大切になさっているものを入れて

またはクリスマスのプレゼントとして、

選んで頂けたら嬉しいです。

 

それにしても、自分用に1枚とっておこうと思ったのですが

結局どれもこれも選べなくて、

最後にもし残ったら、その1枚を手元に置こうと思っています。

全部がお嫁に行けばそれが一番、でございますけれども・・・

なんともはや。いやはや。ウハハ。

 

 

妄想茶道具小品展 11月15日

 

今年の秋~冬は小箱の展示が続いており

お知らせばかりなのですが・・・

 

 

東京・神楽坂にありますギャラリー「ラ・ロンダジル」にて

明後日11月16日から開催の展覧会に出品いたします。

タイトルは「ロンダの妄想茶道具小品展」

 

いわゆる「お茶道具として」作られたものではなくても

たとえば小さな器を茶碗に・・・とか

ガラスの小瓶を振出(金平糖などを入れる器)に・・・

など見立てて使うことがあります。

KANESEIの小箱を、ちいさなお菓子入れにいかがでしょうか、と

提案していただいています。

ちいさなチョコレートやドライフルーツを蝋紙に包んで入れたり。

または香合としてお使いいただくことも。

 

▲ラ・ロンダジルさんのInstagramよりお借りしました。

竹編み風シリーズです。

 

 

小箱の他、ハガキサイズの額縁2点、楕円の額縁2点もございます。

額縁には裏板、アクリルガラスが入っておりますので

お好きな写真や展覧会の絵ハガキ、古裂やコラージュなど

お好きなものを入れてください。

 

▲こちら4点の額縁

 

「世界にひとつだけのとっておきをテーマに謳う妄想茶道具小品展は

現代作家が提案する茶道具と古いもの面白いものを

取り混ぜた愉しむ心が最優先の

固いことは言いっこなしの茶道具展です。」

(ギャラリーのリーフレットより)

 

 

秋の神楽坂へ、お散歩がてらどうぞお越しください。

よろしくお願いいたします。

 

ロンダの妄想茶道具小品展

 

天野ミサ 彫金

大桃沙織 金工

KogoccoPepin 胡桃細工

加藤キナ 鹿角細工 

KANESEI 古典技法小箱

伯兆 蒔絵

橋村大作 吹きガラス

村瀬玄之 張貫漆器

山本景子 漆・木工

 

2024年11月16日~11月30日

12:00~19:00

日曜・祝日・最終日 18:00まで

11月18日・25日 休廊

ラ・ロンダジル

新宿区若宮町11 摩那ビル1F

03-3260-6801

 

 

 

蛇の道は蛇 2024 11月11日

 

先日、曹洞宗の冊子「禅の友」に掲載していただく

写真の撮影がありました。小箱とちょこっと額縁。

掲載用の写真のほかに、わたしが使って良い許可を頂いて

小箱の集合写真も撮って頂きました。

フォトグラファーは浅野カズヤさんです。

 

▲編集者の方と浅野さんが色々真剣に。

 

フォトグラファーの仕事は大荷物がつきもの。

レンズ数種類、照明も数種類、三脚やらカメラ本体や、大変です。

いつもお疲れ様です。

上の写真の四角く光っているのは照明器具で

サイズも重さもタブレット。

光量も色味(青~赤まで)自在に変えられるのです。

いやぁ、日々進化です。大きな照明はもはや必要無し。

このタブレット型照明は自室にも欲しくなりました。

床置きでも棚に置いても、何かの後ろから照らすでも

なんでも可能なのですからね!

 

 

小箱の集合写真撮影。

これらの写真は11月末からの個展「秘密の小箱」の

DMやSNSで使わせていただく予定です。

おなじセッティングで、わたしがスマホで撮ったら下の写真。

 

▲薄らのっぺり。

 

そしてプロが撮ると

 

▲手前の箱をひとつ交換していますが

 

こうなるのです・・・!

立体感も趣も陰影も、クッキリ感も全然違う。

「なんじゃこりゃー!」と叫びたくなる。

いやはや、やはり蛇の道は蛇、でしたっけ、

とにかくプロの技を目の当たりにして大騒ぎでした。

 

これから頂戴した沢山の写真の中から

数枚を選び出さねばなりません。

これが楽しくも難しい。でも楽しい!

皆さまに早く見て頂きたいと思っております。

 

 

ポーチがあれば安全に 11月07日

 

これ、なんざんしょ?

 

 

紐でぐるぐる巻き。答えは

 

 

小箱のポーチでした~!!

いや、見てすぐわかりますよね、お粗末様でした。

 

いま、友人で服飾デザイナーの藤井陽介さんにお願いして

小箱のポーチを計画中。

ポーチがあれば小箱を安心して持ち歩いていただけます。

 

試行錯誤が続いておりまだ試作で

布や紐も変更かもしれませんけれど、おおむねこんな形です。

そして藤井さんに手描きワンポイントを入れてもらって

コラボしよう!と言う計画。

 

▲ムフフ・・・もうぜったいカワイイ

 

そうは言っても時間があまりありません。

11月前半にはなんとか完成しないと!

皆様に手に取っていただける日が待ち遠しいです。

 

 

楕円考 11月04日

 

イタリア製の楕円の小さな額縁木地2種を

友人のご厚意に甘えて5枚ずつ買ってきていただきました。

以来楕円額縁の魅力にはまっています。

 

いままで楕円の額縁って可愛らし過ぎるような気がしていて

つまりあまり興味がわかなくて辿り着いていませんでした。

ですが今年に楕円額縁のご注文をいただいて1枚作ってみたら

なんて楽しい世界だろう!

 

今日ご覧いただく楕円4枚(四角も1枚紛れていますが)は

ご注文の品ではありません。

めくるめく楕円の世界で目をハート♡にしながら

好き勝手に作ったものです。

 

▲黒地にかすれた金の植物文(プレッツェーモロ)と

四つの切込みを入れた全面純金箔

 

▲石膏盛上げでレリーフを入れた純金箔と真っ黒の2種

そして四角いプレッツェーモロ。

 

楕円の魅力は、なんと言っても「角が無い」と絶妙なバランス。

角が無いと始まりと終わりが無い。

そして曲線に長方向と短方向で作られるリズムがあること

でしょうか。正円とはまったく違う・・・。

楕円額縁のデザインを考えて、作って、眺めて、

つくづく面白く不思議な世界なのです。

 

 

始まりと終わりが無いのなら、模様も連続で良い。

・・・でもなんだか、間も作りたくなる。

 

 

そして模様を4か所に入れて区切る・・・慣れた方へ。

 

まだ楕円と本気で仲良くなれていない。

距離感がつかめていないわたしです。

これから更に楕円木地をいじくりまわして慣れていこうと思います。

 

それにしても、もっと楕円の木地が欲しい!

色んなバランス、デザイン、サイズの木地が

日本で手に入ると嬉しいのだけど・・・❕ううむ・・・

 

黒いプレッツェーモロと切り込み金の2枚は

11月半ばからのグループ展(神楽坂ラ・ロンダジル)

金と真っ黒パスティリアと四角いプレッツェーモロの3枚は

11月29日からの個展「秘密の小箱」展

(箱義桐箱店谷中店)でお披露目いたします。

 

 

同じ気配の物たち 10月31日

 

先日ご紹介しました、昭和風味に加工した

キャンドルスタンドですが

オリジナルの商品に実はあと2種類が販売されています。

もう少し背が低くて上部のお皿が広いキャンドルスタンド

それからコンポート皿のような形のもの。

味を占めまして、のこる2種類も購入して同様に加工しました。

 

 

上の写真、左が前回に加工した背が高いものです。

中央がコンポート、右が低いキャンドルスタンドです。

どれもオリジナルの姿はナチュラルで爽やかな印象なのですが

 

▲加工前のオリジナルの姿。写真はショップよりお借りしました。

 

ふたつにもちょっと削ったり塗ったり磨いたり

コッテリ仕上げにしました。

 

 

コンポートには小さな箱なら3つ並ぶ感じ、そして

 

▲相変わらずお供え感が強い・・・

 

低いキャンドルスタンドには中くらいの箱が

すっかり収まるサイズです。

ピンクと金と茶色の組み合わせも可愛らしい。

 

 

古色をつけた金や黒との相性も良いようです。

なにせどれもこれも古色コッテリですので

発している気配が同じなのですね・・・。

 

こんな感じで今年は展示してみようと思います!

 

イタリアの人からコーヒーを取り上げたら 10月28日

 

先日、父が渡してくれた新聞の切り抜きです。

 

▲10月5日の日経新聞

 

イタリアのバールでのエスプレッソコーヒーの値段が

最大60%値上がりの恐れですって。いやはや。

 

世界中、もはやどこでも何もかも値上がり一方ですけれど

その原因は様々。コロナ禍後の変化、気候変動、戦争・・・

この記事によると「気候変動によってコーヒー豆の

国際的な供給が混乱」とあります。

豆が採れなくなっているのでしょうか。

日本のスーパーで買うコーヒー豆も高くなりましたよね。

 

イタリアの人からコーヒーを取り上げたら

もはやイタリア人では無くなってしまうかも!と思うくらい

飲む人は朝昼晩と何度も飲んでいますから

(飲まない人は全く飲まない。差が激しい。)

これは大変に切実な問題です。

 

▲お砂糖を入れて混ぜたところ。まだ飲んでいませんよ。

 

上の写真は今年2月にフィレンツェのバールで立ち飲みした時のもの。

レシートには10%の税金を含めて€1.30とあります。

日本円でおおよそ210~220円くらいです。

 

この「SCUDIERI」というバールは

ドゥオーモのすぐ傍にある観光客も沢山訪れるようなお店で、

住宅街に行けば€1.20とか、場所によっては€1なんてお店もあります。

仮に60%上がったとして€2.16、日本円で350円。

立ち飲みのエスプレッソだけで350円かぁ・・・。

た、高・・・もごもご・・・大変だぁ!

 

その後、イタリア人の友人にこの記事について聞いてみたところ

「エスプレッソ€2・・・高すぎ。

もうバールで飲まないで家だけで飲むかも。」とのこと。

(家で飲むにしても、やっぱり豆も値上げでしょうけれど。)

 

イタリアの人たちにとってエスプレッソは

パンと同じくらい「生きるために必要なもの」でしょうから、

値上がりは致し方ないにしてもせめて20~30%程度だったら

と思ってしまいました。どうなるんだろう。

 

 

ヴェロッキオ先生に許しを請うて 10月24日

 

今年もまた、この季節になりました。

暮に開催される「小さい絵」展への出品準備です。

今年はヴェロッキオ作の聖母子像から部分

天使の顔をアップで模写しました。

いつものように卵黄テンペラです。

「小さい絵」展に出しますので、絵のサイズは8.5×6センチ

名刺くらいの大きさでしょうか。

 

▲どうだどうだ、どうなんだ?影が強いような気がするが・・・

 

模写をすると毎度のことですが、止め時が分からない。

いじくり続けるとドツボにはまってどんどんずれてしまう・・・

という経験から、心身が「わぁ!もうだめだ!」と叫んだ時に筆を置く。

・・・ヴェロッキオ先生、お許し下され。

ヴェロッキオは、かのレオナルド・ダ・ヴィンチのお師匠様

そしてなんとなんと、我が額縁師匠マッシモ&パオラの

額縁店兼工房はヴェロッキオ工房の跡ということが判明しております。

そんな訳でわたくし、ヴェロッキオには勝手に親近感を持っているのです。

 

さて、今年の額縁は15世紀、ヴェロッキオが活躍していた時代に

フィレンツェで流行したプレッツェーモロスタイルです。

木地にボローニャ石膏、黒色はアクリルガッシュですが

金の模様は模写同様に卵黄テンペラで彩色しました。

古色をつけて擦り切れた印象に仕上げています。

 

▲木の形が「典型的プレッツェーモロ「」と違うけれど、模様は伝統的に。

 

オリジナル作品「聖母子と2人の天使」(ロンドン・ナショナルギャラリー所蔵)

には全面金箔の額縁が付けられていますが

わたしの模写はちょっと地味に仕立てました。

 

▲納品用に白ボール紙でカブセ箱を作ります。

 

 

ううむ、ちょっと地味すぎましたかしら・・・。

でもまぁ、金だと絵が負けそうですし(わたしの技術不足ゆえに)

まぁ良しでしょうか。

 

▲右下の青い部分は、マリア様の衣なのです。青空じゃないのですよ。

 

いままで「小さい絵」展に出して頂く模写の額縁は

絵に比べて簡単に作って(市販の額縁を使ったこともあり。)いましたが

去年からは額縁も絵と同等程度に心を込めて作ることにしました。

何枚も描いて簡単な額縁を付けていたこともありますが

1枚入魂(念か?)の方が良いのではないかしら、と

最近は思うようになりました。

 

 

ええと、まぁ何と言いますか、はい、こんな感じで。

12月に東京・池袋の東武デパート美術画廊にて開催予定の

「小さい絵」展に出品いたします。

詳細はまたご案内させてください。

 

悶えて唸りつつも、やはり卵黄テンペラの模写は楽しいのです!

 

 

令和から昭和に加工 10月21日

 

今年も11月末から12月にかけて

谷中の箱義桐箱店谷中店の皆様のお世話になりながら

展示会を開催予定なのです。

そして毎度のことながらディスプレイに悩みます。

 

なにせ小箱と言うくらいですから

ひとつひとつが小さい。

ぽっちらぽっちら並べても

「なんのこっちゃ」という印象ですし

凹凸がありません。

額縁をお盆のようにして(平面を区切って)

小箱の集団をいくつか作ったりしました。

でもやっぱり何か高さが出るものが欲しい。

軽くて小さくて、安全な什器・・・。

 

そんなことを考えておりましたら

木製のキャンドルホルダーなるものを発見しました。

パイン材ですって。

▲写真はショップからお借りしました

 

上部のお皿がφ80mmなら小箱を

ひとつ置くのにちょうど良さそう!

という事で、さっそく注文しました。

届いた商品は薄い塗装にニス仕上げで

シンプルで可愛らしい。

・・・小箱展示にはもう少し、なんというか

コッテリ感が欲しい!

 

まずはニスを溶剤で剥がし、カーブを好みに削って、

ついでに柱中央の丸部分を簡単に彫っちゃって、

色も濃くしてワックス塗って、ふぅむ・・・どうだろう?

▲白い部分が削ったところ。

 

▲ステインで着色して、お得意(笑)のワックスコテコテ仕上げ

 

 

うむ。イタリア風味は感じないけれど

古臭くはなりました。よしよし。

 

▲ちょっとお供えっぽいのは気のせいですか。

 

もしかしたら小箱よりも最中やお饅頭のほうが

似合う仕上がりかもしれませんけれど、

そしてなぜか昭和を感じますけれど、これはこれで。

昭和生まれのわたしが作るものを乗せるのですからね、

昭和風味で結構なのでございます。

・・・開き直って。

 

楽しい工作でした。展示が楽しみです!

 

 

川野芽生さんの物語 10月17日

 

先日お知らせいたしましたオンライン展覧会

「ニコラス・カルペパーの窓」展が公開されています。

 

この展覧会では作品の出品作家ひとりと

コラムや物語をつける作家ひとりを組み合わせて

作品と文章を同時に楽しんでいただくというコンセプト。

わたしの小箱8点に、川野芽生さんが

物語ふたつを付けてくださいました。

 

▲すべて画像は展覧会より

 

川野芽生さんといえば、歌人でもあり

小説は芥川賞候補にもなった新進気鋭の作家さんです。

今回は大きな小箱(変な表現)4つには「星を仕舞う」という作品を

 

 

小さい小箱4つには「函(はこ)のかなたの世界を見る」

という作品を書いてくださいました。

 

 

不思議で深遠で少し怖くて、想像がどんどん膨らむ物語です。

わたしが作った小箱ですが、なんだかもう、どこか遠くの国の・・・

もしかしたら違う星のもののように感じるのでした。

小箱にこんな素敵な物語を添えていただけて、なんて嬉しいこと!

この展覧会を企画してくださった「桐とリボン」の方々へ

感謝申し上げます。

 

「ニコラス・カルペパーの窓」展覧会場は

下記のリンクからどうぞご覧ください。

「星を仕舞う」

「函のかなたの世界を見る」