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「秘密の小箱展」はじまりました 9月24日

 

相変わらず大騒ぎをして準備して

開催に漕ぎつけました

「秘密の小箱展」でございます。

 

台風の近づく金曜日の朝に搬入・展示

そしてお客様をお迎えしました。

 

▲小箱の他にテンペラ画模写、小さい額縁も置いています。

 

友人・知人も早速来てくれました。

緊張している時に知人の笑顔を見られるのは

本当にうれしいことです。

谷中という場所柄、通りがかりで

立ち寄って下さる方々も。

会場ギャラリーの「箱義桐箱店」へ

ご用でいらしたお客様と

思いがけず色々なお話が出来たりと

久しぶりに「初対面の方々と

お話をする楽しさと緊張感」も思い出しました。

 

▲総勢75点の小箱の全員集合

 

毎度のことで自分でも呆れますが

心は浮足立って焦ります。

お化粧もし忘れ(マスクを最大限に

広げて前髪を下して隠しました)

お昼休憩で気が抜けて居眠りして、

なんともトホホな面もあった初日。

本日2日目も台風大接近中ではありますが

昨日よりは落ち着いて店頭に立てそうです。

 

雨が心配ではありますが

お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください。

お待ちしております。

 

▲千駄木駅から徒歩数分です。

 

「秘密の小箱展」

箱義桐箱店 谷中店にて

9月23日(金)~10月2日(日)

10:30~19:00 金曜土曜日曜のみ営業

13時より17時まで在廊いたします。

 

その時が来た 9月22日

 

もう延々とずっと作業を続けて

アトリエLAPISの生徒さんには

「もはやわたしのライフワークです」などと

宣言して苦笑いされていた小箱が

ようやく、やっと、とうとう(しつこい)

完成いたしました。

 

 

いやぁ、続けると終わる時が来るのですね。

永遠に終わらないんじゃないか・・・は

大袈裟ですけれど、途中でもう

投げ出すだろうと諦めかけていました。

 

▲右の銀色の棒(メノウ棒)で点々を入れる。

形状サイズは鉛筆とほぼ同じです。

 

▲ライト付きルーペが役立ちました。

 

展示会が目前になって

「ここで完成させねば永遠に完成しない」と

腹をくくった次第です。

 

茶色ボーロにホワイトゴールドの水押し。

マイクロ点々でダマスク模様を入れました。

 

▲側面にも模様は繋がっています。

ほんのりとボーロの暖色を感じられる。

 

迷いに迷い、中は濃いピンクに。

 

 

改めて眺めても気になる点は多々あって、

でもまぁ一山越えられたような気がします。

記念碑的小箱になりました。

 

明日9月23日より開催の「秘密の小箱展」に

出品いたします。

どうぞお越しくださいませ。

 

 

サクランボと影 9月19日

 

マーシャルのサクランボ模写を

終えた小箱が完成しました。

 

 

サクランボには窓が写っていて

窓の向こうは青空・・・というのが

感じられます。(オリジナルの絵から)

明るい窓と青空、その光でできる

サクランボの影。

 

 

周囲は黒で中は真っ赤にしました。

ちょっと人形劇や紙芝居を思い出しました。

 

 

桐木地にボローニャ石膏、

アクリル絵の具で彩色、艶消し仕上げ。

内側に赤い別珍の布貼り。

 

 

9月23日からの「秘密の小箱展」に出品します。

ぜひお出かけください。

 

有り難や 9月15日

 

小箱にサクランボの絵を

模写しています。

マーシャルの絵はとても可愛いのです。

 

いつもは卵黄テンペラで描きますが

今回はチューブに入ったアクリルガッシュ。

テンペラは、卵黄メディウムを作って

描く都度に顔料と水と混ぜて絵具を作る。

チューブに入ったアクリルガッシュは

そのままパレットに出して水で溶くだけ。

なんたる簡便さ、手軽さ!

 

 

チューブ入りの絵具が販売されたとき

きっと世界中の絵を描く人々にとって

革命的だったことだろうなぁ・・・と

久しぶりにチューブ絵具で絵を描いて

今更ながら有り難味を感じております。

 

 

それは本当なのか? 9月12日

 

「継続は力なり」と思って

続けていることが幾つかあります。

止めるのはすぐだし

一度止めると再開が難しいこともあるし。

 

▲「小さい絵」展のテンペラ模写を始めました。

一枚は黄金背景、一枚は銀背景。

 

そう思って生きてきましたが

やっぱり色々、止め時というか

潮時ってあるのかもしれません。

 

▲メノウで磨いてマスキングを剥がす。

金は傷がついたのでちょっと繕い。

 

いや、「当たり前だろう」と

思われるでしょうけれども

止めるにも勇気が要りますでしょう?

 

▲卵黄メディウムにいつもは米酢を入れますが

今回はイタリアの白ワイン酢を入れたら

部屋中が酢のにおい・・・入れすぎたかも。

 

止めるのは続けるより簡単、と

思っていましたけれど

そうでもないなぁ・・・

 

▲描画に集中せずぐるぐる考えていた。

金の繕いも失敗した。

おまけに蚊に刺されて痒い。

刺されたのは1ヵ所なのに関係ないところまで痒いのはなぜ?

今日はもう作業しても無駄、お終いに。

こんな日もある・・・いや、自業自得?

 

「ひとつ止めれば次が来る」

なんてことも聞きますが

本当ですかね?

実は、止めると決めたときは既に

無意識にでも次を決めているから

なんじゃないか??

 

どうでしょうね。

 

 

ようやく完成、夜空の小箱 9月08日

 

額縁でも小箱でも

作りはじめたけれど途中で迷い始めて

「決まるまで様子見」として放置して

すっかり数年経ってしまうことがあります。

 

それらはいつも作業部屋の片隅の

すぐ目に留まるところに居て(あって)

ああごめんね、まだ決まらないから

もう少し待ってね・・・と言いつつ。

 

この小箱はそうして2年半が過ぎました。

中央の丸い彩色部分、天使かな

紋章かな、どれも釈然としなかったけれど

イタリア・パドヴァにあるスクロヴェーニ礼拝堂

天井画の写真を見ていて「これだぁ!」

と思い立ちまして、星空模様にしました。

ようやく完成、やれやれ一安心です。

出来るときは出来る。果報は寝て待て。

(ちょっと違いますかな?)

 

 

パスティリア(おなじみの)と純金箔

小さな点々打ちを入れて盛沢山な装飾に

純金泥で星を描きました。

けっこう可愛い・・・んじゃないかな。

 

 

家族に見せたところ「いままでで一番好き」と。

「10万円で売りに出そう・・・」と言うので

そんな値段で買ってくれる人は居るかしら

と答えました。そうしましたら

「もちろん売れ残るでしょう。

そうしたらちょうだい・・・フフフ。」

褒められたんだか何だか分からない。

 

 

ともあれ夜空の小箱、いかがでしょうか。

9月23日からの「秘密の小箱展」に

ぜひ実物を見にお出かけください。

 

桐木地小箱にボローニャ石膏

パスティリアでレリーフ、赤ボーロに純金箔、メノウ磨き。

中央にアクリルガッシュと純金泥で彩色

内側にライトグレーの別珍布貼り。

 

「秘密の小箱展」のお知らせ 9月05日

 

以前にも少しお話したのですが

小箱の展示会をいたします。

箱義桐箱店 谷中店にて

「秘密の小箱展」です。

 

 

秘密にしたいのか

見ていただきたいのか

変なタイトルなのですけれど

 

 

KANESEIの小箱は

大きなものは入らないけれど、

あなたの「秘密」を入れたら

大切に守りますよ・・・

というイメージなのです。

 

フォトグラファーの篠田英美さんに

これらの素敵な写真を撮って頂きました。

そして沢山の方に助けていただき

励ましていただき

ようやく漕ぎ着けました。

初・KANESEI小箱個展・・・

浮足立っておりますが

どうぞよろしくお願い申し上げます。

箱義桐箱店

 

DMハガキ、お送りいたします。

ご希望の方は私までご住所をお知らせください。

 

 

モッコウバラの教訓 9月01日

 

我が工房自慢の黄色モッコウバラ、

先日どうも葉が少ないし茶色いと気づきました。

やや、水やりが足りなかったか?と

早速バケツで水を運びましたら、なんと。

 

間近で見たら物凄い数の・・・

うう、書くのも恐ろしい・・・

2センチほどの毛虫がぎっっっっしり。

 

▲ちょっと息継ぎで夏の雲。

黒い物体はトーマス転炉の展示。

 

覚悟を決めて、家中の殺虫スプレーを

かき集めまして(キン〇ョールとか

フマ〇ラーとか、蚊用に準備したけれど)

煙幕になるくらい吹き付けたのです。

こちらまで眩暈がしそうでした。

 

黙々とスプレーしまくったわたしですが

心の中ではギャー!ウワワー!!と

叫びまくりでした。

 

▲思い出すのも凄まじいので更に息継ぎ。

また別の日の晩夏の青空とトーマス転炉。

 

ひとしきり後、地面には蠢きが無数に。

それを見ながらふと「小野妹子」を

思い出していましたら、いやに静かな

風が吹き抜けた夕方でした。

オノノイモコ・・・

イモコ・・・イモ・・・イモ・・・

 

ごめんね。

なにか罰を受けそうです。

教訓として・・・

大切な木ならマメにチェックするべし。

スプレーは効く。備えあれば患いなし。

 

 

やるべしやるべし。 8月29日

 

上手く行かないったら

上手く行かない。

どうにもこうにも。

 

だいたい建材の木地に

細かい彫刻をしようと思ったのが

間違いなのですよ。

 

・・・材料が悪いから?

いや、それもひとつだけれど

やっぱりわたしの技術が足りない。

見通しも甘い。

 

こうなったら自分との闘い。

諦めるもんか。

どうにかこうにか

完成させてやるのじゃ。

フンフン!(鼻息)

乞うご期待であります!!

 

 

 

小さな箱に詰め込んで 8月25日

 

先日の夜、ぼんやりとしていたら

親友からメッセージが届きました。

「こんな文章を書きました」と。

 

なんだかとても嬉しくて、

高校時代、制服を着ていたころの彼女と

母になった今の彼女と

わたしが知らない幼いころの彼女の姿が

輪っかの中で繋がったイメージ。

心の一部分は今も変わらないままね。

 

ぜひ読んでみてください。

小さな箱に詰め込んで

あやちゃん、ありがとう。

 

 

ネットショップでいざいざ 8月22日

 

今年4月の投稿で声高らかに(?)

宣言してしまったからにはやっぱり

実現しなくてはなりません・・・。

ネットショップ開設でございます。

 

とは言え、ええ~と、作ったは良いが。

公開する勇気が出ずに右往左往して

早くも2か月が過ぎまして

ようやく先日こっそりオープンいたしました。

本当は満を持して「オープン記念」銘打って

何かしようかな、などと考えておりましたが

すごすご諦めました。

 

良いのかな? 本当にこれで良いのか。

大丈夫なんだろうか・・・。

お金のやり取り、発送などなど

売れる前からドキドキしています。

 

今のところ商品は少しの掲載ですが

これから徐々に増やしてまいる所存です。

 

▲ロゴが大きすぎた気もします・・・

 

改善点満載の見切り発車でございますが

もしご興味持っていただけましたら

下記のページをご覧くださいませ・・・。

ああもう、すみません!

(今のうちに謝らせてください!)

 

https://kanesei.theshop.jp/

 

仕事の時間 8月18日

 

先日、雑誌の取材をうけました。

暑い中を我が工房まで来てくださった

ライターさんとカメラマンさんは

どちらも女性でした。

 

わたしの経歴や留学中のこと

額縁についてや制作の上での気持ちなど

お話したのですが、当たり前ですけれど

プロの方がわたしに興味を持って

穏やかに笑顔で話を聞いてくださるのは

照れますけれど、でもとても気持ちが良い。

 

そしてわたしのポートレートや

額縁、小箱の写真を撮って頂きました。

華奢な女性が大きなカメラを持って

色々な角度から何枚も撮ってくださる。

撮影する対象への気持ちのようなものが

彼女の体全体からワァッと溢れ出て眩しい。

これまた当たり前ですけれども

プロの方が撮影して下さるって

緊張もするけれど、なんだかやけに

嬉しくなったのでした。

 

 

他の人の「仕事の対象」になって

現場で目の当たりにして

じわじわと圧倒されたようです。

そして気持ちが引き締まり、

励まされる午後でした。

 

古典技法額縁の作り方見本を作る 8月15日

 

Atelier LAPIS の展覧会に向けて制作中の

古典技法額縁の作り方見本」額縁の続き

久しぶりになりましたがご覧ください。

 

前回、金箔の下地「ボーロ」を塗り終わり

いよいよ金箔の「水押し」です。

古典技法ではボローニャ石膏の上に

ボーロを塗り、その上に水をひき

(フライパンに油をひくように)

金箔を乗せて乾かすと貼り付く、のです。

 

水をひきますので、高い部分から開始。

今回の額縁では内側の一段高くなった

細い部分にまず箔を置き、そして平ら面へ。

 

▲この刷毛で金箔を持ち上げて移動します。

 

▲一通り箔を置き終わったら、小さな穴や

欠けた部分を繕います。

 

下の黒ボーロ部分には銀箔を貼る予定。

右下は違う装飾技法で模様を入れますので

マスキングしてあります。

 

 

うう~む。

ここで説明しても良く分かりませんよね。

百聞は一見にしかず。そして

百見は一経験にしかず、でございます。

古典技法にご興味のある方はぜひ

Atelier LAPIS へお越しください。

見学ご希望のご連絡お待ちしております。

 

 

そんな時もあるのさ 8月11日

 

先日完成した小箱は

古典技法の純金箔で

ゴリゴリに古色を付けました。

 

わー、かーわいーい・・・自画自賛。

にへらっと笑ってしまいました。

 

 

だけど。

こんなズタボロの小箱を作って

自分で喜んでいりゃ世話無い。

ひとりで目を輝かせていても

喜んでくれる人はいるのかな?

 

なんだか最近、自分で作った物の

良し悪しが良く分からないのです。

これは世に言うスランプ?

 

 

いや違いますね、単に自信が無いだけ。

何気なく言われたひとことが気になるだけ。

 

まぁ良いか・・・。

そんな時もありますさ。

すべては暑すぎるのが悪い、ということで。

 

 

額縁の本「MARCO BARROCO ESPANOL」 8月08日

 

久しぶりに新しい額縁本を購入して

フガフガ鼻を鳴らし喜んでおります。

スペインのバロック時代の額縁集。

「Marco Barroco Espanol

Estetica y Didactica

Sigloe 16th/17th/18th」

 

▲スペイン語で額縁は Marco

覚えやすい単語です

 

2021年秋にスペイン・アンダルシアにある

アルメリア美術館(Museo de Almeria )にて

スペインバロックの額縁展が開催され

出品額縁がまとめられた本のようです。

(展覧会情報はこちら

同じくヨーロッパの地中海に面した国と言えど

イタリア、フランス、スペインとそれぞれ

異なる文化があるように額縁もまた

違う趣のものが作られていて面白いのです。

 

わたしのイメージでは、スペイン額縁は

大胆で力強い。とくにこのバロック時代は

なんとなく、日本の安土桃山時代の文化に

通じるような「派手・明暗・動き」が

あるように感じています。

(実際時期も重なっているようです。)

 

▲なんでこんなデザインに??面白い!

 

▲これぞわたしのイメージするスペイン額縁

 

▲迷いのない筆さばきはセンスの塊

 

この本には41点の額縁の詳細--正面・裏面

はもちろん斜めからの写真もあるのが特徴。

側面や立体のバランスが見られます――が

スペイン語と英語で解説され、これら額縁を

実際に近現代の絵画作品額装に使った例もある他、

スペインの額縁史、制作の歴史、構造説明など。

 

▲額装例はとても興味深い

 

こんな展覧会が開かれていたんだなぁ、と

行けなかった残念さと羨ましさもありますが

日本でこんな本を手に入れることができる

幸せも感じつつ。

決してお手頃価格ではありませんけれど

「良い買い物をした!」と思える本です。

 

「MARCO BARROCO ESPANOL ESTETICA Y DIDACTICA

siglos XVI-XVII-XVIII」

Jose MANUEL Marin Durban

Cartel,C.B.

P.227

 

 

 

開き直って愛を貫く 8月04日

 

わたしはたまに、ご注文の仕事以外に

古い額縁の再現をしています。

いわば「作りたい額縁を自分の為に」

チャレンジしています。

それは楽しく悩み多い作業です。

 

▲見本写真を見ながら彫り彫り。

写真では凹凸や細かい部分が分からないことも。

その時はその時、想像で補う・・・

 

美術館に納まっているような古い額縁を

集めた写真集(額縁本)に載っている

たった1枚の写真を参考にして

自分なりに考察して再現しても

正しいのか間違っているのか

分かりません。

 

▲石膏を塗り始めたらいつものスローガン

「手早く丁寧に」・・・これ目標。

 

イタリア・・・せめてヨーロッパに

住んでいれば、実物とは行かずとも

同じ時代の同じ地域で作られた

似たような額縁の実物を間近で見て

答え合わせもできるのに。

 

 

▲ボーロの色は本に記載されている。

分からなければイタリアの額縁史先生に尋ねてみる。

今回は「rosso scuro」の記載、暗い赤色。

 

イタリア人の知人に先日

「君はなぜ古典技法額縁を作るんだい?

日本は世界に誇る文化と歴史があるでしょう?

小箱のデザインモチーフにしたって

日本の伝統的な模様が沢山あるじゃない??」

と問われたのでした。

なんでわざわざ遠いイタリアなんだい?

 

なんでって言われても。

わたしも20代に始めたころは

こうなるとは思っていなかったのだけれど。

でも熱中できるものに出会ってしまった!

遠く離れた日本に生まれ育って

古典技法額縁愛に目覚めてしまった!

これを運命というのか

成るべくして成ったというのか。

 

「これぞ」と思えるものに出会い

それを続けることができるのは

人生でこの上ない幸せ。

我ながら物好きだなぁと思いつつ

もはや額縁からは離れられない・・・

と、諦めて開き直って

額縁愛を貫こうと思っています。

 

 

・・・独り言でしたね

どなたかに聞いていただきたかったのです。

 

 

理想のおじさん像 8月01日

 

わたしがこのブログのなかで

自作の額縁やら小箱を「おじさん風」と

表現しておりますが、つまり

それはどんな感じなのか??

理想のおじさんとは?

 

わたしのイメージする「おじさん」とは

ひげを蓄えた恰幅の良い中年以降の男性。

苦み走ってカリスマも眼力もあって

一筋縄ではいかない人物。

それでいて青年のころの様子も目に浮かぶような。

ホルバインが描いたヘンリー8世の肖像画とか

ベラスケス、ティツィアーノ、ルーベンスや

レンブラントが描いた自画像のような

そんなイメージなのです。

(あくまで絵画から受けるイメージのみ。

実際どんな人物だったかは別!)

 

▲ハンス・ホルバイン作「ヘンリー8世」1537年頃

 Wikipediaよりお借りしました。

 

いくつかの額縁や小箱が完成したとき

「なんかオジサンっぽいな~」と

ぼんやりとした感想を持っておりました。

(かく言うわたしは地味なオバサン・・・)

上記の人たちを思い起こさせるような

額縁や小箱・・・のつもりだったのですが

考えてみれば図々しいですね!

彼らに認められて傍に置いてもらえたら

それはもう最高じゃないですか!

 

おじさん風をあえて目指しはしませんけれど

今後も敬意と愛情をもって「おじさん風」と

表現してまいる所存であります。

そしてお姫様風、熟女風のものも追及したい。

(熟女風小箱はちょっとイヤかな・・・)

などと思っております。

 

 

落ち着くのじゃ。 7月28日

 

いよいよ本格的に暑い毎日になって

作業部屋のカーテンを閉めて

手元のランプだけで作業しています。

明るいだけで暑いような気がしてしまう。

 

9月後半に初めての「ひとり展示会」を

予定しておりまして、これは一般的には

「個展」と呼ばれるのだと思いますけれど

ちょっと大げさなような感じがして、

なんとなく違うような気がしてしまう。

 

 

心と頭が右往左往しつつも

時間は着々と過ぎていく夏でございます。

気持ちを落ち着けたい。

 

 

黒と赤とおじさんと 7月25日

 

嗚呼、またしても、これまた

パスティリアなのでございます。

ボローニャ石膏をウサギニカワに溶き

面相筆で垂らし描きしてレリーフにする。

パスティリア装飾をいたしました。

 

▲面取りした桐木地小箱にパスティリア

 

黒の下には補色の赤を塗って、磨り出しました。

家族に見せたところ

「・・・地味だねぇ・・・」とのこと。

意外な感想です。

黒と赤って地味でしょうか?

黒ってけっこう派手な色だと思うのですが。

 

▲表に合わせて中にも赤い布を。

 

フィレンツェ伝統工芸のモザイク

ピアスを入れてみました。

黒い背景に真っ赤なサクランボです。

 

 

 

やっぱり赤と黒ってハッキリしていて

派手・・・とは言わずとも

強い色ではあるようです。

そしてまたもやこの小箱、ちょっと

おじさん風味に仕上がりました・・・。

 

中身も器も欲しいから 7月21日

 

わたしが小箱好きなのはもう

言わずもがな、ではありますが

ガラスの小瓶も好きです。

とくにマイユの瓶が好きなのです。

 

黒い地に金の文字

柔らかくカーブしたガラス瓶のかたち。

マスタードが欲しいのが瓶が欲しいのか?

どっちも!であります。

 

大きな瓶を収穫(中を食べ終わり)して

ホクホク並べたけれど

小さいほうがかわいい・・・

ということに気づく。

うむ。次は迷わず小瓶を買おう。

 

▲空き瓶は小ねじを入れるのにぴったり!

 

だけど、ラベルシールが剥がれない。

昔は食べ終わったら洗って

しばらく水に漬けておけば

ラベルはすっきりと剥がれたのに

最近は溶剤で拭かないと剥がれなくなりました。

きっと濡れるとすぐ剥がれちゃうラベルは

不便に思う人たちも多いのでしょうけれど。

 

なんだかなー・・・

と思いつつラベルをゴリゴリ剥がし

でもやっぱり集めてしまう

マイユの小瓶のお話でした。

 

 

古典技法額縁の作り方見本を作る ボーロ塗り、そして愛は必要なのか問題 7月18日

 

引き続きAtelier LAPIS の展覧会に向けて

制作中の「古典技法額縁の作り方見本」額縁

その制作風景をご覧ください。

 

1回目「木地に下ニカワ、ボローニャ石膏塗り磨き

2回目「模様下描き、パスティリア

本日3回目は箔準備の「ボーロ塗り」です。

 

古典技法(いわゆるヨーロッパの中世以来

伝統的な絵画・額縁制作技法)では

箔を貼る下地としてボーロを塗ります。

このボーロ下地が無いと「水押し」

と呼ばれる技法での箔貼りができませんので

大変重要、かつ特徴的な工程です。

 

ボーロは主に赤・黒・黄色3色。

見本ですので3色のご紹介をしてから

必要部分に赤と黒を塗り分けます。

 

▲まず黒。深くてかっこいい黒です。

・・・敷いた新聞「女性には、やはり愛が必要なのか?」が気になる。

もちろん必要です。愛が必要なのは全生物当然でございましょう。

 

▲つづいて黄色。

「若くキレイでありたい女性は、愛が必要であるはずだ。」

・・・年齢相応でいたい女性も老人も、男性でも子供でも愛は必要。

 

▲そして赤です。

下に敷いた新聞記事はもう見ないことに。

 

今回は赤ボーロに金箔、

黒ボーロには銀箔を貼る予定です。

これぞ「ザ・古典技法」でございます。

 

ボーロとはいわば粘土。

これをニカワ液で溶いて塗ります。

ボーロが乾いた後、水を塗って箔を置くと

溶けだしたニカワが糊になり箔を接着し

さらにメノウ棒(貴石のメノウ)で

磨くことでより圧着する、と言う原理のようです。

 

▲ボーロ作業終わりました。

 

このボーロの色は顔料とも違う深みがあって

とても不思議に魅力的なのです。

箔を貼らなくても美しい、と思っています。

 

「愛をください wowwow 愛をください zoo・・・」

この歌詞が頭から離れなくなりました!

 

金の小籠箱 7月14日

 

以前に小箱木地の角を丸く加工して

それっきり放っておいたのですが

なんとな~く気分で「かご風」に

パスティリアで(またパスティリア!

石膏液を垂らし描きしてレリーフにする)

模様を入れて金箔を貼りました。

 

角を丸くしたからか、艶消し古色の

効果なのか、思っていたよりずっと

かごっぽくなりました。

 

 

イタリア語で籠(かご)は

cesto チェストと言うそうです。

これは小さなかごですので

さしずめcestino でございます。

金の小籠。cestino d’oro.

 

 

それにしても漢字で「籠」は

竹冠に龍と書くのですね!

これもまた面白く興味深い。

 

 

Cestino d’oro…spero che ti piaccia.

 

ここぞとばかりにパスティリア 7月11日

 

先日の「木地に直接パスティリア小箱

の仕上がりが気に入りまして

さらに3つばかり追加で制作中です。

 

桐の木地は柔らかくて木目も

開いている(と言うのでしょうか)ので

トノコを塗り磨いてから下描き。

 

 

そしていつもの石膏垂らし描き

「パスティリア」技法の登場です。

 

 

ここ最近しつこいくらい

パスティリアばっかり!

好きだから楽しい、良いのです。

こういう時って何か背中を押されるような

「パスティリアの流れ」があるので

逆らわず流れるままにしています。

そうすると心身ともに平穏に楽に

制作が出来るように思います。

 

 

venezia-2 完成しました 7月07日

 

1年放置して(悩んで!)いた

ヴェネト額縁の古色加工も無事おわり

完成といたしました。

 

 

 

この古色加工は奥深くて、いつも

どこまですり切れた感じにするか

どこまで汚すのか

いつどこで作られた雰囲気にするのか

などなど・・・

悩み深いものがあります。

今回は磨り出し少しにちょっと汚い感じ。

「KANESEI古色・レベル3」

と言ったところでしょうか。

 

 

なにせこの額縁は思い入れと思い出が

深すぎて多すぎて、眺めているだけで

夜通しお酒が進んでしまいそう・・・

なのであります。

 

制作していた様子は「diario」内のカテゴリー

「Firenze 2020」にちらほらと書いております。

宜しければご覧ください。

 

 

「works」内「classical」にこちらの額縁をアップいたしました。

どうぞご覧下さい。

 

 

見えすぎちゃって困る・・・ 7月04日

 

最近、細かい作業の集中力が減りました。

以前はもっと、こう・・・心身が

ぐぅぅ~っと潜るように集中できたのだけど。

 

それもこれもきっと寄る年波、

目が見え辛くなっているからだろう!

と理由付けしまして

LEDライト付きルーペを買いました。

これで作業もバッチリさ、ムハハ・・・

 

▲シンプルなランプの佇まい

 

▲スイッチオン!ピカッと明るい。

LED特有の青白く目に刺さる光ですが

明るくくっきり。

 

そしてルーペを覗くと

「ぎゃっ」と叫んでしまうほど良く見える!

何と言いましょうか、別世界な感じです。

 

 

今までどれだけ見えていなかったのか。

そして見えていた人にはどう思われていたのか。

なんだか複雑な気持ちになりつつも

金箔の繕いをしました。

 

でも、ものの30分で頭痛と目の奥の疲れで

ギブアップしてしまったのでした。

ちょっと見えすぎちゃってもう・・・

 

このルーペを選んだ理由は、ガラスレンズを

交換して倍率を変えられること。

今は2.25倍のレンズなので強いのかもしれません。

1.75倍に替えて、明るい日中にライト無しで

作業して、少しずつ慣れようと思います。

 

いや、それにしても。

これがあれば作業の幅が広がる予感です。

活用しようと思います。

 

 

 

ヴェネト額縁に古色加工と「なぜ好き?」問題 6月30日

 

2020年2月フィレンツェ滞在時に

木彫師グスターヴォさんの工房に通い

汗と涙に濡れながら(半分嘘半分本当)

制作しましたヴェネト額縁に

2021年6月になって箔貼りをしました。

ピッカピカにして、ひとまず完成・・・

 

 

それから1年、寝室で毎日眺めて過ごし

ようやく諦めがついたと言いますか

向き合う気力が沸いたと言いますか

「ピカはおしまい、古色仕上げしよう」

と思い立ちました。

 

まずは裏から作業開始です。

裏面は白木のままでしたので

アクリルグアッシュの「生壁色」を塗ります。

 

 

この色は被覆力も高く落ち着いた色味で

金箔との相性も良いようで愛用しております。

 

さて表面です。

まずはスチールウールで磨り出し。

 

▲磨り出し前。ピカピカ見納め

 

▲磨り出し後。分りづらいですが

下地に塗った赤褐色のボーロが見えています。

 

そして褐色のワックスを塗りました。

左~下部はワックス後、上~右はワックス前。

 

 

ワックスの効果で凹凸もくっきりしました。

まだちょっと生々しいので

この上にさらに灰色の粉「偽物埃」を

はたき込み磨き上げ、完成です。

やれやれ。

ほんの少し、肩の荷が下りたような気がします。

 

この額縁を作るにあたって参考にした

オリジナルの額縁が作られた18世紀当時、

額縁職人の方々は金箔をいかに

美しく輝く状態に仕上げるか

(恐らく金箔作業専門職人の仕事)が

重要だったはずです。

薄暗い邸宅や教会の小さな灯りを反射して

揺らめき輝く金が求められたはず。

 

全世界のいにしえの時代から

エジプトも南米も、中東もインドも中国も、

「金は変色(酸化)せず永遠の輝きを保つ」から

黄金が珍重され、通貨にも発展したのに。

時代は変わって価値観も変わって

「磨り出し汚した金の古色の美しさ」

「あえて輝かない金を好む」

というような感覚も生まれたわけですよね。

考えてみれば、これは贅沢なことです。

「金そのものの純粋な美しさ」が既にあるのにね・・・。

 

それでもやっぱりわたしは擦り切れた金が好き。

なぜ古色を付けた金が美しいと思うの?

金の一体何が好きなの?

金そのもの?それとも取り巻く文化?

背景や歴史?イメージ?箔作業??

なんだろなー・・・全部、だけども。

 

恋人に「わたしのどこが好き?」と訊ねられて

結局「全部だよ」などと答えてしまうのって

こんな感じかしら、と思っています。

・・・いや、ちょっと違いますかな。

やれやれ。いやはや。

 

 

こんな仕上げはいかがですか 6月27日

 

市が尾にある古典技法アトリエ

「アトリエLAPIS」の生徒さんが

先日完成させた額縁の色使いが

とても素敵でした。

そのイメージを拝借しまして

わたしは小箱にしてみました。

 

いつもは石膏を塗り磨いていましたが

今回は桐木地に直接パスティリア

(石膏盛り上げ)装飾を。

額縁には直接パスティリアは

以前から施していましたが

なぜか小箱には初登場です。

 

▲最近パスティリアの話題を多く

お届けしている気がしますが。

 

▲面取りをした小箱に直接

石膏を垂らし描きしてレリーフを。

 

周囲のポチポチが鋲のようになって

ちょっと武具とか馬具とか

そんなイメージにもなりました。

木地なので軽やか、でも男性的な

力強い雰囲気も出てくれたか・・・?

どうにも贔屓目になっておりますが

お気に召して頂けると嬉しいです。

いかがでしょうか。

 

桐木地にボローニャ石膏で

パスティリア装飾

アクリル絵の具で彩色

外側寸法:77×50×24mm

 

 

古典技法額縁の作り方見本を作る つづき 6月23日

 

先日ご覧いただいた見本額縁制作

その続きでございます。

 

装飾模様をカーボン紙で転写して

下部にパスティリア(石膏盛り上げ)で

模様をレリーフ状に入れることにしました。

 

湯煎で温めたボローニャ石膏液を

面相筆で垂らし描きします。

こんもり、ふっくらと。

石膏が乾きますとレリーフになります。

 

▲ある程度のスピードと度胸も必要。

「手早く丁寧に!」

 

このパスティリア技法は

石膏液の温度・濃度が大変重要です。

わたしは得意な方・・・ですけれど

いまだに中々バッチリ満足な

仕上がりになることは無く、

試行錯誤を続けている奥深い装飾法です。

 

 

新旧交代、お別れの儀式を 6月20日

 

たまに画材店に行ってしまうと

もうウキウキしすぎてしまいます。

あれもこれも手に取ってから

その量と予想支払金額にぎょっとして

諦めつつ半数を元に戻す。

そしていそいそと買うのです。

 

▲絵具と筆、金属用プライマー

箔の上にも描きやすいに違いなし!

 

▲新しい筆の証し、キャップ付き

 

新しい筆があるって本当にしあわせ。

右6本は数百円のお手頃筆で日常使いに。

中央の2本は高い(1800円とか・・・)ので

”ここぞ”という時の頼みの綱用。

左の2本は2020年のフィレンツェ滞在時

ZECCHI(古典技法画材店)で買った

5€くらいだったコリンスキーの筆です。

プライベートブランドだからか

かなりお手頃価格でした。

そしてかなりかなり良い穂先であります。

次回行けたら10本くらい買い貯めようムフ♡

(それはいつだろうか。

その頃はもう少し円がユーロに

強くなってくれますことを願います・・・)

 

よく言えば物持ちが良い。物に執着する

わたしですので、古い筆はなかなか捨てられず

でも筆立てで呆然と立っているばかりで

もはや活躍の場はないであろう筆たち、

今日お別れすることにしました。

 

▲ボサボサになるまで働いてくれた筆一族

 

筆供養をしてくださる神社がどこかに

あったように記憶します。

わたしはわたしで、ひとり密かに

お別れの儀式をいたしました。

うう、寂しいような申し訳ないような。

きっと使命は全うしてくれたはず。

今日までありがとう、さようなら。

 

さぁ、明日から心機一転

新ピカ筆一家と共に

良いもの作りをいたしましょうぞ。

 

 

クッキーの作り方をようやく思い出す。 6月16日

 

今日のお話はお菓子のクッキーでは

ありませんのです。

 

最近いただいたご注文額縁の装飾に

パスティリア(石膏盛り上げ)を

入れることにしました。

わたしが勝手に「クッキー」と名付けた

デザインで、なかなか気に入っております。

だいぶ昔に作ったデザインです。

額縁の四隅の角に入れる小さな模様、

昔のクッキーに入っていた模様風・・・

というイメージで名付けました。

 

さて、下描きをしまして石膏も温めて

いざ!と思ったのですが

「あれ、これってどうやるんだっけ・・・」

と手順が思い出せず。

なんたることだ。

我ながら驚いてしまいました。

 

▲左のふたつは昔作った

クッキー模様コーナーサンプル

 

こまかい説明は省きますが

どの部分から開始して

どのように重ねるか、など一応

自分なりの「制作手順」があります。

 

この「クッキー模様」を作るのが

久しぶりすぎました・・・!

以前につくったコーナーサンプルを

引っ張り出して眺めてみて

そうそう!そうだった~!!

と思い出せて一安心した次第です。

 

昔のわたし、サンプルを作ってくれて

どうもありがとう・・・

気に入っているならもうすこし頻繁に

小箱等にも練習しておきましょうぜ・・・。