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この冬も会えそう 12月13日

 

10月のおわりに、庭の日蔭にぶら下げていた

ヒヤシンス一家の球根

庭のいつもの場所に植えました。

 

下げていた場所が悪かったのか

土からあげた後の処理が悪かったのか

じつは球根にカビが生えてしまっていて

「これはもうだめかもしれないな」と

思いつつも土に植えたのでした。

 

すっかり忘れていた(我ながらひどい!)

ヒヤシンス一家の場所を見たら、今朝

そうです! 芽がでていたのですよ。

 

可愛いことこのうえなし。

みずみずしいちっちゃな緑がピコン。

とはいえ球根は6つあるはずなのです。

今日のところ芽はまだ3つしかでていません。

これが誰(ヒヤ子群か真珠3姉妹か)の芽か

まだ謎、蕾がでてきて判明します。

毎朝しばらくハラハラが続きそうです。

残る3つも芽をだしてくれたら、と願います。

 

 

ピンク色のひらめき 12月10日

 

先日、強烈なピンクと輝く金で

ぎょっとさせてしまいました額縁

その後、淡い色に調整しまして

完成を迎えました。

 

ピンクの上にオフホワイト色を何層も重ねて

ほのかに湧き上がるようなピンクを目指します。

 

ちなみに淡くする前はこんなピンク。

なんど見てもすさまじい色ですが。

 

どの程度の色味にするか、絵を入れて確認し

うむ、程よい色になりました。

純金箔は艶消しにして仕上がりです。

 

当初は赤味の無いクリーム色にするつもりでしたが、

打ち合わせ時にお客様が

「ピンクが合うと思う」とのお話で。

ひとりになってからじっくりと絵を見返して

淡いピンクにすることに決めました。

 

そのぱっとしたひらめき、「ピンクが合う」

に従ってとても良い結果になったと思っています。

 

 

小さい小さい絵展 2018 12月06日

 

そしてとうとう2018年も師走を迎えました。

先人たちが「人生はあっという間」との

言葉をたくさん残していますけれど

いやまったく、その通りでございますね。

 

今年も「小さい小さい絵」展に出品いたします。

テンペラ画模写を4枚準備いたしました。

 

池袋東武百貨店にて12月20日(木)から

12月26日(水)までの1週間です。

お近くにお越しの際に

お立ち寄り頂けましたら幸いです。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

池袋東武百貨店催事場カレンダー

 

祭壇型額縁を作る4 麻布貼りと下ニカワ塗り 12月03日

 

彫刻作業を終え、完成した装飾竿の

egg&dart も本体に取り付けました。

今日はボローニャ石膏を塗る

準備をいたします。

木地に「下ニカワ」といって目止めの

兎ニカワを塗りますが

今回は並行して亀裂防止の麻布も貼ります。

 

この祭壇型額縁の木地は、横から見ると

何層も木材を重ねて土台、柱、装飾を作ってあります。


このまま石膏を塗るとおそらく

木材の境目に亀裂が入ることでしょう。

それを少しでも少なくするために

石膏の前に粗い麻布を兎ニカワで貼ります。

木材が湿度で動いても、石膏に出る影響が

最小限になるように。

たった一枚の麻布、でも威力は絶大です。

 

この麻布ですが、織り目に沿って

切ることが大切です。

貼り込むときも、できるだけ目を整えて。

「なんたる面倒!」ではありますが

そうすることによって麻布の力は

最大限に発揮されるのだそうです。

今回のような下地につかう麻布も

絵画修復で補強に足す麻布も

かならず織り目に沿って切る。

先人の教えに忠実に行きます。

 

 

「額を紡ぐひと」 11月29日

 

ここしばらく、何人かの方から

ある本についてのお話を伺いました。

今年2018年に新潮社から出版された

谷瑞恵さん著「額を紡ぐひと」

という小説についてです。

 

まず、わたしはまだ拝読もしておらず、

読んだ数人の方に伺ったお話からだけの

印象と内容ですので

ブログに書くことで不特定多数の方に

「発表」するのは憚られますが、

KANESEIとこのご本の内容を

リンクして考えておられる方がいらっしゃる

可能性が無きにしも非ず、ということで、

こちらでお話することをお許しください。

 

この「額を紡ぐひと」というご本と

KANESEIは一切関係ございません。

取材もお受けしておりませんし、

主人公の「額装師」の女性とわたしは

経歴、仕事方法、そして広い意味での

額縁、額装に対する考え方も違います。

 

このご本によって額縁と額装に、

そして額縁を作る仕事について

興味を持って下さる方が増えて、

わたしも額縁を仕事とする者として

とても嬉しく思っております。

また「額を紡ぐひと」という小説に対して

批判する意思は一切ありません。

わたしの勝手な思い込みで

お気を悪くする方がいらっしゃいましたら

申し訳ございません。

お許しください。

 

以上、どうぞご理解くださいますよう

お願い申し上げます。

 

 

Mr.Cによる伝技「気泡必殺の術」 11月26日

 

ボローニャ石膏の作業で

気になる失敗のひとつは気泡です。

石膏地に気泡の跡(ピンホール)が残ると

金箔を磨き終えてもブツブツが残ります。

石膏液の気泡を抜くこと、そして

塗った面に上がってくる気泡をいかに消すか、

長い間の悩みの種でした。

 

先日、アメリカで活躍しておられる

金箔師チャールズ・ダグラスさんが

気泡を退治する処方を教えて下さいました。

処方の石膏液をいつもと同じように木地に塗ると

表面がいつもよりツルンと光っているようです。

乾燥後にも気泡が見当たりません。


 

この方法、わたしは初めて知りましたが、

日本でもご存知の方がいらっしゃるみたい。

国内であまり広まっていないということは

秘伝にしたいと思う方がいらっしゃるのかも・・・?

はたまたこの処方に副作用もあるとか??

 

チャールズさんは快く教えてくださいましたが、

それをわたしがブログで発表するのも

どうかと思いますので、悩みましたが

ここでお話するのは自粛いたします。

 

さんざん自慢しておいて方法は秘密だなんて

なんだか意地悪ですよね。

すみません。

長年の悩みが解決できた喜び、お許しください。

 

ぜひチャールズさんのHPもご覧ください。

N.Yやシアトル等で箔教室も開催中です。

CHARLES DOUGLAS GILDING STUDIO

インスタグラムもなさっていますよ。

 

 

地球上で眠るということは。 11月22日

 

ふだん、北北西をまくらに寝ています。

先日とつぜん思い立って

南西をまくらにしてみました。

 

理由はあるのですよ。

わたしの昔からのクセで

右を下に横向きで眠るのですが

左を下にした方が体が楽になる

と聞いたので試してみたくなったのです。

そうすると諸事情で布団の向きを

約90度回転する必要がありました。

こんなときベッドだと大変ですけれど

布団だと簡単です。

 

で、向きを変えてみたのですけれど

寝覚めは変な感じでした。

いつもと同じ部屋、同じ布団のはずなのに

どうにも居心地がよくなくて、

左を下にしなきゃ、という暗示もあってか

夜中に何度も目が覚めました。

 

自分が地球儀に寝転がっている図を想像すると

南西まくらで左が下の寝方ですと

ほぼ逆立ちして更に背中側から朝日を受けるポーズ。

そりゃあ寝心地も変わるかもねぇ

・・・と変な理屈で納得した朝でした。


それなら東まくらなんてどうなるの?

頭から朝日に突っ込んでいく感じ?

まさかね!ばかばかしいと笑いつつも

子どものような疑問がふつふつ。

今夜は南南東を向いて寝てみようと思います。

左を下に、も忘れずに。

明日の朝は逆立ちしながら朝日に向いて目覚めます。

どの方向が一番楽かちょっと楽しみです。

 

 

祭壇型額縁を作る3 渦巻きを彫る 11月19日

 

今日からいよいよ本体を手がけます。

イオニア風の柱、上部の渦巻きを彫りましょう。

トレーシングペーパーで作った下描きを

カーボン紙で写します。いつも通りです。

 

彫り彫り。

となりにモデルの写真を置いて確認します。


もう少し垂直方向に深いですね。

さらに彫りすすめます。

 

さてと。

左右がおおよそ彫れてきたところで

同じ深さ、バランスになっているか確認します。

 

egg&dart も仮留めして見てみます。

ふむ。


もう少し細かい調整が必要ですが、

ひとまず木地はかたちになりました。

 

わたしは木彫を留学時に学びましたので

今も留学当時に買った彫刻刀を使っておりまして、

21本のpfeil社製彫刻刀と

日本の彫刻刀3本でやりくりしています。

でもこれは決して多くない本数です。

道具があれば良いという訳ではないけれど

もっと様々なカーブの彫刻刀があれば!

と思うこともしばしばです。

今後すこしずつ買い足していきたいと思っています。

 

 

サンソヴィーノチャレンジ つづき③ 11月15日

 

サンソヴィーノチャレンジ

地味に続いております。

間があいてしまいましたが先日とうとう

「金箔を貼るか貼らないか問題」に結論をだし、

金箔予定部分に石膏を塗りました。

そしてようやく石膏を磨き始めたのですが。

 

 

結論は「金箔は部分的に貼る」なのでした。

上の写真、白い石膏部分が金箔になる予定。

これまた安易な決着でございます。

ハハハ。

 

安易なうえに石膏層が薄すぎたことが発覚、

さらには石膏塗り忘れ部分も発覚。

なんともかんとも。

「心ここにあらず」が丸わかりですね。

片手間でつくるとこういうことになるよ!

という見本のような途中経過でございます。

ワハハ。

 

・・・笑いごとではありません。

キッチリ修正してバッチリ仕上げます。

 

 

そこにメッセージはありません 11月12日

 

「あなたはなぜ額縁を作るのですか」

「あなたにとって額縁とは何ですか」

と訊ねられて、はて。

何と答えるべきか。

訊ねた方は きっと

「運命の出会いだったのです」

「額縁こそがわたしの人生です」

というような答えを

想像されていたような気がします。

 

たしかにわたしはブログでも

自作の額縁を「娘たち」などとお話しますが、

これはまぁ、方便と言いましょうか、

とても大切に身近に思っているという

表現のつもりです。

 

さて、質問のこたえに戻りまして、

わたしにとっての額縁とは

「とても好きで興味があって、

熱中して作ることができるもの」 であり、

また シンプルに「なりわい」

(規模はとても小さくとも)

でありましょう。

 

KANESEIの額縁を求めて下さることで

納める作品を安全に、ご希望のイメージで

展示できるように心を砕きますが、

額縁に他の役割を与えてはいないつもりです。

意志の表現もしていません。

すべてはお客様が感じるままに。

そしてわたしの手を離れた額縁は、

その額縁の運命に任せています。

 

どのような額縁も安定した気持ちで誠実に、

もくもくと作業し、完成させたい。

 

わたしが作る額縁はただ額縁であり、

メッセージはありません。

額縁に納められたものが発するメッセージを

守るのが額縁の仕事ですから。

お客様との関係もとてもシンプルです。

 

メッセージ性がある物を作るのが アーティストなら

わたしはやはり額縁の職人なのだろう

と思っています。

 

 

祭壇型額縁を作る2 egg&dart 彫刻 11月08日

 

下描きをした半カマボコ形の竿を

egg&dart のデザインで彫りましょう。

 

私が使っている彫刻刀はスイスのpfeil社のものです。

ステンレスの長い刃に木製の柄で、鑿(のみ)

のように木槌で打つことができます。

デザインのカーブに合った刀で溝を打ち、

そして彫り進めていきます。

頭の中に、正面や斜め、真横など様々な角度の

3Dで完成したイメージをインプットしておき、

それに近づけて削ぎ取っていく、という感じです。

 

上下と両脇、あわせて6面分の egg&dart

彫り終えてペーパーをかけました。

 

全く縁遠いような話ですけれど、

木彫が好きな人は車の運転が好きなのではないかな、

首都高の合流や車線変更も苦にならない

と感じる人が多いのではないかなぁ・・・。

わたしが木彫好きのドライブ好きだからって

こじつけている訳ではないのですけれど、

なんとなく、そう思っています。

 

 

これで終わりじゃない 11月05日

 

先日、チャコペーパーで下描きを写し

石膏盛上げ(パスティリア)を入れた額縁に

金箔を貼り、磨きました。

 

そして、色を塗ります。

 

あ、もしかして嫌な顔をなさいましたか。

なんて悪趣味なピンク色だ、と思われましたね。

もうしばらくお待ちください

これから色を上に重ねますから!

 

つや消し金と淡いピンクになる予定でございます。

 

 

Atelier LAPIS(アトリエ ラピス)の様子から 2018年11月 11月01日

 

昨年のクリスマスに完成した

Oさんの祭壇型額縁に、聖母子像が納まりました。

 

今年の1月、フィリッポ・リッピの聖母子像の

模写準備を開始しました。

ボローニャ石膏を塗った板に下描きをして

マスキングテープを貼り、金箔を貼ります。

卵黄メデュームを作り顔料を溶いて

テンペラ絵の具で模写をすすめます。

5月から彩色をはじめ、途中すこし

額縁彫刻をしてみたりしつつも

すこしずつ完成に近づけていきました。

 

そうして10月のおわり間近になった先日、

とうとう模写も完成し、額装しました。


マリア様の赤い衣装に重ね着した

白いレースがとても綺麗に描けました。

マリア様の表情は、穏やかなOさん

そのままのようです。

額縁にかけたと同じ情熱の量を

模写にもかけてあって

額縁と模写がとても良いバランスです。

 

Oさん、長い制作をがんばってくださり

ありがとうございました。

これから毎日おそばに置いて

大切に楽しんでください!

 

 

キャンペーン効果で発掘 10月29日

 

額縁に模様を入れるとき、

まずはトレーシングペーパーで下絵を作り

これを額縁の石膏地に転写します。

 

いままではカーボン紙を使っていましたが

どうも線が濃く残りすぎて、不便なのです。

上に薄い色を塗るときなど、いつまでも

カーボンの黒々とした線が透けてしまう。

トレーシングペーパーの裏に鉛筆を塗りつけて

転写すると、周囲も汚れがち。

どうしたものか。

 

先日、引出しを片づけていたら

(「ものを減らそうキャンペーン」は継続中、

と言いますか、生涯続く予定・・・)

水色のチャコペーパーが出てきました。

そうそう、そういえば買ったっけ。

 

そんな訳で盛り上げ装飾(パスティリア)の

模様転写にチャコペーパーを使ってみました。

これはなかなか良いですよ。


カーボン紙より繊細な線で写せる、

薄い色がある、水で消せる、など

今のところ便利この上なし。


装飾完成後に、要らない下描きは残りません。

 

いままで忘れられて引出しに眠っていた

チャコペーパーちゃん、宝の持ち腐れでした。

「ものを減らそうキャンペーン」で

発掘できて万々歳!なのです。

今後はチャコペーパーとカーボン紙

便利に使い分けをしたいと思います。

 

 

祭壇型額縁を作る1 egg&dart 下描き 10月25日

 

今回の祭壇型額縁は、上部と下部の2か所に

帯状に彫刻装飾が入ります。

まずはこの彫刻から作業開始です。

 

デザインは egg&dart という古典的なもの。

まるい卵と尖った矢が交互に並ぶデザインです。


「CARVING ARCHITECTURAL DETAIL IN WOOD」より

 

いにしえのギリシャ神殿にも使われているような

いわばオーソドックスなデザインですが

それだけにバリエーションも沢山あります。

 

今回の egg&dart は2cm幅の半カマボコ形の竿に

入れますので比較的小さくシンプルです。

竿に下描きをしますが、この方法はそれぞれ。

コンパスで目安を手早く入れるだけの人もいれば、

金属板で型をつくる方法も本に紹介されています。

「CARVING ARCHITECTURAL DETAIL IN WOOD」より

 

わたしはというと、定規で目安を入れたあと

トレーシングペーパーで下描きをつくって

カーボン紙で転写する、という

面倒かつ無駄の多い(と思われる)方法です。

結局のところ、慣れて好きな方法が安心。

・・・というだけのことなのです。

 

なにはともあれ次、彫刻刀で彫ります。

 

 

完成度をあげるために 10月22日

 

先日、とある方に

「金箔がきれいに仕上がらない、

どうしたら上手にできるようになるか

なにかアドバイスをしてほしい」

とのご相談を受けました。

その時はうまく答えられず、

ここ数日考えてみました。

 

効率的な作業のコツなどもあるけれど、

それは些細なこと。

結局のところ、心の持ち方

我慢する

あきらめない

「まぁいいか」の2歩先へ

なのではないかと思います。

自分との闘い、とも言えるでしょうか。

 

古典技法額縁の制作でいえば、当然ながら

木地作りから完成の美しさを左右します。

余計な段差はないか、接着剤は適量か、

隙間は埋めたか、ざらつきは取り除いたか。

ニカワ液は煮詰まっていないか、石膏液は適温か。

石膏を磨くときも磨き残しはないか、

木地が露出していないか、厚さは均一か。

金箔の小さな穴は丁寧に繕ったか。

基本的なことばかりですけれど

ひとつひとつが次の作業に影響し、

金箔の仕上がりを左右します。

 

「箔置きだけ」上手にすれば

美しく仕上がるわけではなく、

すべての作業が繋がっているのです。

 

ちょっとアレだけど、まぁいいか。

疲れちゃったから、もういいや。

と思ったことはわたしもあります。

いや、いまだに思うこと度々ですけれど。

ここを我慢してさらにトライするのです。

 

「まぁいいか」のつぎの1歩は「良く出来た」

そしてあともう1歩「これが今できる最上」まで

あきらめずに作業を積み重ねたとき、

完成した額縁は、きっと今までとは

ちがうものになっているはずです。

そして、それを繰り返して

額縁を作り続けていくことで

向上するのではないでしょうか。

 

と、考えています。

おこがましいですね。

ありきたりの内容になってしまいましたし

「言うは易し」なのも承知です。

わたしももっと上手く作りたいと模索中ですから

上に書いたことを実践する努力をします。

 

どうしたら完成度をあげられるか、というのは

もの作りの永遠のテーマのひとつ。

技術の修練と、心の修練と。

がんばりたい。

がんばります。

 

 

名前をあらためまして月桂冠 10月18日

 

先日から彫っていた花輪の額縁ですが

ニスを吹き付けて完成しました。

以前に作った額縁と同じデザイン制作中は

いつもはブログであまりお話しませんが

この額縁は、なんだか良くできたようなので

嬉しくなってしまいました。


昨年つくった額縁より色つやが良い気がしています。

額装予定の作品と、よりしっくりくるでしょう。

完全に自己満足の世界ですけれども。

 

ところで、この額縁の名前は

corona-di-fiori-1」花輪なのですけれど

改めて見れば花輪ではなくて月桂冠でした。

花はひとつもありませぬ。

というわけで、本日からこちらの額縁、

月桂冠「corona-di alloro-1」にいたします。

よろしくお引き立てくださいませ・・・。

 

 

Atelier LAPIS 展覧会クロージングパーティー 10月15日

 

1年近い準備期間を経て開催された

Atelier LAPIS の展覧会も、

始まってみるとあっという間の1週間でした。

展覧会をご覧くださったみなさまへ、

この場で恐縮ですがお礼申し上げます。

ありがとうございました。

 

ふだんはアトリエで作って完成を一緒に喜び祝い

後はご自宅で楽しむという生徒さんが大半ですが、

展覧会という発表の場に出品するにあたり

制作に対する情熱もいつも以上だった気がします。

 

月曜、火曜と土曜の生徒さん方の作品が

一同に集まっている展示ですので、

皆さんそれぞれに興味が深まり刺激を受けて

とても有意義な展覧会になった様子でした。

 

13日土曜の夕方にクロージングパーティーが

賑やかに催されました。

おいしいお料理、デザートにワインもあって

初対面の生徒さん方も会話がはずみます。


みなさん古典技法に興味のある方ばかりですので

話題は尽きません。

あっという間の2時間半でした。

これで一区切り、そしてまた気持ち新たに

アトリエでみなさんと切磋琢磨する月曜日が

はじまります。

Atelier LAPIS

 

祭壇型額縁を作る プロローグ 10月11日

 

額縁のながい歴史の中で、祭壇型の額縁は

比較的はじめの頃に登場した形ですが、

その特徴的なスタイルと雰囲気から

現在でも欲しいと思われる方がいらっしゃいます。

でも、日本で制作する工房はあまりないようです。

その理由はさまざま推測しますが、ひとつに

木地作りのむずかしさがあるように思っています。

 

そんな祭壇型額縁をKANESEIで制作しています。

電卓片手に四苦八苦、ようやく設計図をおこし、

そして注文して作って頂いた木地がいよいよ届きました。

木地は茨城にある千洲額縁さんにお願いしました。

ミリ単位の調整、細かいお願いを誠実に

聞いて下さるとても頼りになる工房です。


千洲額縁さんのブログに、おととしお願いした祭壇型額縁の

木地製作の様子(今回の木地ではありません)が

すこし紹介されていますので、ぜひご覧ください。

千洲額縁さんブログ2016.10.27

 

お客様からのご注文は、下の写真の額縁を再現すること。

この額縁は、ニューヨークにある有名な工房で

作られたものであろう、とのお話です。

(絵画作品は隠しました。お見苦しくてすみません。)

 

この祭壇型額縁制作は千洲額縁さんの木地が50%

続くKANESEIでの彫刻と装飾が50%という感じで

わたし一人では到底作ることができないもの。

木地完成の時点で半分完成したも同然・・・

の感がありますけれども、

今回のKANESEIでの作業過程をすこしずつ

このdiarioでご紹介しようと思っています。

ご興味を持ってくださる方がいらっしゃると

嬉しいのですが。

 

それでは、始まり始まり。

どうぞ気長におつきあいくださいませ。

 

 

なにかを見た。 10月08日

 

毎度のことですが今回もまた

終わり間近の駆け込みでどうにか

藤田嗣治展を観て参りました。

没後50年とのこと・・・そうなのか。

わたしが生まれた時には亡くなっているけれど

半世紀も昔の人とも思えない。

 

さて、雨の日の夕方にもかかわらず

展覧会は大盛況で、ゆっくり感慨にふける

というような鑑賞はできませんでした。

それでもやはり、あの独特の

白く半艶消しの画面と細く長い墨の線、

そして古色を付けたような繊細な表現を

間近に観ることができて心は燃えました。

額縁も手作りしたことで有名なフジタですが

ポーラ美術館の「姉妹」の8角形額縁は

今はレプリカに換えられていて、

オリジナルを見ることは叶いませんでした。

 

でも今回、風景の小品(フランスの美術館所蔵)に

付けられていた額縁は・・・なにも記載は

ありませんでしたが、あれはきっと

フジタの手になるものだったろうと確信しています。

なんということも無い、白い箱額で

「姉妹」と同じような四角いモチーフの

彫刻が入っているのですが、

その彫刻の「美しい不揃いさ」と言いましょうか、

バランスと佇まいと、オーラと、

大げさですけれど、額縁からぐいと

腕を掴まれたような気持ちになりました。

 

あの額縁と絵のひと組を観て、

今回「フジタを垣間見た」と思います。

彼の本業の絵から感じるものではない、

もっとちがう何かを見ることができた、と思います。

 

 

 

もう思い出せないこと 10月04日

 

花輪模様の額縁を彫っています。

自分で作った額縁をそばに置いて

見本にしながら同じように作ります。

 

 

試行錯誤しながら昨年つくった額縁、

1年前のことを色々思い出しています。

もう思い出せない、ということが

分かったりもします。

1年は短いような長いような時間です。

 

 

これもひとつの嫁入り支度 10月01日

 

以前に作った額縁たちは、普段は我が家で

箱に納められてしずかに暮らしていますが

お客様に見本としてお持ちする時などには

おめかしして(磨かれて)出掛けます。


 

先日、ひとつの額縁がお客様のお目に留まり

お買い上げいただくことになりました。

見本としてお持ちしたのですが、

額装する作品とのサイズと色味がぴったり合い、

手に入り辛くなったオーナメントを使っていることもあり

現品をお納めさせて頂くことになりました。

これから額装をしてお届けする予定です。

 

わたしの心はすっかり母です。

娘(額縁)をお見合いに連れて行き、

ご挨拶をし、嫁入り支度を整えて嫁がせる・・・

うれしくてさびしい。

しみじみとした気分です。

 

 

ところで、このブログ「diario」でお話している内容は

必ずしも現在のことではないのです。

つい昨日のことをお話するときもあれば

数か月前の出来事のときもありますので

「そんなことをしていたのね~」程度に

思って下さればと存じます。

 

 

花と小鳥と女の子 闇に向かう乙女感 9月27日

 

ことしは諸事情によりいつもより早く

「小さい絵」展に出して頂く模写を

仕上げました。

 

あざみ、小鳥2羽、ギルランダイオの女の子の

4枚が完成しましたので

近々支度をさせて旅に送り出します。

(荷造りしてエージェントさんに発送します。)


今回の額縁はどれも市販のものを

改造しましたので、いつもと少し

雰囲気が違うような気がしています。

デザインが可愛らしくて小さくて、

よりメルヘンチックになったような。

絵の背景に暗い色を選んだからか

乙女感がねじくれてきたような。

変化もたまには必要、ということで・・・。


皆さまにご覧頂けるのは12月の予定です。

またご案内させていただきます。

 

 

Atelier LAPIS 展覧会のおしらせ 9月24日

 

古典技法の額縁と絵画の教室

Atelier LAPIS の展覧会のおしらせです。


10月8日(月)から14日(日)まで

銀座8丁目にあります「月光荘画室Ⅱ」で

生徒さん方の成果と講師陣の作品を

展示いたします。

わたしが講師をしております月曜日の

生徒さんも多数出品しておられます。

また、今回はわたしも小さな額縁

hori-16c-1を展示させていただきます。

お近くにお越しの際は、ぜひ

お立ち寄り頂けましたら幸いです。


どうぞよろしくお願い申し上げます。

月光荘

Atelier LAPIS

 

 

しらけて斜めなわたしだけど 9月20日

 

迷信を気にするくせに

斜に構えて「しらけ気質」のわたしは

自己啓発書籍の類は避けていました。

考えてみればそれも

コンプレックスの裏返しなのですけれど。

 

先日の楽しいお酒の席で、尊敬する人から

1冊の本を紹介されました。

「とても良い本だったよ。機会があったら

読んでみてごらん。」と何げない感じで。

著者はわたしも一度だけお会いした方でした。

「なんとなく」の斜めな態度で読み始めました。

 

顔を覚えている人が書いた本を、

尊敬する人が勧めているというだけで、

それだけで素直に頭に入ってくるのですね。

相変わらずわたしは子供っぽい・・・と

つくづく思い至りました。

もっと芯を持って柔軟にならねば。

 

わたしもトビンさんのように

穏やかで気持ちの良い人になりたい、と思います。

 

なにか活用法はないものか→だから物が増えるんでしょう 9月17日

 

金箔を手づかみできるのが便利な

カサカサ手のわたしですが

さすがに今年の猛暑では汗っぽくて

脱カサ、しっとり手になりました。

そうすると磨いた金箔など

触れませんので手袋必須です。

 

100円ショップなどで売られている

お手頃な白手袋の指先を切り取ると

金箔仕事も安心、大変便利なのですが、

さて。


切りとった指先部分はどうしたものか。

なにか活用できないかしら。

 

そう思ってしばらく置いておくけれど

結局いつも、ごみ箱にさようなら。

この布指サック、すぐ脱げちゃうのが問題です。

脱げなければ使える場面は思いつくのに。

もったいない気がする。

でも要らない。ううむ。

 

もったいないけど要らなものって

日々、けっこう沢山ありますね。

捨てるに忍びないというか。

だから物が増えるのですけれどね・・・。

 

 

Atelier LAPIS(アトリエ ラピス)の様子から 2018年9月 №1 9月13日

 

昨年2016年の秋に計画開始した

HAMさんのテンペラ模写と額縁プロジェクトの

第1弾が8月末にいよいよ完成しました。

フラ・アンジェリコの楽奏の天使で

作品サイズが70×30センチほどある

大きな模写です。

 

支持体にカルトンを写し、石膏盛上げの

装飾を入れて形を整えます。

2017年2月6日。

金箔を磨き終え、マスキングを剥がします。

11月13日、模写もずいぶんと進みました。

 

年が明けて2018年1月22日模写完成。

額縁の木地が届き、デザインも決まりました。


2月19日、額縁のライナーを彫刻します。


5月7日、石膏を塗り、石膏の盛上げ装飾を入れます。

額縁の完成した姿が徐々に見えてきました。

全面に金箔を貼り、繕い、磨きあげました。

ピカピカな7月23日。

そしてワックスとパウダーで古色付けです。

 

8月13日、盛夏になりました。

長い長い工程を経て、完成した作品です。

 

 

 

こうして日付と写真で工程を追ってみると

感慨もひとしおです。

このラッパの天使はプロジェクトの第一弾。

同じサイズの天使をあと2枚模写する

計画だそうです。

大変だけど楽しそう!

HAMさん、2弾3弾も期待しております!

 

atelier LAPIS

 

 

30人のお地蔵様プロジェクト 9月10日

 

お地蔵様30人を、一緒に額装しよう!

という計画が完成しました。

 

お札の様な和紙に刷られたお地蔵様は

5枚の札が1枚のシートに貼られています。

どのように並べるのが良いかな・・・と

縦に並べてみたり横に並べてみたり。

無難になってもつまらないし・・・

最終的に、1列にすることに決まりました。

そして91×20cmのお地蔵様大行列、

細長~~い額装が出来ました。

 

マットは3mm厚で安定感がありますが

額縁はシンプルな純金箔のツヤ消しで明るく軽く。

漆喰壁の床の間においても、

打ちっぱなしのモダンな玄関にかけても、

どちらも馴染みそうです。


 

それぞれ少しずつ表情も違う(ように見える)

かわいいお地蔵様、どうぞ末永くお守り下さい。

 

 

小鳥も。 9月06日

 

卵黄テンペラの模写は

ギルランダイオの女の子

黄金背景の小鳥も加わりました。


 

女の子の表情がどうにも上手くいかない。

・・・というところで

気分を変えて小鳥の華やかな翼を描いて、

尻尾が細かすぎてどうにも上手くいかない。

・・・というところで

女の子の髪の毛を描こうかなぁ。

 

あっち描いてこっち描いて

行ったり来たりしています。

 

それにしてもこのプラスチックパレットは

15年前に100円ショップで買いましたが

いまだに現役で、このパレット無しは

考えられないような相棒になりました。

100円ショップの物って長持ちしない

というイメージですけれど、

こんなパレットもありますよ。

これからも大事に使います。

 

 

突き刺さる迷信とその理由 9月03日

 

「夜に爪を切ると親の死に目に会えない」

なんとひどい言葉でしょうか。

 

おそらく小学生の頃に知った迷信ですが

それ以来ずっと心に突き刺さっています。

 

迷信だから気にすることも無い!

と思いつつも、どうしても気になってしまうのです。

そして相変わらず夜のお風呂上りに

爪を切る習慣はやめていないのですから

我ながら矛盾しています。

 

迷信ってなんでしょうね。

縁起の善し悪し、ジンクスも

全世界、太古の昔からありますし。

人間の心理は単純なのか複雑なのか。

 

「世界の迷信とその理由」なんて本

ありそうですね。

ちょっと読んでみたい気がしないでもない。