diario
La nostalgia in Italia 2011 Venezia -window-shopping 1- 5月29日
イタリアの郷愁 2011 ヴェネチア -ウィンドウショッピング1-
わたしはチェスはおろか将棋もできません。囲碁も。
でも以前からチェスのセットを見るのは好きです。
駒のデザインもさまざまでインテリアとしても素敵。
買わないけれど見るだけで楽しい!
そんなときはウィンドウショッピングに限りますね。
ヴェネチアのお土産店で見て楽しかったチェスセット。
ローマ軍対アラブ軍ですって。
ボードも革張りで金の装飾入り。豪華ですね。
よく見ると ローマの女王様は手に動きがあって表情も勇ましく
騎士の馬は立ち上がり 今まさに出撃!の雰囲気が出ています。
一方 アラブ軍の女王様はつつましく立ち 騎士のラクダもぼんやりムード。
まるで既に勝敗が付いた後の様子のようです。
これもイタリア製だから と言ったところでしょうね。
もう一つみつけたチェスセットも やはり対アラブ軍ですが
こちらは時代が下って十字軍が対戦します。
こちらの駒はとてもリアルにできていて 人物の表情も良く
そして中世の騎士姿が好きなわたし 本気で購入を考えました。
結局買いませんでしたけれど。ううむ。
どうもミニチュア好きの血が騒ぎます。
そしてタッセルのお店。
こちらもまたわたしにとっては垂涎の的です。
タッセルにゴブラン織りのクッション タペストリー!
このディスプレーに飛び込みたいほどでした。
チェスセットに後悔はありませんけれど
このタッセルは・・・窓越しに眺めるばかりではなくて
ひとつくらいお土産に買えばよかったな と今更思い出しています。
次回はきっと!
日帰り森林浴 5月26日
神代植物公園へ散策にでかけました。
入り口近くはうっそうとした森。
視界には緑色 茶色 だけです。
下を見れば鮮やかな赤色も。ヘビイチゴです。
森を抜けると真っ青な空!
なんだかイギリスの風景画のようです。
そして薔薇園は色とりどりの薔薇と
沢山の人たちの日傘や帽子の色。
すれ違うのも一苦労な混雑ぶりでしたが
「春のバラフェスタ」は5月17日から6月1日までの たった2週間です。
これだけたくさんの薔薇も 2週間で見ごろは終わってしまうとは。
鑑賞する人間にとっては残念ですけれど
薔薇にしてみれば短期決戦 命がけの2週間なのですね。
植物のちからに圧倒された帰り道 そのちからにあやかりたくなって
深大寺横の坂道にあるお店で ひとつ盆栽を買いました。
下の写真右のクマヤナギ。花月のとなりに仲間入りです。
夏には白い花が咲くとか。たのしみです。
神代植物公園 : http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index045.html
箱根へ 3 -タイルの部屋- 5月22日
扉を開けたとたん視界一杯に入った
色鮮やかなタイル!
まるでスペインかどこかの古い屋敷のようでした。
床も壁も埋め尽くすモザイクのようなタイルが
高い天窓からの光と古い蛍光灯の灯りで不思議な陰影を見せています。
でもここ 富士屋ホテルのお手洗いなのでした。
本当は写真を撮るのもはばかられる場所ですけれど
他に誰もいないとき こっそり。
このデザインをしたひと そして一枚一枚タイルを貼った職人さん
完成したときの嬉しさが今もなお感じられるような場所でした。
La Nostagia in Italia 2011 Venezia ‐Galleria veneziana- 5月19日
イタリアの郷愁 2011 ヴェネチア -ヴェネチアの画廊-
もちろんヴェネチア散策中も目を光らせて(?)
額縁店を探していたのですが とうとう「額縁工房」には
行き当たる事ができませんでした。
代わりにと言いましょうか 見かけたお店は
16世紀~17世紀を中心とした画廊のようでした。
少々急いでいたのを言い訳にお店に入らず
店名も場所の記録も取らなかったのが今頃悔やまれます。
正面の大きな額縁はルネッサンス時代に流行したフィレンツェの
「プレッツェーモロ」額縁に見えます。
箱型の額縁を黒ベースに塗り 金で植物模様を角や中央部に入れるのが特徴。
納められた静物画もキャンバスの波打ちや亀裂が見えるので
作品自体も時代がありそうです。
ただ 額縁は古いのか 古い仕上げにした最近の物か不明です。
額縁の古さを見るには裏の仕上げやカカリの内側を見ることで
木地の年代を想像することができます。
また 持ち上げてみて比較的重ければ新しいもの
軽ければ古いものというのもひとつの判断材料です。
右側の壁にはオランダ17世紀に描かれたような花の静物画や
奥の壁には初期フランドル派のような女性像なども見えます。
下の台にはカナレット風のヴェネチア風景画
これまたオランダ17世紀風(?)の肖像画の小品
フランドル16世紀風(?)の風景画が飾られています。
この風景画の額縁は平面的で どことなく東洋の雰囲気もあります。
ヴェネチアは北の都市であり また海運都市でもありましたから
アルプス以北の国の雰囲気やエキゾチックな香りもします。
こうしたところからも ヴェネチアとフィレンツェの違いを
見て取る事ができて とても興味深いのです。
箱根へ 2 -等伯を思う- 5月15日
泊まった宿は山の上 道の行き止まりにありました。
その先には森が続くだけ。
部屋の大きな窓から見える景色は
まるで等伯が見たのでは?と思えるようなものでした。
ここは人の手がたくさん入った場所だったけれど(ゴルフ場)
その「人工臭」を追いやってしまうような圧倒的な霧。
動物も虫の存在も感じさせないような
不動と静寂の世界でした。
松林図屏風の怖いまでの迫力の記憶を追いました。
ポッライウォーロの額縁をめぐる謎 5月12日
渋谷文化村のザ・ミュージアムで開催中の
「ミラノ ポルディ・ペッツォーリ美術館
華麗なる貴族コレクション」へ行きました。
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/14_pezzoli/index.html
今回の目玉はポスターにもなっている
ポッライウォーロ「貴婦人の肖像」(板 テンペラ 油彩)ですが
このほかにもイタリアルネッサンス以降の目を見張るような
超有名どころの作品がぞくぞくと展示されており
心の中では大興奮 内心叫び通しでした。
東京では国立西洋美術館の常設展でもテンペラ画をみる事ができますが
今回の展覧会もテンペラ画の多さ
またイタリアの様々なスタイルの額縁を見られる点で
テンペラや額縁に興味のある方には見逃せない展覧会だと思います。
ポッライウォーロ ロレンツェッティ クリヴェッリ
マンテーニャ フラ・バルトロメオ そしてボッティチェッリ!
油彩ではクラナッハ(父) ティエポロ カナレットにフォンタネージと
美術史の教科書には必ず登場する画家たちがずらり!
これら作品を収集した ジャン・ジャコモ・ポルディ・ペッツォーリ氏の
眼識と財力に圧倒されます。
こんな作品が自分の身近にあって 好きな時に手に取る事ができたなんて
羨ましいような 責任が恐ろしいような・・・
作品が納められている額縁は これぞイタリアの額縁というような
デザインのものがほとんど。
木地にボローニャ石膏を塗り ボーロ下地に水押しの金箔です。
あるいは 水彩や版画が納められている額縁は
胡桃の木の杢を突板にして貼った伝統的な製法の額縁など
シンプルにしてゴージャスなものもありました。
さて額縁といえば。
目玉のポッライウォーロ「貴婦人の肖像」が納められた額縁は
現在は下の写真のような額縁に入って展示されています。
(写真は図録から。ミラノの美術館での様子のようです。)
平面的な木地に石膏の盛り上げ装飾で植物文様を入れ
全面を赤色ボーロ(おそらく) そして金箔仕上げになっていました。
そして下の写真は ジャン・ジャコモ氏がまだご存命当時の様子。
おそらく1800年代半ば以降でしょうか。
現在の額縁と違うことに気づきます。
いつ交換されたのか?
なぜ交換されたのか?
誰の意向?
新しい額縁はどのように調達されたのか?
ポッライウォーロ活躍当時の古い額縁なのか
またはそのスタイルに合わせて新しく作られた額縁なのか?
気になります!
La nostalgia in Italia 2011 Venezia -Extra 13 Insarata di rucola- 5月08日
イタリアの郷愁 2011 ヴェネチア -番外13 ルッコラサラダ-
ある日の夕食に尋ねたトラットリア(食堂)は
地元でも人気らしく ホテルから予約を入れてもらい
ようやく席にありつきました。
イワシのフライ カニのタリアテッレ イカスミのスパゲッティ
どれもこれも美味しくて白ワイン“オンブラ”も進みます。
少々野菜が食べたいな とお願いしたルッコラのサラダ。
ドーーン!と登場しました。
まさに「ルッコラのサラダ」以外の何物でもありません。
ルッコラといったらルッコラなのだ!と言わんばかり。
イタリアではテーブルに置いてあるオイルと塩 ビネガーを
自分の好みで使うのが一般的ですので 調理も調味もしてありません。
ボールに山盛りのルッコラを入れただけの姿は迫力と共に
ウサギか牛になった気分がよぎりましたが
ウサギや牛に負けないほどワシワシと平らげました。
日本で見かけるルッコラより葉が小さく繊細でやわらか。
ルッコラだけをこんなに心行くまで味わうのも初めてだし
贅沢なものでした。
箱根へ 1 -岡田美術館- 5月05日
連休が始まる前 まだ混雑する前に・・・と
箱根へ行きました。
目指すは小涌谷 岡田美術館です。
2013年秋に開館したばかりで 規模の大きさや
個人の収集による所蔵品がメインということもあり
メディアで話題になりました。
今回のわたしの目的は 現在開催中の展覧会特別展示
「再発見 歌麿『深川の雪』」を拝見することでした。
幸運にも岡田美術館副館長から この「深川の雪」を
発見した当時のことから鑑定 収蔵 修復を経て
展示に至るまでのお話を聞かせて頂きました。
「深川の雪」が海外へ流出する危機を乗り越え
様々な困難を経てようやく今 わたしたちの目の前に
美しい姿で展示されていると知りました。
そのお話を伺った後に観る「深川の雪」に対する
感慨はひとしおでした。
岡田美術館:http://www.okada-museum.com/exhibition/
ずっと長い間行方が知れなかった「深川の雪」。
ある場所で箱に入れられて眠っていたこの作品を
様々なヒントから「これぞ幻の作品だ」と見極めた瞬間の
興奮と感動 そして喜びはいかばかりだったでしょう。
このような経験をできる人は世界でもほんの一握り。
それにしても・・・
人生に「幸運」も「偶然」もあるのは確かだけれど
それを掴めるか生かせるかは 個人がいかに
アンテナを高くあげ 準備を整えて待ち構えるか。
すべてはそこにかかっているのだと改めて思いました。
アンテナを人より高く上げるには
精神力 体力 知力 対人力 ありとあらゆる準備が必要です。
そして「自分はきっと出来る」という過信ではない自信も必要。
万端整えるのは難しいけれど
自分でできるだけの準備はしなければ。
今年の福の神 5月01日
毎年この時期に満開になって
KANESEI に福を呼んでくれるモッコウバラが
ことしもまた元気に咲いています。
木は去年よりさらに大きくなって 垣根の地面に届きそうで
迫力も増しました。
部屋に生けようかと思い 一枝摘み取ったのですが
なんと毛虫がぎっしり! おそるべしバラ科の植物!
美しい姿に虫も喜んでいるのでしょう と思いましょう。
対策を考えるのはひとまず置いておいて(考えるのが恐ろしい)
KANESEIの福の神 モッコウバラの花は
ことしも変わらずに福を授けてくれました。
5月に開催予定のNHK文化センターでの
額縁制作ワークショップは定員に達しました。
ご予約下さった皆様 ありがとうございます。
連休中に張りきって準備に取り掛かる予定です。