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京都 ガクブチのヤマモト 8月28日

 

広島から島根を経て 京都にやって来ました。

以前ご覧頂いた「Bellの箱」を買った日のことです。

http://www.kanesei.net/2014/06/23.html

 

京都ではお寺や神社の観光も 美味しいお食事の楽しみもありますけれど

一番の目的は 寺町通りにある「ガクブチのヤマモト」さんを訪ねること。

事前の連絡も申し上げず 突然に伺ってしまったのですが

会長と社長にお目にかかり お話することができました。

お忙しいところお邪魔いたしました ありがとうございました。

 

わたしが訪問した日

ヤマモトさんの東店では熟練の職人さんがお忙しそうに

マット作業をしておられる様子がガラス越しに見えて

その手さばきに見とれた後 お向かいにある西店へ。

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ウィンドウには古典技法で丁寧につくられた大きな額があり 目を引きます。

入る前からワクワクするお店の構え。

純金をつかった深みのある輝きが素敵です。

 

そして内部には これまた会長はじめ職人さんが制作された古典技法額縁の数々。

大きな本額縁はもちろんですが 小さなもの細くて繊細なもの

とりどりに飾られていて 心の中は大興奮でした。

かすかに感じるニスなどの「作業現場の匂い」も気分を盛り立てます。

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ああ いいないいな。 なんて居心地が良いのだろう!

丹精込めて描いた自分の絵に こんな額縁をつけられたら

どんなにしあわせだろう。

わたしはお店を持っていませんが もし持てたら

こんなライティングで ソファーを置いて そして

こんなふうに大小様々な額縁をぎっしりと飾って・・・

妄想が広がりました。

 

こうして「本物の額縁」の制作現場を訪問したあとは

わたしもまた額縁に対する愛情が深くなって

より良い額縁を作りたい気持ちが強くなりました。

さぁ しっかりやらねば!

 

ガクブチのヤマモト

http://www.framing-y.com/

 

 

田中 岑 展 いろいろ、そうそう 8月25日

 

Tokyo Conservation 絵画修復スタジオには

さまざまな作品が持ち込まれます。

それらはいわば 病気や怪我をした入院患者。

室長はじめスタッフは「絵の医者」のようです。

わたしは「額縁の医者」そして「絵の医者」の端くれとして

Tokyo Conservation に参加しています。

 

9月に川崎市市民ミュージアムで開かれる展覧会

「田中 岑 展 いろいろ、そうそう」には Tokyo Conservationで

わたしも修復で携わった作品がいくつか出品されます。

 

透明感のある水色 強くはっきりした群青

燃えるような赤 吸い込まれそうに輝く黄色。

具象と抽象の狭間のようなモチーフと

色使いにとても意志を感じる作品の数々・・・

観た人の心になにかを必ず残すように思います。

 

ぜひご覧ください。

kawasaki

 

田中 岑 展 いろいろ、そうそう

9月6日から11月3日まで 川崎市市民ミュージアム

http://www.kawasaki-museum.jp/

 

 

 

La nostalgia in Italia 2011 Venezia -Bottega dell’arte- 8月21日

 

イタリアの郷愁 2011 ヴェネチア -画材店-

 

額縁店はとうとう通りがからなかったけれど

TESTOLINI という画材店には行き当たりました。

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でも残念 せっかくでしたがお昼休み中。

イタリアのお店はまだまだ長いお昼休みをとる習慣が健在です。

 

閉じたドアの向こうは真っ暗で 旅行者用の絵ハガキの棚や

思い出に良さそうな 可愛らしい運河の絵なども見えます。

これをモダンでさっぱりとした額縁にいれて飾れば

とても素敵な記念になるのにな なんて思ったりして。

 

右側のウィンドウから覗いてみることにしましょうか。

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多色刷りの版画が2点 上はサン・マルコ広場の風景

下はヴェネチアの地図でしょうか。

そして水彩の絵の具セットや油絵の絵具箱

下に並ぶ本に「acquarello」と見えますが「水彩画」という意味。

きっと教本なのでしょうね。

そしてイタリアが誇る高級画用紙 Fabriano もあります。

(下部中央の黄色い包み)

後日にこのお店のHPを見てみたところ このTESTOLINIはどうやら

大きな会社で オフィス用品などを扱っているようです。

このお店もデザイン用品や水彩・パステルの品揃えが豊富な様子。

フィレンツェの ZECCHI などとはまた違った雰囲気でモダンです。

もしかしたらメノウ棒や金箔道具 古典技法の材料は

揃えていないかもしれませんけれど・・・

開店していたら 記念にテンペラ用の面相筆など買いたかったな

と写真を見て思い出しています。

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TESTOLINI  bottega dell’arte

San Marco 1756 30124 Venezia,Italia

 

 

 

 

Adolescere!成長せよ 8月18日

 

じゃーん!

これはいったい何でしょう?

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こたえはハリー・ポッターシリーズに登場する魔法学校の

ダンブルドア校長の魔法の杖 なのです。

(ハリー・ポッターシリーズにご興味ない方すみません・・・)

ご縁あって本場イギリスから届いた杖を しばらくお借りしています。

 

トネリコの木でできていて 翼のある馬のような生き物

「セストラル」の尻尾の毛が芯に入れてある・・・という魔法の杖。

 

一番唱えてみたい魔法のことばは?

「Expecto patronum!」守護霊よ来たれ!ですけれど

ここはひとつ 自作のことばを。

「adolescere!」成長せよ!(ラテン語です)

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なかなか色づいてくれない我が家のトマトに向けてみました。

自分の心に向けても「adolescere!」なのですけれど!

 

こんなひとり遊びをしてみた日曜日。

 

 

 

 

絵と料理と心のつながり 8月14日

 

完成した額縁をお届けに 軽井沢へ行きました。

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軽井沢の駅から歩いてもいける森の中のイタリアンレストラン

PrimoPiatto という素敵な一軒家のお店です。

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(写真は PrimoPiattoさんのHPよりお借りしました)

お店を囲む森は針葉樹広葉樹さまざま。

おおきな窓からはシャクナゲや楓の大木も見えて

花の時期や秋の紅葉の時期は素晴らしい景色が見られるでしょう。

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そしてこのテーブルから右に目を移すと そこには

KANESEIが以前納めさせていただいた額縁があります。

今関鷲人先生が描かれた薔薇の絵に。

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そして今回も今関先生の作品「コスモス」のためにご注文いただきました。

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今関先生のやわらかくて暖かい それでいてぴしっとした色と画風と

レストランの雰囲気 そしてお料理との相性は抜群です。

それはひとえに オーナーの小笠原さんと今関先生の

「心のつながり」が源泉になっているにちがいありません。

そこにKANESEIも加えて頂けるのは大きな喜びです。

 

軽井沢は 夏は勿論秋の紅葉の時も 冬の雪の時も

それぞれに趣が変わって住んでしまいたくなる場所です。

お出かけの機会がありましたらぜひ

PrimoPiatto へお立ち寄りください。

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(写真はPrimoPiattoさんのHPよりお借りしました)

 

RISTORANTE Primo Piatto

http://www.primo-piatto2280.com/

長野県北佐久郡軽井沢町大字軽井沢東132

上信越 碓氷軽井沢ICより車で15分

軽井沢駅北口より徒歩7分

 

 

 

 

 

La nosalgia in Italia 2011 Venezia -Non esiste più in Giappone 8月11日

 

イタリアの郷愁 2011 ヴェネチア -日本にはもうない-

 

リド島の「ヴェネツィア国際映画祭」

授賞式の会場となったホールの前には

あいかわらず人影はありませんが

9月に行われた映画祭の名残がまだちらほらとあって

これまたノスタルジックなような寂しいような気分になりました。

 

まつりのあと。

すっきり片づけて気持ち新たに・・・は日本。

名残を惜しんで懐かしい気持ちに浸るのがイタリア?

 

そんなことを考えつつ歩いていると

前から来るのはオート三輪!

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日本ではもうすっかり姿を消してしまったけれど

イタリアではまだまだ現役です。

日本の軽トラも白ばかりではなくて 濃い緑色があれば良いのに。

 

ナンバープレートが正面にないのが不思議。

細いタイヤ 直線的なデザイン ワイパーも一本。

運転しているおじさんもイメージ通り。とても可愛らしい!

これまたノスタルジックな気持ちを盛り上げてくれたのでした。

 

 

 

 

爽快! 8月07日

 

ああ なんて暑いのでしょう。

夏だから と言ってしまえばそれまでですが

今日から暦の上では秋ですって!

子供のころは汗をかいても何とも思わず走り回り

冷房のない部屋でもぐっすりと眠っていたのに

年々夏の暑さに対応できなくなっている自分に慌てます。

寒さと暑さ 究極の選択なら寒さを選んでしまいそう。

 

ことし暑くなる前に準備しておいて心から良かった!

と思ったものは ハッカ油です。

主にお風呂で使いますが 水で薄めてスプレーにもします。

出かける前に首筋にひと吹きすれば しばらく汗も楽です。

噂には聞いていたけれど ここまで効果抜群とは驚きました。

入浴時にシャンプー液に4滴 コンディショナーにも4滴

泡立てたボディーソープには6滴

そうして全身爽やかになって湯船に入れば

身体は温まるけれど入浴後に汗はまったく出ません。不思議。

体の表面が爽やかでずっとさらさらのまま。

この素晴らしさ!今まで使わなかったのを後悔してしまうほどです。

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ハッカ油は薬局やドラッグストアで販売していますので

夏用の入浴剤ではもの足りない方 お勧めします。

ただ使いすぎると「湯上り爽快!」どころの騒ぎでは

なくなりますからどうぞご注意を・・・!

 

一日汗をかいて 夜に飛び込んだお風呂でさっぱり爽やか。

夏を乗り越える術が一つ増えました。

 

 

すぐそばにいらっしゃる 8月04日

 

瀬戸内海の生口島から出雲に旅したお話のつづき。

 

出雲大社にお参りした後に すぐにまた車に乗って向かった先は

日御碕神社です。

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(写真はwikipedia よりお借りしました)

素戔嗚尊(スサノオノミコト)と 天照大御神(アマテラスオオミカミ)が祭られていて

社殿のすべて 境内建築物が重要文化財に指定されているそうです。

 

わたしたちが訪ねた時は雨模様で 上の写真のように晴々していませんでした。

うす暗く 他に参拝者もほとんど見られず

出雲大社の賑やかな雰囲気からまったくガラリと変わりました。

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何かの気配と湿度は きっと人間の肌感覚で繋がりがあるのでしょうけれど

この神社の「神様の気配」は いままで感じたことのないものでした。

こういう風に書くと スピリチュアルなことに興味があるかと思われるかもしれませんが

そういったことには全く遠いと自覚しているわたしです。

 

でも・・・明らかに ここは特別な場所でした。

出雲大社でも 毎年お参りする鎌倉の鶴岡八幡宮でも感じたことのない気配。

とても丁寧に清浄に整えられた場所。

思い出したのは アイルランドの旅で訪れた

ドゥーン・エンガスの空気でした。

http://www.kanesei.net/2011/11/10.html

(トピックス「本当にあるのかもしれない」)

ドゥーン・エンガスには興奮と喜びがありましたが

日御碕神社は穏やかに守られている安心感を得られる場所と言いましょうか。

そして 出雲大社の大国主命は 遠く雲の上から見守って下さる感じでしたが

日御碕神社の神様は まさに「この境内ですぐそこにいらっしゃる」

そんなとても近い気配を感じました。

素戔嗚尊 天照大御神に限らず 八百万の神様が

ちょっと散歩がてら立ち寄ってみた・・・とでもいうような

厳かだけどアットホームな相反する印象。

どこか近寄りやすい馴染みがあるのです。

 

我ながら不思議です。

ただ旅先の興奮で 訳もなくそんな気分になっただけ? ううむ。

お参り後も たとえばお守りを買おう・・・という気持ちが湧きません。

その必要もなく 近しく感じられるといいましょうか。

日御碕神社はわたしにとって何かご縁のある 大切な場所になりました。

 

日御碕神社の上の宮のさらに上に お稲荷さんがありました。

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ちいさな祠はうっそうとした森の中 山の中腹にあって

横にある石碑に奉納記念なのか 古い年代と名前が刻まれていて

神社とともに大切にお祭りされていました。

素戔嗚尊と天照大御神の上に ちいさなお稲荷さん。

これもまた日本らしい姿なのだろう と思いました。