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額縁の作り方 21 気の強い娘から妖艶なマダムに変身 7月11日

 

しばらく時間が空きましたが

いよいよ仕上げです。

ピカピカの金と塗りたての黒。

これも悪くは無いでしょうけれど

わたしはアンティークな雰囲気が好きなので

今回もいつものように古色仕上げにします。

手順は、①打ち出し②磨り出し③汚し付け

で完成とします。

 

まず、木槌で打って傷を付けます。

角や凸を打ちますが、強弱をつけて

打ち跡が並ばないようランダムに打ちます。

石膏が割れて白くなっても木地が少々見えても

それはそれで良しとします。

掛け替えや移動のときに

落としたりぶつけた感じをイメージ。

 

つづいて磨り出しをします。

スチールウールで少しずつ様子を見ながら

凸部分を狙って箔の上も絵具の上も磨ります。

箔下のボーロの赤や黒の下色の赤を

ほんのりと見せます。

これまた昔々に歴代のメイドさんが

何年も長い間、季節の変わり目の拭き掃除で

徐々に下地が見えてきた・・・そんな感じ。

下の写真、金の下にうっすら赤が見えています。

 

さて、最後に汚しを付けましょう。

わたしはフィレンツェの師匠マッシモ氏に

教わったレシピでワックスを調合しています。

このレシピはここでお知らせできませんが

様々な茶色の塗料を工房それぞれで作っています。

日本では手に入りやすいブライワックス

という商品を使う方もいらっしゃるようです。

 

ワックスを筆やウエスで付け、乾き始めたころに

灰色のパウダーをはたきます。「にせものホコリ」です。

これもわたしは調合して作っていますが、

最近は「ホコリ」として販売しているお店も

あるそうですので、お試しください。

ホコリをはたいた表面を手のひらで擦ったり

ウエスで拭きこんで、さぁ完成です。

 

額縁のデザインや時代、額装する作品、

飾るお部屋や家具の雰囲気、

それらを考慮し、お好みで調整しましょう。

 

下の写真は古色を付ける前と付けた後。

金の反射が落ち着いて、黒に艶が出ました。

いかがでしょうか。


パーティー好きで熱気みなぎる気の強い娘から

酸いも甘いも噛み分けた妖艶なマダムに変身・・・

そんなイメージです。

 

完成した様子はこちらでもご覧ください。

 

 

額縁の作り方 20 色を塗る 6月08日

 

ボローニャ石膏地に部分的に金箔を置いて

さらに色を塗る場合、

どんな色材を使いましょうか。

フィレンツェの師匠マッシモ氏は

水彩絵の具を使っています。

わたしは水彩、卵黄テンペラを使う場合もありますが

今回は アクリルグアッシユにします。

完成色は黒の予定ですが、まず下色から。

ベネチアンレッドとローアンバーの混色、

つまりは赤色ボーロの様な色です。

入り組んでいるので細い丸筆で塗りました。

箔に絵の具が付いてしまっても

その日のうちなら取り除けます。

 

赤茶色が乾いたら黒を重ねます。

輝く金箔とつや消しの黒、なんとも派手になりました。

この写真では分かりづらいですが、

黒の下に赤茶色があることで深みと奥行きが増します。

また、そこはかとなく暖かみもかんじられます。

白い石膏地に直接黒を塗る場合とは

やはり歴然と違いが出ます。

 

ひとまず今日はここまで。

次は古色をつけて、いよいよ完成です。

 

 

額縁の作り方 19 ジョットの弟子になった気分で 5月25日

 

こうして「額縁の作り方」なんて言って

おこがましくガサガサ書いておりますけれど

興味を持ってくださっている方は

いらっしゃるのでしょうか。

・・・めげずにつづけます。

何せ diario 「日記」ですからね!

開き直り気味です。

 

さて、凹凸に金箔を置いて繕いもして

磨き終えました。

はみ出した金箔はコットンや柔らかい筆で

払い取りましたが、取りきれませんでした。

次は色を塗る作業がつづきます。

下の写真、白い部分です。

 

ここでまた例の疑問が再燃してきます。

ボーロや箔を色で塗りつぶしても良いか。

ですが今回は「良し」とします。

先日の講演で福永先生の調査によると、

ジョットの黄金背景テンペラ画では

金箔は大胆に貼り、はみ出した部分、

聖母子の顔など大切な部分であっても

テンペラ絵の具で塗りつぶしている。

チマチマと削り取ったりしていない。

それでも500年以上絵具層は保たれている!

(もちろん保存修復されたうえで。)

 

わたしの基本姿勢は、やはり今まで通りに

必要な部分にだけボーロを塗るけれど、

箔がはみ出したら乾拭きで取り除く程度にして

少々残ってしまった箔は塗りつぶしでOK

そんなところでしょうか。

 

結局ボーロ塗り分けの手間は省けないけれど、

この「箔を塗りつぶすか問題」は

わたしの長年の疑問でしたので

気持ちがすっきりしました。

 

そんな訳で、わたしもジョットを見習って

今回は塗りつぶし作戦に出るつもりです。

次回、まずは下色を塗ります。

 

 

額縁の作り方 18 彫刻木地に金箔を置く 5月14日

 

今回の木地は、金と黒で装飾します。

前回17で迷いながらもボーロを塗り分けました。

今日は彫刻木地に箔を水押ししましょう。

 

凹凸に箔を置くって、面倒です。

順番としては、高いところ凸から

低いところ凹に箔を置いていきます。

つまり水が流れる順番です。

この額縁は外側寸法が16センチ程度です。

金箔はおおよそ2cm角くらい、小さめにカットしました。

 

凹凸の箔水押しのコツとしては、

水を塗る場所を見極めるのが大切。

凹の谷底まで箔を入れるためには

凸に水が付いていると、そこで箔が

ひっかかって奥まで入りません。

Vの字の中に入れるなら、Vの片面だけに

水を塗って箔を差し込む必要があります。

片面ずつ箔を置いてもよいし、

上手になれば片面に水を塗って、大きな箔を入れて

横から水を垂らしこんで反対側も箔を付ける、

なんてこともします。

 

むむう、文章で説明するのも難しい。

「何が何やらよく分からん」説明ですね。

百聞は一見にしかず、そして

百見は一経験にしかず、と言えましょう・・・。

箔の技術についてご興味のある方は

古典技法額縁制作の教室 Atelier LAPIS

どうぞお越しください。

 

 

額縁の作り方 17 塗るべき塗らないべきか、それが問題だ。 5月07日

 

石膏を磨き終えた彫刻木地に

ボーロという赤褐色の箔の下地剤を塗ります。

今回は金箔と黒色の組み合わせに

することに決めました。

箔を置く部分にだけボーロを塗ります。

 

いつも考えるのですけれど、

こうして箔と色と組み合わせる場合、

ボーロも塗り分けるべきか、それとも

色を塗る部分もすべてボーロを塗ってしまうか。

塗り分けるより、全面塗ったほうが

ずっと楽で時短ですから。

きっと、全面ボーロ塗りして、

必要な部分にだけ箔を置いて、

はみ出した箔もボーロも色で塗りつぶしてしまえば

それはそれで大丈夫なのだとは思うのです。

特に今回のように黒色の予定の場合など。

 

だけど、ううーむ・・・。

後の工程や仕上がりを考えて、やはり。

結局いつも、ボーロは必要なところにだけ

塗るようにしています。

だけど、ううーむ・・・。

全面塗っちゃっても大丈夫な気がしないでもない。

悩むなら実験すれば良いのですけれど!

 

 

額縁の作り方 16 紙やすり選びの重要性 4月27日

 

彫刻をほどこした額縁木地に

石膏を塗って、さて。

丁寧に塗ってきれいに仕上がっても、

やはり磨かねばなりません。

 

細かい凹凸や入り組んだ形は

磨き辛いですね。

凹凸やカーブのある石膏地を磨くには

紙やすりの「コシとやわらかさ」が重要です。

バリバリと硬くて厚いと凸カーブに沿いません。

やわらかすぎてコシの無い紙やすりでも

凹の奥が磨けません。

ハリがあるけれどしなやかで指に沿い、

研磨剤が落ちづらく、目詰まりもしづらい

そんな紙やすりが理想です。

 

石膏の粉で指が乾きアカギレになるので

わたしは指サックを使っています。

紙やすりも滑らず磨けます。

 

つらい石膏磨き作業をいかに効率よく

美しく完成させるかは、ヤスリに

かかっていると言っても過言ではない。

・・・と思っています。

自分に合う道具と材料選び、重要です。

 

 

額縁の作り方 15 彫刻木地に石膏を塗る 4月13日

 

先日ご覧いただいた彫刻木地

ボローニャ石膏を塗りました。


今回のように彫刻で凹凸がある場合

平面やちょっとした曲面に塗るときとは

すこし勝手が違います。

いつものように塗ると凹部分に石膏液が溜り

彫刻を美しく表現するのがなかなか難しい。

ではどのようにするか?

今回ご紹介する塗り方も、わたし個人の

経験からのお話ですので、参考程度にお聞きください。

 

少々薄い石膏液を作るところから始めます。

いつものニカワ液(水10:兎膠1)に

石膏をふり入れて石膏液を作りますが

いつもの石膏液よりも6~8%程度石膏を減らします。

そして出来上がった石膏液を60℃程度

「けっこう熱いな」と思うくらいまで

湯煎で温めます。

 

ちなみに兎膠は70℃以上になると

煮えて接着力が無くなってしまいますから

ご注意ください。

 

そして温まった石膏液に、筆にひとすくいの

ぬるま湯を足して下からゆっくり混ぜましょう。

これを下ニカワを塗った木地に、丸筆を使って

手早く丁寧に塗っていきます。

凹みに液溜りができないように。

塗り残しがないように。

凹も凸も、できるだけ厚さが同じになるように。

いつもより薄い層を3~4回塗り重ねます。

KANESEI石膏塗りのスローガン

注意深く丁寧に、でも手早く!!

これに尽きます。

 

石膏を上手に塗ることができれば

その分、つらい石膏磨きの労力も減ります。

がんばりましょう!

 

 

トッポジージョの穴 3月23日

 

金箔を水押しで貼り終えたら小さな穴や破れを繕います。

わたしは「つくろい」と言いますが

つまり小さな箔片で穴うめをします。

箔板に数ミリ角の箔片をたくさん切って準備し、

左手には水用の筆、右手には箔を運ぶ筆を持つと

両手使いで「穴に水を置き箔を乗せる」 という

一連の流れがスムーズに進みます。

イタリア留学時代、額縁師匠マッシモ氏にある朝

“Allora,fai ai topi.”と言われました。

「ネズミをしなさい」?

しばし考えて「金箔の繕いをしなさい」と気づきました。

Topo とはイタリア語でネズミの意味です。

トッポジージョはネズミのジージョなのです。

日本で言う虫食い穴のことをイタリアでは

小ネズミ達がかじった穴と呼ぶのでしょうね。

トッポジージョがクネクネしながら

金箔額縁をかじっている絵を思い浮かべたら

ひとりニヤニヤしてしまいました。

 

 

額縁の作り方 番外 避けて通れぬ刃物研ぎ 3月19日

 

週末に、まとめて刃物研ぎ。

今日は彫刻刀を12本研ぎました。

 

atelier LAPIS の生徒さんの中にも

最近は彫刻刀をご自分で揃える方が

増えてきました。

自分の彫刻刀を持つからには

手入れも自分でしたいもの。

でも「研いでも余計に切れなくなる」

なんてお話もちらほら聞きます。

切れない刃物は怪我につながりますから

これはよろしくない。

 

そうですね、彫刻刀ふくめ刃物を

砥石で研ぐには練習が必要です。

研いでも切れない理由は、

刃物を砥石に当てる角度が合っていない

また前後させるときに角度がぶれてしまうこと。

恐々やって、必要な力が伝わっていないかもしれません。

砥石も粗いものから極細かいものまであるので

粗、中、細と3種類はあると良いでしょう。

刃こぼれしていないなら中と細があれば大丈夫。

 

彫刻刀を持ったらわきを締めて、ゆっくりと。

すこし研いだら刃先を良く見て

どの部分が砥石に当たっていたか確認します。

なるべく一定のスピードと力加減で

少しずつあてる場所をずらしていきます。

(これはわたしのやり方ですけれど。)

 

・・・と言うは易し。

でも練習すればきっと出来るようになります。

最初は上手くいかなくても、

砥石に当たる刃物をよく見て観察して

すこしずつ動きを改善させましょう。

自分の道具を上手に手入れできると

ちょっとした達成感も湧いて、

制作ももっとスムーズにはかどり、

そして楽しくなりますよ。

 

 

キッチリしないのが大切 2月09日

 

ちいさな額縁を作っています。

フラ・アンジェリコの天使を描いた

テンペラ模写を入れる額縁です。


今回は全面に金箔を貼り、

刻印で模様を入れることにしました。

デザインは15世紀にイタリア・トスカーナで

作られた額縁を参考にしています。

フラ・アンジェリコと近い時代の雰囲気に。

 

刻印をきっちり打つのではなくて

なんとなく、ランダムに打つように心がけると

おおらかな優しい雰囲気になります。

 

きっちりしないこと。

これが必要なときもあります。

 

 

額縁の作り方 番外& Atelier LAPISの様子から 2017年12月 12月15日

 

今日はMAさんの古典技法箔道具作りをご紹介します。

古典技法の箔作業で使う道具は独特で

一般的な画材店や国内の箔屋さんでは購入できません。

でも自分で作ることができるものもあります。

MAさんは箔板作りに挑戦です。

(箔板あるいは箔床、箔台。クッション状で

箔のまな板のようなものとお考えください。)

 

必要な材料、A4サイズ程度9㎜厚のシナ合板、ガンタッカー

脱脂綿、太鼓鋲、革、テープ (革か布どちらでも)を揃えます。

革は牛か羊、厚すぎず薄すぎず、色はお好みで。

 

さて、まず脱脂綿を3枚分切ります。

2枚は板のサイズ、1枚は1センチ四方小さくした脱脂綿を切り

板サイズの2枚の間にひと回り小さい1枚を挟みます。

以前、サイズの違う脱脂綿をピラミッド状に3~4枚

重ねると習いましたが、試した結果

あまり段差が無い方が使いやすいように感じます。

 

つぎに革のスエード側を表にして

脱脂綿と板を重ねたものを包みます。

裏からガンタッカーで打ち付けましょう。

革をしっかりと引張ってきっちりと。

この革の張りが甘いと箔を上手に切ることができません。

キャンバス張機やペンチで引張っても良いでしょう。


箔ナイフを差し込むベルトも付けましょう。

今回は革の端材を利用しました。

 

側面周囲にテープを巻いて太鼓鋲で留めます。

これは装飾でもありますが、側面は傷みやすいので

ガードの役目もあります。

そして紙やすりをかけてスエードの毛を整えます。

毛足をある程度短くして、表面を滑らかにします。


仕上げにベビーパウダーを磨り込んで完成です。

 

自分で作った道具は愛着がわいて、箔作業も楽しくなりますよ。

製作のコツは革をしっかり引張ってタッカーを打つこと

そしてタッカーは隙間を開けず細かく打つこと、です。

どうぞお試しください。

 

 

額縁の作り方 14 古典技法額縁ができるまで早送り 11月09日

 

古典技法の額縁を作りましょう。

夏にご紹介しました venezia-2 の作業写真でご覧ください。

 

サイズ、デザインを決めて、仕上がりイメージが出来上がったら

木地を組んで、下ニカワとボローニャ石膏を塗って丸1日乾かします。

下はボローニャ石膏をちょうど塗り終わったところ。

乾いたら紙ヤスリでみがきます。

#180、#240、#360、#400を使って美しい表面を作ります。

角の凹みは難しいので慎重にゆっくりいきましょう。

 

模様をカーボン紙で写して

線刻や石膏盛り上げ(パスティリア)の装飾を入れ

魚ニカワで溶いた赤色ボーロを塗ったら箔置き開始!

木地の形によりますが、今回の外流れの木地は右上から

そして内側から箔を置き始めます。

午前中に箔を置いたら夕方前からみがきます。

メノウ棒でピカピカに輝かせましょう。

線刻の中、レリーフの縁も忘れずに。

マスキングした場合は特にテープの縁をきちんと磨きます。

磨り出しをして赤色ボーロを覗かせたら

つや消しにして

ワックスとパウダーで古色をつけて深みを出し

アンティークな雰囲気にしたら完成です。

 

途中、抜けた写真もあってかなり早送りですし

同じ金箔を使った額縁でも仕上げの方法や順番が

違うこともありますけれども・・・

だいたいこんな手順で作っています。

楽しいですよ。

 

 

額縁の作り方 13 「見る」が大切 10月23日

 

先日ご覧頂いた額縁 s-2 を制作するときに

紙やすりを使って余分な金箔を取り除く作業をしました。

木地にはボーロは塗っておらず、いつものように

水押しで純金箔を貼りましたが

どうしても余分な金箔が白木地に付着してしまいます。


周囲の金に傷を付けないようによく見ながら、慎重に丁寧に。

あらゆる角度から「よく見ながら」紙やすりをかけます。

さぁ、きれいになりました。

 

古典技法額縁の制作で、なかなか難しいのは

石膏地などを紙やすりで磨く作業でしょう。

Atelier LAPISの生徒さん方もこの作業は苦労しておられます。

 

立体で凹凸のある木地や装飾の形を紙やすりで整えるとき

一番多い失敗が磨き過ぎ、つまり削り過ぎ。

石膏地が無くなって木地が出てしまったり、えぐれてしまったり

という失敗の原因は・・・ずばり「見えていないから」です。

今、自分が磨いているピンポイントが大きな紙やすりに隠れて

見えていないから、つい頑張って磨き(削り)過ぎているのです。

または磨く石膏地を見ずに、無意識に紙やすりを見ている、とか。

自分の作業が見えていないって、意外だとお思いでしょうけれど

実はとても多いのですよ。

 

解決方法その1

細かい部分や凹凸を磨くとき、また額縁の角や端先を磨くとき

紙やすりは指の中に納まるくらい小さくカット&たたみます。

指先から紙やすりがほんのすこし出ている程度に持ちます。


そうすると紙やすりで隠れてしまう部分が最小限になって

どの程度まで磨けたか見ながら作業することができます。

「指先=紙やすり」で感触を確かめながら進みます。

 

解決方法その2

磨く部分が広くても狭くても、細かくても平らでも、

なんとなく漫然と作業せずに、よーーーく見ましょう。

今、やすりがどこに当たっているか、どこを削っているか

意識して観察するのです。

見辛かったら角度を変えて、あるいは覗き込んで、

こまめに確認することが大切です。

 

「見る」を意識し、確認しながら作業できれば

紙やすり磨きは決して怖くありません。

恐れずにいきましょう!

 

 

額縁の作り方 12 木地に直接盛り上げ装飾をつくる 10月02日

 

わたしは、最初に教わった日本人の先生が

石膏盛り上げと呼んでおられたので

いまだにそう呼んでいますけれど、 多くの場合

特に海外ではイタリア語の Pastiglia パスティーリアと呼ぶのが一般的です。

そのパスティーリア石膏盛り上げ装飾は

石膏地にのせることが多いのですが

木地に直接のせることも出来ます。

何故かあまり見かけたことがありませんけれど。

 

木地全面にボローニャ石膏地を作る場合は

まず木地に吸込み止めの下ニカワを塗りますが

部分的に石膏盛上げ装飾を作る時は 特に下ニカワは塗りません。

下ニカワが無いからといって脆いとか 亀裂やシワが入る事は

今までの経験ではありませんでした。

(とはいえ、ご心配な方は万全を期して 下ニカワを塗ることをお勧めします。)

盛り上げ装飾には紙やすりはかけません。

やわらかな、ふっくらした形が失われてしまいますから。

はみ出した縁を削り取るだけにします。

紙やすりが必要無いように、手早く盛ります。

コツは石膏液の表面張力を利用すること。

 

ボーロは木地に付かないように気をつけて 石膏のみに塗ります。

箔はいつものように置いていきます。

余分な水が木地に吸い込まれますので

乾くのがいつもより早いことを念頭に

乾燥状態をまめにチェックして、メノウで磨きましょう。

木地に付いた箔は、磨き後にコットンで

乾拭きしますとおおよそ取り除けます。

残った箔は小さく切った紙やすりで慎重に。

後は木地にステイン等で着色してひとまず完成です。

全面石膏に盛り上げ装飾は豪華ですが

木地に部分的に石膏盛上げを入れるのも

軽やかなアクセントになります。

 

 

額縁の作り方 11 角に塗るときどうするの ボーロ、絵具と石膏の違い 8月31日

 

2017年8月もとうとう終わり。

秋が見えてきたでしょうか。

 

先日の筆の持ち方に続いて、Atelier LAPIS の生徒さんから

なんどか受けたご質問があります。

それは「角に筆でボーロや絵の具を塗る時、どうしたらいいの」です。

 

額縁は4本の棒を四角に(ほとんどの場合)組んであります。

棒の接続部分にそのまま塗り進めたら、角だけ2重になる?

その場合、角だけ分厚くなって色味やテクスチャーが変わってしまわない?

それとも片方の角だけ塗りながら順番にぐるっと塗る?

 

額縁職人ひとりひとり、好みや癖、そして理論があって

わたしの方法がベストではなく、「わたしはこうしています」

というご紹介を前提としてお話しますと、

下の写真のようにおおまかに45度の角度で塗ります。

今回はボローニャ石膏地に弁柄色を塗った上に黒を塗っています。

絵の具の濃度が適切であれば、特に濃い色の場合は

角が2重になっても問題は無いと思います。

 

ボローニャ石膏を塗る時は、角から角へ一直線に塗ります。

(写真のように45度で止めず、木枠の端から端へ筆が抜けるように。)

すると、角は2重になります。

この「角がわずかに厚い下地」があることによって

完成した額縁は、何と言いましょうか、上品な趣が生まれます。

豊かな安定感のような、おおらかさのような。

その他にも、角はどうしても欠けやすいので欠け防止のために、

あるいは留め切れ防止に和紙や布を貼った場合には

きちんと隠す必要があります。

ただ、角だけ2重と言うことは他の部分より乾くのが遅い訳ですから

角に塗り重ねていくときは筆の運びに注意を払う必要があります。

下の生乾きの層を崩さないように。

そしてもちろん、木地の形によってはあえて重ならないように

塗る場合もあります。

細かい装飾(彫刻など)がある場合は臨機応変に。

 

ということで、今日のご質問への答え。

「ボーロや絵の具は角は45度で。すべての厚さをできるだけ均一に」

「ボローニャ石膏は角を心もち厚めに(2重に)、慎重に」

以上、ご参考にして頂けましたら幸いです。

 

 

思い通りに塗るために 筆の持ち方 7月31日

 

突然ですが、筆はどの様に持っていますか?

絵を描く時はもちろん、額縁制作では石膏やボーロ塗り

身近にはお化粧の時にも、筆は使います。

 

市が尾の古典技法教室 Atelier LAPIS の 生徒さん方から

筆を使う作業時に 「上手く塗れない、ムラになってしまう」

「液溜まりができてしまう」との相談があります。

それらはもしかしたら筆の持ち方を直せば

楽に上手に仕上げられるようになるかもしれません。

 

女性の方に多い持ち方が、下の写真です。

つまむようにして、薬指と小指を立てています。

手首だけで振るようにして動かしています。

勝手に名付けて「オナゴ持ち」

この持ち方では筆がグラグラ安定せず力が一定に保てません。

筆にどの程度の絵の具が含まれているか、

どのくらいの圧力がかかっているか、手にも伝わりにくい。

 

上の写真のように、指を4本揃えて持ちましょう。

位置は、心もち根本近くを。

筆が太くても細くても、しっかりと持ちます。

手首も腕もいっしょに動かします。

筆と手が一体になって、動かすのもうんと楽。

感覚もしっかり伝わって、圧力、絵の具量を

コントロールし易くなるでしょう。

 

リップブラシ、ネイルも、 そして繊細なアイライナーも

指を揃えると上手に引けると思います。

筆を持ったら、どうぞ思い出してみてください。

 

 

古い水はやわらかい 5月25日

 

古典技法、水押しで金箔を貼るとき

箔下地のボーロに水を塗り、箔を置きます。

水はただの水、普通の水道水を使うのですが

わたしのイタリアでの師匠、マッシモ氏いわく

「新しい水より、何度も使った古い水の方が良い」とか。

何故でしょうね。

最初は不思議でしたが、だんだんと分かるようになりました。

新しい水は固いというか、弾くというか。

 

上の写真の水は「古い水」、何度も筆を出し入れしたので

うっすらと赤ボーロの色が溶けています。

恐らくですが、使ううちにボーロや膠が少しだけ溶け込んで

ボーロ地になじみやすくなる、ということなのでしょう。

広口のビンを使って、水が減ったら継ぎ足しています。

まるで焼き鳥やうなぎの「秘伝のタレ」のようです。

軟水と硬水の違いがあるのか、は分かりません。

 

 

側光線で見る 5月08日

 

ボローニャ石膏を磨くことは

古典技法額縁制作の作業の中でも

地味だけど注意力が必要になる

なかなか大変な仕事です。

上からの照明では 真っ白な石膏地の凹凸や筋跡が見づらい。

特に紙やすりによる線状の跡は消しておきたい。

石膏磨きの時には、照明ランプを横に置きます。

いままで反射して見えなかった凹凸がはっきり!

違う角度からの光で見る、何ごとにも大切であります。

 

 

石を持て 2月06日

 

フィレンツェ留学中の修業先、額縁工房のマッシモ氏に

一番最初のころに注意されたのが

「メノウ棒は柄を持つのではないよ、石を持ちなさい」でした。

もちろんメノウ棒の種類にもよりますけれど、

正確には石と真鍮の軸のつなぎ目辺りを持つ、という感じです。

motu

それまでわたしは自己流で、鉛筆を持つようにして

メノウ棒の木製の柄を持ち、手首を振ってメノウ棒を動かしていました。

 

残念ながらマッシモ氏から理由は教わっていませんが

それ以来わたしが石部分を持って作業した感想としては

・石膏地や箔の感触がより繊細に感じられる

・余計な力が入らないので石が滑って箔に傷がつくことが少ない

・メノウ石と真鍮の軸が緩んだり外れたりすることが少ない

・腕全体を動かすので疲れが少ない

などでしょうか。

慣れるまですこし磨き辛く感じるかもしれませんが、

メノウ磨きは「石を持て」、お勧めです。

 

 

めざせ使い切り! 7月30日

 

石膏地を磨き終わり、さて次の作業の箔置きです。

ボーロ(箔下とのこ)をニカワで溶いて準備します。

 

ボーロは作りたて、塗りたて新鮮!のほうが

箔の作業仕上がりも良い(ように思う)ので

出来る限り一度で使い切る量だけのボーロを作りたい。

(というのも、毎日箔置きをするほどの作業量が無いからですが。

作業量の多い工房では、昨日の残りに新しく足して

使っていくので使い切る必要はありません。)

目分量で作りますので、ぴったりの量ができた時は

大変に気分よく、大げさですが清々しい気持ちで

次の箔置き作業に入れるのでした。

boro

毎度「めざせ使い切り!」の心でボーロを作ります。

 

 

留め切れの美醜 6月18日

 

古典技法の額縁制作では、木地にニカワで溶いた石膏を塗り磨き

その上に箔をはったり色を塗ったりと装飾を加えます。

この石膏地というのが曲者(?)です。

水押しで箔を貼り磨くには最適の硬度であり、また

垂らし描きで作る盛り上げ装飾もこの石膏ならではです。

でも湿度や温度によって、そして木地の収縮によって

四隅の接合部分にひび割れが入ることがあります。

これは「留め切れ」と呼ばれる現象です。

木地の切断や接着に工夫をしていますが

留め切れが出来てしまうのは古典技法の宿命のようなもの。

額縁の強度や構造には全く問題ありません。

ご注文をいただく前、打ち合わせ時にお客様にはご説明し

ご理解いただけるようにしています。

tome (1)

確かに、せっかく注文して作った新しいピカピカの額縁にひび割れがあるのは

嫌に思われるお客様もいらっしゃいますし、当然です。

ですがこの留め切れ、アンティーク仕上げにするには歓迎される場合もあります。

割れ目にワックスや「ニセモノほこり」の汚しが馴染み

意図して作ったヒビで無いだけにとても自然に古い雰囲気を出します。

イタリア留学時代、お世話になっていた額縁師匠マッシモ氏に

「角が割れてしまったけれど、直したほうが良いか」と訊ねたら

「なぜ直す必要がある?自然な割れがある方がさらに綺麗だろう?」と

言われたことがありました。

留め切れが出来てしまうなら、それを生かす方向も。

美意識はさまざまです。

 

* 「works」内「classical」にこちらの額縁をアップいたしました。

どうぞご覧下さい。

 

どちらのジェッソを使う? 6月01日

 

いま画材店で「ジェッソをください」と言うと

手渡されるのはおそらくアクリルジェッソでしょう。

これはアクリル樹脂で作られた下地材で 手軽で便利です。

 

一方 古典技法でジェッソといえばウサギ膠で溶いた石膏下地

(ボローニャ石膏あるいはムードンや白亜)を指します。

またイタリアでgesso とはこのボローニャ石膏下地

または石膏そのものを指す場合がほとんどです。

 

どちらも白い乳化した液体ですし 板や麻布等に塗り重ねて使う

というのは同じです。

大きな違いは アクリルジェッソは乾くと水に溶けないけれど

膠で溶いた古典技法のジェッソ(石膏下地)は乾いた後も水に溶けてしまう。

やすりで表面を整えるとき アクリルジェッソは固くかつ粘りがあって

やすりの目が詰まりやすいけれど

古典技法のジェッソはアクリルジェッソより柔らかく やすりがけが容易。

そして色味でしょうか。

下の写真 右の細い枠がアクリルジェッソ下地

左の装飾されている額縁が古典技法のジェッソ下地です。

gesso2015

純白のアクリルジェッソに比べて古典技法のジェッソのほうが

黄色を感じる白なのがお分かり頂けるでしょうか。

この色の違い そして水分の吸い込みの違い

また乾燥スピードの違いなどで 次に塗る色の発色にも違いが出ます。

わたしの印象ですけれど アクリルジェッソのほうが

より鮮やかに発色させてくれるような気がします。

 

何よりの違いはこれ。 準備の手軽さです。

アクリルジェッソはお店で買えばすぐに使えますが

古典技法のジェッソは 前日から膠液を作って湯煎して石膏を入れて・・・と

自ら作らなければなりませんから。

 

ちなみに古典技法の箔の貼り方である水押しは

アクリルジェッソでは上手くいきません。

 

KANESEIでは デザインや仕様によってどちらも使います。

どちらのジェッソも違った魅力があります。

もし現代にレオナルド・ダ・ヴィンチが生きていたら

必ずやアクリル系の新しい画材にも誰より興味をもって

精通していただろう!と思っています。

 

 

無精製綿で押さえる 3月23日

 

古典技法の箔の貼り方はいくつかありますが

代表的なのが水押しです。

石膏地にニカワで溶いたボーロを塗り

その上に水を塗って箔を乗せる・・・というような方法です。

 

水の表面張力で箔を乗せ 水が引いた頃合いをみて

綿で箔をしっかり押さえる必要があります。

空気を抜きシワをつぶし ボーロと箔を密着させるのですが

その時に使うのは 薬局で売っている綿

(カットメンあるいは清浄綿などの商品名)を使います。

 

この綿は化粧用のコットンと違い その都度必要な大きさを

ちぎることができ 高価ではありませんから心配せず使えます。

でも本当は・・・精製されていない綿が良いとされています。

2015-02-23 11.36.24

上の写真は無精製の綿 綿花から摘んでそのままのものです。

片手にふわりと乗る程度の量で綿花1~2つ分。

色は精製綿のように真っ白ではなく ベージュがかっています。

すこしだけ綿花の殻の欠片も雑じっていますが問題ありません。

 

水押しの箔置きで なぜ精製綿より無精製綿が良いか?

それは無精製綿なら油分が水を弾いてくれるから。

箔の下にまだ残っている水分を綿が吸ってしまう心配が減ります。

ご存知のように 箔の上に水や膠液が付くと色が変わってしまいます。

これを極力防ぐためには 油分の残っている無精製綿が良いのです。

 

以前見学させて頂いた老舗の工房では 古い布団を分解して

これまた古い布団綿を使っていました。

昔の布団には無精製の綿が使われていたのだそうです。

現在はこうした綿を手に入れるのも難しくなりました。

生花店でたまに綿花を売っていますので

それで精製綿と無精製綿の違いを試してみるのも良いでしょう。

 

 

寒い日には 2月02日

 

私の好きな技法「石膏盛り上げ装飾」は

湯煎にかけて溶かした石膏液で 垂らし描きするようにして

模様をレリーフ状に入れる方法です。

この技法を上手に仕上げるコツは 何と言っても

石膏液の温度を適温に保ち 粘度を下げないこと。

湯煎鍋の温度をこまめに管理しつつ

石膏液の水分が蒸発していないか筆の感触で常に確かめます。

2015-01-30 13.49.30

寒い雪の日に作業をしたら 部屋を暖かくしていても

湯煎鍋の温度はすぐに下がってしまいました。

コンロに鍋をかけたり下したり。

焦りは禁物です。

あたたかいお茶で かじかむ手も温めながらの作業でした。

2015-01-30 11.02.05

 

 

役割は変わっても 2月24日

 

額縁に入れる模様がきまったら

原寸大の型紙をつくって カーボン紙で

額縁に描き写します。

四角の額縁の場合 最低4回多ければ8回は

デザイン線をなぞって転写する必要があります。

以前作った額縁と同じデザインで・・・という場合

繰り返し繰り返し同じ型紙を使います。

それぞれの方法があるかと思いますが

わたしはこの方法で通しており

型紙はとても大切な宝物になっています。

 

たとえばボールペンやシャープペンシルで

線をなぞることも勿論可能ですけれど

型紙にいくつも線がついて オリジナルの線が

行方不明になったり 型紙も傷みが早いようです。

 

そんな時に登場するのが ガリ版用「鉄筆」。

以前 骨董市で見つけたデッドストックのものです。

これならペンのようにインクの線が付きませんし

比較的軽い筆圧でも きちんと転写できます。

筆記用具として作られていますので 使い勝手も抜群。

teppitu

ガリ版は いまはもう見かけることもなくなった謄写版技法ですが

わたしが小学校に入ったばかりの頃は まだ使われていて

父兄へのお知らせや漢字テスト 文集などになった

ガリ版印刷物の わら半紙とインクの匂いを覚えています。

ちなみに 謄写版技法はエジソンの発明なのですって!

知りませんでした。

 

わたしの手元にある「鉄筆」3本は 役目は変わりましたが

未だに絶賛大活躍中。

骨董市で買った実用品で 一番の働きものです。

 

 

 

銀の表現いろいろ 11月21日

 

銀箔を使った額縁の仕上げには

ニスやラッカーでコートして酸化を防ぐ必要があります。

せっかくの銀の白い輝きも 数年後には錆びて

真っ黒!という結果になりますから。

 

でもあえて 銀を錆びさせた仕上げにすることもあります。

淡い錆びから真っ黒な錆びまで あるいは

酸化させる薬剤によっては 黄色味の錆び 青味の錆び

さまざまな変化を作ります。

淡い錆びが欲しい場合 薬剤の濃度や塗布する回数がむずかしく

なかなか思ったように仕上げるのが困難ですが

その分 上手く美しい錆びが出た時の趣は格別です。

 

今回は黄色味のある錆びが出る薬剤をつかって

真っ黒な強い錆びを作って仕上げる予定。

写真の右の額縁は 銀箔を貼って磨いたばかりで

まだ初々しい(?)銀の輝きがあります。

左の額縁には酸化させる薬剤をひと塗りしたところ。

さっそく酸化がはじまっています。

一晩待つと 翌朝には全体が黒のグラデーションになります。

キャプチャ1

人間の体が酸化するのは困りますが

酸化した銀の額縁は 偶然の色の変化や発色があって

作業中もワクワクします。

完成した額縁は 近々こちらでまたご紹介いたします。

 

 

 

額縁の作り方 12 銀箔を使う 9月17日

 

久しぶりの「額縁の作り方」です。

 

額縁に使う箔は 金箔のほか銀箔もあります。

その他プラチナ箔や代用箔など様々ありますが

今日は銀箔についてお話します。

 

銀箔の水押しによる貼り方は 基本的に金箔と同じで

ボローニャ石膏地に魚膠で溶いたボーロを塗り乾かし

下地を作ったところに貼ります。

そしてメノウ棒を使って磨き上げるのも同じです。

大きな違いは 金箔はボーロに水を塗って

箔を置いていきますが 銀箔は水の代わりに膠液を塗ること。

理由はおそらく銀箔は金箔より厚いから でしょうか。

(とは言え金箔は厚さ0.1μ 銀箔は厚さ0.2~0.3μの違い)

そして金箔は箔刷毛で移動させますが これまた

銀箔は厚いため刷毛では持てず 湿度を与えたコットンを使います。

 

銀箔のもう一つの注意点は 錆びる点です。

銀箔で装飾した額縁には 必ずニス(ラッカー)を塗る必要があります。

また銀箔の保存も 極力空気に触れないようにすること。

なんだか銀箔は扱いにくいような印象ですが

金箔より厚い分 手で触れても大丈夫という便利さがあり

(触らないに越したことはありませんが)

錆びることも利点ととらえて 錆びによる趣を与え

様々な表情を作ることも可能です。

金箔と銀箔 どちらも甲乙つけがたく好きな材料です。

 

 

額縁の作り方 番外 魔法の石 7月12日

 

箔を貼った後にメノウ棒で磨く段階になって

乾きすぎてしまったり 箔の上に膠分が上がってしまって

メノウがきしんで箔が剥がれてしまう・・・

ということになっても 焦らずに解決しましょう。

それまでどうにも磨けなかった部分に この石の成分を乗せれば

まるで魔法のようにスムーズにメノウが滑り出します。

この魔法の石は パラフィン。

コットンでパラフィンをさっと撫でて

きしむ箔の上を軽くポンポンと触ります。

それだけでOK。

この方法はフィレンツェの額縁師匠マッシモ氏に教わりました。

上の写真のパラフィンも マッシモ氏が工房で使っている

大きなパラフィンの塊から分けて頂いたものです。

小さな欠片ですが わたしが一生使うには十分の量。

 

ちなみにパラフィンの代用として

ローソク(つまり蝋)や乾いた固形石鹸も使えます。

お試しあれ。

 

 

額縁の作り方 11 5月24日

 

本日の「作り方」は金箔を使った額縁の装飾技法についてご紹介します。

これもとても古くからある技法「刻印」です。

kokuin11

いつも通り 石膏地に箔下トノコを塗って

水押し技法によって金箔を貼ります。

メノウで磨いた後 まだ石膏地に水分が残って

少しの柔軟性があるときに 刻印を打ちます。

石膏地に水分がありすぎると 刻印のエッジが

もったりとしてしまい 乾きすぎているとひび割れてしまう。

作業できる時間に限りがある技法ですので

朝一番に箔を貼って 午前中に磨き 昼食は後回しで

とにかく刻印を打ち終わるまで ひたすら作業を続けます。

革細工などで用いる模様のある刻印も使えますが

今日ご覧いただいている作品は 点で打っています。

(写真の作品は「atlier LAPIS」の筒井先生製作の見本板で

7㎝×7㎝ほどの大きさです。)

kokuin2

面を点で埋めていく 根気のいる作業ですが

金の濃淡(点を売った面は明るく 打たない面は暗く)で

表現でき 細かなデザインも入れられるのが特徴です。

 

 

額縁の作り方 10 4月26日

 

久しぶりの「額縁の作り方」です。

前回から続いて3回目 装飾技法について。

1回目に線刻 2回目は盛り上げ技法をご覧頂きましたが

今回は「グラッフィート」技法をご紹介します。

 

グラッフィート(graffito)とはイタリア語で

引っ掻き傷 錨などを指しますが 同時に

掻き絵 陰影線も意味します。

今回ご紹介する技法は 下の写真にあるように

下層に金 上層に絵具をぬり 絵具層を掻き取って

金箔層を出し コントラストで表現する方法です。

(写真の作品は「atlier LAPIS」の筒井先生製作の見本板で

7㎝×7㎝ほどの大きさです。)

graffito1

石膏地をつくり 箔下トノコを塗って全面に金箔を貼り磨きます。

ここまでの作業はいつもと同じ。

つぎに金箔の全面に濃色のテンペラ絵具を塗り

箔の面をすべて覆い隠してしまいます。

 

絵具が乾いたら下絵を転写して いよいよ「掻き絵」作業開始です。

線を掻く道具は わたしは竹串を使います。

柔らかすぎるとテンペラ絵具層が綺麗に掻けず

固すぎると金箔層に傷をつけてしまう恐れがありますが

今のところ 竹串が一番良い様に思っています。

仕上げには必ずニスを塗って絵具層を保護してください。

全面に金箔を貼る必要があるので 中々贅沢な技法ですが

細い線をシャープに表現したい場合に向いています。

graffito2

わたしもフィレンツェの修復学校を修了するときに作った

スペイン・ゴシック風額縁の装飾にこの技法を使いました。

http://www.kanesei.net/2009/09/11.html

 

ちなみに この「graffito」(グラッフィート・伊)という単語は

英語の「graphic」(グラフィック)につながります。

また 「grafica」(グラフィカ・伊)はグラフィックアートや印刷美術 筆跡

「grafico」(グラフィコ・伊)は図表 図式 表グラフを表します。

すべてギリシア語の「graphico’s」から派生した

ラテン語「graphicus」を基にした単語だとか。

ギリシア語からラテン語 そしてイタリア語と英語へ。

技法の歴史と言語の歴史の関係・・・面白いですね。

 

 

古典技法額縁の作り方 番外 ZECCHI 9月15日

 

古典技法額縁の制作方法はヨーロッパ伝来です。

なので材料の中には日本では手に入り難いものもあります。

先日 フィレンツェから一時帰国する友人にお願いして

ドゥオーモ近くにある古典技法の材料が豊富に揃っているお店

「zecchi」(ゼッキ)からこの魚の膠を買ってきていただきました。

zecchi

「冷静と情熱の間」という映画をご存知でしょうか?

この映画の絵画修復師の主人公(竹ノ内豊さん演じた)が

自転車に乗って買物に行っていたのもこのzecchiです。

懐かしい包み紙を開けてみましょう。

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魚の膠といっても見た目は食用の板ゼラチンと変わりません。

古典技法額縁の制作で ボローニャ石膏を溶くにはウサギ膠

そして箔の作業にはこの魚の膠が欠かせません。

ウサギ膠より固着力は弱いですがサラリとしているのが特徴です。

箔の作業にウサギ膠を薄めに溶いて使うこともあるようですが

私はもっぱら魚膠を愛用しています。

 

zecchi はインターネットからの通販も受け付けています。

日本ではとても高価なメノウ棒やラピスラズリの顔料 金箔

羊皮紙や古典技法の材料も購入できると思います。

日本語は残念ながらありませんが英語もありますので

ご興味のある方はぜひ覗いて見てください。

http://www.zecchi.it/

古典技法額縁の作り方 番外「完成」 9月06日

 

「古典技法額縁の作り方」でご覧いただいていたコーナーサンプルは

無事に制作につなげることが出来ました。

依頼して下さった方のご希望に添って サンプルよりも

すこしだけ装飾を小さく控えめにしました。

今日は完成した姿をご覧いただこうと思います。

 

黒いベースに石膏盛上げ装飾で植物モチーフの模様を入れました。

黒の下地には補色の赤褐色を塗っています。

金箔をあしらってアンティーク仕上げをしたのは

すべてコーナーサンプルでご覧いただいていた通りです。

額の内側にはライナーと言いましょうか 作品と額縁をつなげ

ガラスを押さえる役目をする内枠を入れました。

こちらも内側に金箔をあしらいグレーのベルベットを貼っています。

 

この額縁は来年の秋の展覧会で登場する予定です。

1600年代イタリアで描かれた作品が入ります。

まただいぶ先のことではありますが

皆様にご覧いただける時期が来たら またこちらでご案内申し上げます。

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古典技法額縁の作り方 9 8月28日

 

前回に引き続き装飾方法のご紹介です。

額縁制作の手順をおおまかにお話していた時にご覧いただいていた

黒地に金のコーナーサンプルに使っていた方法で

呼び名は色々ですが私は「石膏盛上げ装飾」と呼んでいます。

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石膏を塗って表面を整えたら模様を転写します。

そして湯煎で温めた石膏液使って描きます。

濃度のある液体なので絵の具のように描くというより

細い筆で垂らし描きするような感じでしょうか。

石膏が乾くと凸模様になります。

あまり細かい模様は入れられませんが

ゆるやかな盛り上がりで表現する模様は暖かな雰囲気です。

わたしの得意とする装飾方法です。

古典技法額縁の作り方 番外「黒い輝き」 8月25日

 

ひさしぶりに金箔をふんだんに使った額縁を作りました。

見え巾(木枠の太さ)は3センチほどではありますが

全面に金箔を使うとかなり豪華な額縁になります。

下の写真は金箔を貼り終えたところ。

コットンでしっかり押さえて乾かしている最中です。

hattabakari

まだ磨いていないので艶消しで輝きも白い光です。

そしてこの額縁をメノウ棒で磨くと・・・

migaitaato

このように金本来の黄金色になります。

輝きは光を吸い込むような 黒味を帯びた色に変わります。

カメラを構える私の姿がボンヤリと映っております・・・。

この額縁はこうしていったん磨き上げた後に艶消しに仕上げる予定です。

 

ルネッサンス時代以降 華やかな額縁が作られていた頃に

こうした「磨いたままの金色」の額縁が作られていたのか

それとも当時から古色を出した額縁がつくられていたのか

以前から知りたいと思っていることです。

バロック時代の豪華絢爛な額縁はきっとこのような

黄金色の輝きで仕上げられていたのではないでしょうか。

蝋燭の明かりが灯る薄暗い貴族の館で ほのかな光を反射する額縁は

とても美しく幻想的に見えていたに違いありません。

古典技法額縁の作り方 8 8月18日

 

古典技法額縁の装飾方法は数多くありますが

今日は線刻をご紹介します。

木地に石膏を塗って整えたあと 模様を転写します。

その線をニードルを使って線彫りする方法です。

senkoku-1

転写した下書きを頼りに線を入れますが 下書きは目安程度にして

曲線などは手の動きに任せるように滑らかに入れたほうが

美しい仕上がりになるようです。

senkoku-2

線刻の溝は1ミリもない深さではありますが

上に彩色しても線はきれいに現れます。

彫刻など凸形の装飾より控えめで繊細な表現です。

古典技法額縁の作り方 7 8月15日

 

さて 装飾と彩色もおわったら仕上げです。

今日はアンティーク仕上げにする方法をご紹介します。

KANESEIのアンティーク仕上げ方法(「古色出し」とも言われています)は

フィレンツェでの額縁修行時代に師匠マッシモ氏から

教えていただいた方法と材料をベースにしています。

日本では手に入らない材料もありますが代用品を探しました。

古色出しの方法はそれこそ工房それぞれ違うはずです。

”十人十色”ならぬ”10工房10色”ですので参考程度にお考え下さい。

kosyoku

まず角や凸部分を木槌などでたたいて傷をつけます。

特に角は強くたたくのではなく小さく何度もたたくと良い「味」が出ます。

石膏が欠けて木地が見えてもそれもまた「味」になります。

スチールタワシで擦って金箔下地のトノコ色を出したり

ベースの彩色部分も下地に補色を塗った場合は同様に下地を出します。

その上に茶色のワックスを塗ります。

ワックスはカルナバワックスをベースに作りますがレシピは秘密・・・。

 

アンティーク仕上げの最終段階に「ほこり」をまぶします。

konadarake

もちろん本物の埃ではなく 粉を調合して作った「偽ほこり」です。

上の写真はその「偽ほこり」をまぶした状態です。

ワックスが完全に乾く直前にこの「ほこり」をまぶして磨きこむと

装飾の凹部分に密着して いかにも”ちょっと汚れた古い雰囲気”に。

その他カッターなどの刃で亀裂を作ったり 細いドリルで虫食い穴を作ったり

それぞれのお好みで加工します。

できたてで初々しい額縁もあっという間にお婆さん(?)に変身です。

磨いたばかりの金は生々しくて光沢が強すぎる場合がありますが

アンティーク風加工をすることで落ち着きと調和が出るようです。

 

裏の処理をしてガラスや裏板の準備 金具の取り付けが済めば完成です。

古典技法額縁の作り方 6 8月12日

 

部分的に箔で装飾し磨き終えたらベース部分に色を塗りましょう。

今回は黒にすることになりました。

下地がボローニャ石膏の場合はグァッシュかアクリル絵の具を使います。

もちろんこれはKANESEIの場合であって

他の工房の方達にしてみれば「アクリル絵の具は使わない!」

と思われる方も多いかもしれませんが・・・乾くと耐水性になるアクリルは

なかなか便利な色材でもあります。

まずはこまかな装飾部分を細い筆で埋めてから広い面を塗りました。

今回は石膏地に直接黒のアクリルを使いましたが

黒を塗る前にまず補色の赤を塗ってから黒を塗ると

色が深みをおびてより重厚で品のある仕上がりになります。

アンティーク仕上げにする場合も磨り出しで下の補色が見えて

趣のある額縁になります。

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古典技法額縁の作り方 5 7月28日

 

水押し技法で貼った箔(金銀 真鍮 プラチナ問わず)は

すべて磨くことが出来ます。

箔磨きに使うのはメノウで出来た道具です。

このメノウ棒は額縁にかぎらず 写本やポーセレン カリグラフィーなど

およそ箔を使うヨーロッパの伝統技法全てで用いられる道具のようです。

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形も大きさもさまざまです。

私はもっぱら左から二番目のメノウ棒を愛用しています。

前回貼った金箔を磨きましょう。

箔の表面は完全に乾いており かつ石膏地はまだ水分を含んで柔らかい

という状態で磨くのが一番美しく仕上がるタイミングです。

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最初は様子を見ながら優しく 徐々に力を入れて磨き上げます。

深い輝きで自分の顔まで写ってしまうほどの艶に仕上げましょう。

古典技法額縁の作り方 4 7月23日

 

前回準備した箔下トノコに今日はいよいよ金箔を貼りましょう。

「水押し」技法です。

下の写真に箔を貼る道具を並べてみました。

右の紺色の台はスエードで作った「箔床」 箔を扱う際に乗せる台です。

それに竹バサミ 箔切ナイフ 紙に包まれた金箔 箔ハケ コットンです。

そして箔を貼る額縁(今回はコーナーサンプルですが) 筆と水。

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箔を竹バサミで箔床に乗せ、ナイフで切ってハケで移動させます。

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箔を貼りたい場所に筆で水をたっぷりと塗っておきます。

そこへハケで箔を乗せると水の表面張力で吸い付くように箔が張り付きます。

水分が石膏地に吸収された頃を見計らって

コットンでしっかり押さえ空気を抜き より密着させます。

なぜ水だけで箔が付くのか?と思われるでしょう。

下に塗った箔下トノコに含まれるニカワ成分が水に溶け出して

のりの代わりになるという原理…だそうですが

実際のところ私も不思議に思っています。

 

箔を貼る作業は細心の注意を要しますし慣れるまで経験が必要ですが

やってみるととても楽しくワクワクします。

この水押しは額縁制作の一番華やかな作業と言えるでしょう。

古典技法額縁の作り方 3 7月17日

 

今日は箔を貼る準備作業をご紹介します。

前回 木地に塗り終わって乾かしたボローニャ石膏を

紙やすり等で磨いて形を整えた次の工程です。

今回ご紹介するのは「水押し」という方法で箔を貼る作業の準備です。

下の写真の枠は装飾部分と内側の細い枠部分(茶色の部分)に

「箔下トノコ」または「ボーロ」「アシェット」などと呼ばれる下地材を塗ってあります。

黄色いラベルの物がシャルボネ社製の箔下トノコです。

アルミニウムを多く含む粘土状の天然土が主成分。

これをニカワで溶いて箔を貼る部分に塗っておきます。

赤 黒 黄の3色が一般的でこれらを混ぜて使うこともあります。

今回は赤と黒を半量づつ混ぜて茶色にしました。

この箔下トノコの色は金箔や銀箔の仕上がり色に微妙ながらも影響します。

特に金箔は10.000分の1~2ミリという極薄の箔なので

金属とはいえ下地のトノコの色がかすかに透けるようです。

またアンティーク風仕上げで箔の表面を磨ってトノコを出す場合は

仕上がりの雰囲気にとても影響があります。

イタリアでは普通「金には赤トノコ 銀には黒トノコ」と言われますが

日本では金にも銀にも赤トノコが好まれるようです。

日本の額縁ユーザーの好みや おそらく今まで作られてきた額縁の

伝統なども相まっての結果だと思われますが 面白いです。

tonoko

この箔下トノコを塗るのは水押し作業の

前日に済ませるのがベストだと思います。

トノコを塗ってから日にちが経ちすぎるとどうも上手く仕上がりません。

せめて1週間以内には次ぎの水押し箔貼り作業をしたいものです。

古典技法額縁の作り方 2 7月09日

 

前回の木材に続いて今回は次の工程である

ボローニャ石膏を塗る作業をお話します。

石膏と言えば水を足すと反応して硬化する焼石膏が一般的ですが

古典技法で使うボローニャ石膏は二水石膏または非晶質石膏といい

すでに水と反応して硬化した石膏を砕いて粉にした状態の物です。

つまり水を加えても硬化反応しません。

このボローニャ石膏を固めるためにはニカワ液を加えます。

古典技法に用いるニカワはウサギニカワです。

日本では鹿ニカワをよく見ますがヨーロッパでは兎ニカワ。

話し始めるときりなく続く…のですが

今回はニカワの詳しいことは省略します。

細かい粒状の兎ニカワを1に水を10加えて一晩ふやかしておきます。

これを翌日湯煎で溶かしボローニャ石膏を加え石膏液を作ります。

木地に下塗りとして一層ニカワを塗り乾かした後に

温かい石膏液を筆やハケで手早く額縁木地に塗ります。

 gesso1

おおよそ4~6回程度塗り重ねて更に翌日まで乾かします。

気泡が入ったりムラになったりと慣れるまで少々難しい作業ですが

この石膏塗りが完成度を左右すると言っても過言ではありません。

下の写真はイタリアでの私の師匠 マッシモ氏です。

サンプル用の木片にボローニャ石膏を塗っています。

タバコ片手なのはご愛嬌…

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古典技法額縁の作り方 1 7月06日

 

まずは木材についてお話します。

KANESEIでは主に杉材を使っています。

杉は古典技法の石膏との相性も良く安定した材です。

また松などのようにヤニが出ることもありません。

杉のほかにはナラやサクラ チークや黒檀など

木肌を生かしたい時に使う木材もあります。

最近はアユースという比較的安価で加工のしやすい材も使います。

 

作る額縁のデザインや目的に合わせて木材を選び

まずは額縁の形に組むことからはじめます。

角を45度にカットした竿状の木材4本を組みます。

今は電動工具があって正確に楽に切ることができますが

ルネサンス時代は全てが手作業で重労働だったことでしょう…。

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古典技法額縁の作り方 序 7月01日

 

古典技法額縁製作は簡単に述べますと

まずベースに木材を使用し希望の大きさの額縁に組みます。

その上にボローニャ石膏をウサギニカワで溶いた石膏液を塗り

乾いた石膏を紙やすりで磨いた後に箔下トノコを塗り

金箔や銀箔を貼り磨き上げて完成という流れです。

(以上はあまりにも簡単すぎる説明かと思いますが・・・)

 

これから何回かに分けて古典技法額縁の制作過程や

材料 技法をご紹介してまいります。

皆さんが展覧会で素敵な額縁を見たときになど

どのような工程でつくられた額縁なのかご理解下されば

展覧会での楽しみをより豊かなものにして頂けると思っています。

200907011