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古典技法額縁の作り方 番外「黒い輝き」 8月25日

 

ひさしぶりに金箔をふんだんに使った額縁を作りました。

見え巾(木枠の太さ)は3センチほどではありますが

全面に金箔を使うとかなり豪華な額縁になります。

下の写真は金箔を貼り終えたところ。

コットンでしっかり押さえて乾かしている最中です。

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まだ磨いていないので艶消しで輝きも白い光です。

そしてこの額縁をメノウ棒で磨くと・・・

migaitaato

このように金本来の黄金色になります。

輝きは光を吸い込むような 黒味を帯びた色に変わります。

カメラを構える私の姿がボンヤリと映っております・・・。

この額縁はこうしていったん磨き上げた後に艶消しに仕上げる予定です。

 

ルネッサンス時代以降 華やかな額縁が作られていた頃に

こうした「磨いたままの金色」の額縁が作られていたのか

それとも当時から古色を出した額縁がつくられていたのか

以前から知りたいと思っていることです。

バロック時代の豪華絢爛な額縁はきっとこのような

黄金色の輝きで仕上げられていたのではないでしょうか。

蝋燭の明かりが灯る薄暗い貴族の館で ほのかな光を反射する額縁は

とても美しく幻想的に見えていたに違いありません。