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絵葉書を楽しむ 3最終回 11月25日

 

「絵葉書を楽しむ」でご覧いただいた

ハガキサイズの額縁ご紹介最終回です。

▲右上の彫刻額縁です

 

Andrea Buonaiuto

“Allegory and the vanity of earthly pleasures”

 

Fernand Léger「都市のための習作」

 

John Constable「モルヴァーン・ホール,ウォリックシャー」

 

「楼閣山水之図」奈良平城京左京二条二坊五坪出土

 

クラシックな額縁ですが

和洋折衷でいけます。

いかがでしょうか。

 

額縁:fiore-1

木枠巾:30mm

木地に彫刻後、ステインで着色

ワックスによるアンティーク仕上げ

 

そのものの価値を決めるのは誰 11月22日

 

額縁の修理修復、絵画の修復の場で

お客様からのご依頼品を拝見したとき

「これはもうあきらめても良いのでは・・・?」

と思われるようなことが、たまにあります。

 

ご購入したであろう金額よりも

修理修復にかかる金額がうんと高い、

美術的価値があるように思えない、

言ってしまえば

「お金を払ってまで直す価値があるか?」

と、思われるようなもの。

 

でも、これははっきり言って

余計なお世話なのであります。

そのものの価値は、そのお客様が

感じるものであって、わたしは知る由もない。

持ち主(ご依頼主)にとっては

対価を払ってでも直して大切にしたいもの

であるからこそ、ご相談下さっている・・・

それをつい忘れてしまいそうに

なることもあります。

 

 

そんな時に思い出すのは、もう随分前に

Tokyo Conservation 絵画修復部門に

ご相談があった作品です。

紙をセロテープで何枚も貼りつないだ

大きな絵で、落書きの様なかんじ。

紙もテープも酸化して、かなりぼろぼろ。

修復には時間と手間がかかりそうです。

すべて職人作業ですから見積価格は

かなり高額になってしまったのでした。

「きっと見積もりは通らないだろう」

とわたしは内心思っていたのですが

見積価格は通り、ぼろぼろだった絵は

とてもきれいに蘇りました。

 

あとで聞いたところによりますと

この絵は亡くなったご家族が描いたものとか。

どんなに安価な紙に書かれた

名も無い人の絵だろうと、

大切にしたい人にとっては宝ものです。

 

そうした「宝もの」を託される仕事

と言うことを折に触れて思い出して

作業しなければ・・・と思っています。

 

 

絵葉書を楽しむ 2 11月18日

 

先日完成しました絵葉書サイズの

額縁ご紹介2回目、金の艶消し額縁です。

▲左上の金色額縁です

 

純金箔を使っていますので

輝きは本物、でも艶消し仕上げで

摺りガラスの向こう側からの輝きです。

 

Vassily Kandinsky「コッヘル―墓地と牧師館」

 

サンドロ・ボッティチェッリ「聖母子と天使」部分

 

ルネ・マグリット「The castel in the pyrenees」

 

アンドレ・ケルテス「マルティニーク,1972年1月1日」

 

青色は金色に映えます。

直線的な写真作品もぱっきりと合う。

いかがでしょうか。

 

額縁:intrecciata

木枠巾:20mm

木地にボローニャ石膏、線刻で組紐模様

赤色ボーロに純金箔水押し、メノウ磨き

艶消し仕上げ

 

梨地風細工に挑戦 11月15日

 

先日のAtelier LAPIS展には

講師数人も出品いたしましたが

その中で井上雅未花先生の作品から

目が離せなくなりました。

井上先生はテンペラで可愛らしい

猫や小鳥を描いていらっしゃるのですが

作品には箔を使った装飾も入っています。

(写真をご紹介できず残念です!)

 

その箔の細工が、なんと言いましょうか

ものすごく細かい点で模様を打ち出していて

あまりの細かさに仰天してしまった!

 

その作品に感化されまして、わたしも

いざ細かい細かい点刻に挑戦でございます。

小箱に純金箔をきっちり貼り磨き、

模様を下描きして準備完了。

そこからは極細のメノウ棒

(ポーセレン用)でひたすら点打ちです。

アウトラインを点で起こしたら

模様を点で埋めていきます。

てんてんてんてん・・・そしてつづく点打ち。

隙間なく点で埋め尽くすと、徐々に

艶消しの梨地風になります。

このサイズの模様で3時間かかりました。

これが早いのか遅いのか分かりません。

大変だったけれど恐れたほどでは無かった。

・・・ような気がするような。

なににせよ達成感は大いにあります。

今回は成功。次回もっと大きな小箱に

この梨地風細工で模様を入れようと思います。

 

 

絵葉書を楽しむ 1 11月11日

 

先日から作りはじめていた

小さな額縁3つが完成しました。

絵葉書のサイズなのです。

額縁は、中に入れる葉書によって

雰囲気もずいぶんと変わります。

着せ替えをしてみましたので

ご覧ください。

まずは中央下の黒い額縁から。

 

伊藤若冲「鳥獣花木図屏風」

 

Gustav Klimt ,Allegory of “Sculpture”

 

増田健二「誰かの昨日の部屋」より

 

Domenico Ghirlandaio

Nativity of the Virgin,detail

 

どれかお好みはありますか?

 

展覧会を見終わって好きな絵葉書を買ったり

遠い旅先から送られてきたお便りなど

せっかくですから額縁に入れて

身近に楽しんで頂きたいと思います。

 

額縁:spirale-nera1

木枠巾:20mm

木地にオーナメント取り付け

アクリル絵具とグアッシュで彩色後に磨り出し

ワックスによるアンティーク仕上げ

 

 

Firenze 2020-26 11月08日

 

普通の風邪をひくのもままならない冬

今年で2回目ですが、2020年2月に

フィレンツェに滞在したときは

まだ風邪をひいてもびくびくすることも無く。

 

鼻水は止まらない、のども痛い。

グスターヴォさんに移すといけないので

さっさと治さねば・・・と思い

ドゥオーモ前の薬局へ行きました。

薬剤師さんに症状を言うと

「熱が無くて喉が痛いだけなら

これでもなめておきなさい」とばかりに

渡されたのがこれでした。

鼻水も出るんだけどな。

 

▲ベナクティヴはちみつレモン味。Gola とは喉のこと。

フラルビプロフェン(消炎鎮痛剤)8,75mg が

どんなもんか、それは分からない・・・

 

シュガーフリーののど飴のようなもの。

なんだ、のど飴なら日本から持ってきたよ

と当初はあまり信じていなかったのですが、

なんのその。ものすごくよく効くのです。

食べて数時間はピタッと喉痛が消える!

説明を読むと1日4粒までとのこと。

きっと強烈な成分が入っているに違いない・・・

フラルビプロフェンとはなんぞ。

 

思い返せば留学中に愛用していた点鼻薬も

母愛用の腰痛飲み薬momendolも

そしてこのトローチ(?)もイタリアの薬は

どれもこれもとてもよく効くのでした。

えてして外国の薬って日本のものより

成分が強かったり違う処方だったりします。

だけどイタリア人の体格は身長・体重とも

日本人と大差なく、体力も変わらなそう。

それなら効く薬の方がうれしいなぁ!

・・・と、わたしなどは思うのですが。

このトローチももうひと箱買えば良かったと

少々後悔しております。

 

 

秋だから、ではないけれど 2 11月04日

 

コロナ禍がはじまって

自宅にいる時間が増えたのだから

読書量が増えたかと言いますと

わたしの場合は逆なのでした。

 

理由は移動時が読書タイムだったから。

電車の中や隙間時間のドトールなど

知らない人に囲まれてざわめきがある

ような場面が一番読み進められる、

と言うのは分かっていたのですけれど。

自室や作業部屋では、どうも気が散って

読書に落ち着かないのです。

 

そんな訳で、本棚の片隅には

順番待ちの本やら

途中まで読んでそのままの本やら

好きだからもう一度読みたいけれど

それっきり・・・の本が行列をなして

「さぁさぁ、どうするの?!」と

無言の圧力をかけてきています。

 

聞いたところによりますと、

読もうと思ってそのまま放置した本は

結局読まずに終わることが多いとか。

なぜなら「既にタイミングを失ったから」。

その時に読みたいと興味を持った内容も

タイミングを失えばもはや必要ないから?

 

うう~む、一理あるかもしれません。

だけど、情報を得るための読書なら

その通りだけれど、楽しみとして、また

変わらぬ興味の対象を綴った内容の読書なら

いつでも、十分「役割を果たす」のでは

ないかなぁ、と思っています。

 

 

「役割を果たす読書」という表現も

我ながら違和感があります。

読書に役割とか義務とか、

考える必要もありませんかね。

 

何を言いたいのかと申しますと

「本棚の行列は少しずつ解消する所存です!」

と言う宣言なのでございました。

移動中読書も徐々に再開です。

 

 

ありがとうございました 月光荘より 11月01日

 

10月25日より銀座月光荘画室Ⅱにて

開催いたしましたAtelier LAPISの展覧会

「心の遠近」は無事終了を迎えました。

 

 

遠くから、また、お忙しいお時間の

合間を縫ってお越しくださった皆さま

大変ありがとうございました。

 

 

だいぶ感染者が減りつつある東京

久しぶりの銀座は予想以上の人込みで

驚き恐れ、それでもやはり賑やかなのは

嬉しくて、心が浮き立ちました。

ギャラリーでも例年以上に皆さんの

会話が盛り上がっていたように感じます。

 

 

自分が丹精こめて作った物を飾り付けて、

時間と労力を割いて見に来てくださる方々に

褒めていただいて話を聞いていただいて、

そしてお互いの心に共感して笑顔になって、

とても励まされ幸せな機会になりました。

一時期は開催も危ぶまれた展覧会ですが

開催できて本当に良かったと思っています。

 

 

今日からまた、新しい作品制作に励む所存です。

ありがとうございました。