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額縁の作り方 26 ミッチャクロン 11月11日

 

夏に「型取り方法」でご覧いただいた

ドイツ製祭壇型額縁のコリント様式柱の土台。

無事に取り付けまして、金箔の貼り直しをいたします。

 

この額縁はそんなに古いものではありませんので

木材と石膏のみではなく、部分的にプラスチックの装飾や

金属製ライナーも取り付けられていて複雑です。

 

ひたすら掃除をした後はアルコールで脱脂して

「ミッチャクロン」(プライマー)を吹き付けました。


▲庭の一角でスプレーします。

部分的に色が違うのは欠損部分を再成形したところ。

 

プライマーがあれば、複数の材を使った土台も

均一になって上に塗装することができます。

 

ミッチャクロン(わかりやすい商品名)はとても便利。

まさしく下地と上塗装を密着させてくれます。

ホームセンターやネット通販で容易に手に入ります。

ミッチャクロンがあれば、大体のものの塗装ができる

といっても過言ではないでしょう・・・たぶん。

ミッチャクロン塗布前にはかならず

最初にしっかり脱脂しておくことと、

乾くまで時間がかかるけど待つ。

わたしはこのふたつに気を付けています。

 

今回は純金箔をミッショーネ(箔用糊を塗って貼る)で

全面に施す計画です。

まずはミッチャクロンが乾いたところで

赤色ボーロ風のアクリル絵の具を全面に塗って下地作り。

 

色が整うときれい。

さて、この後はいよいよ箔仕事ですぞ。

いつもと違う方法での箔仕事、そわそわします。

 

 

もしも我が家にあったなら 11月08日

 

展覧会などで素敵な作品を見たとき

ああ、これがわたしのものだったらどんなに幸せだろう、

朝から晩まで手に取ってじっと見たい

なんて勝手なことを想像しています。

 

先日のニュースで、フランスのお宅のキッチンで

チマブーエのテンペラ画が発見されたと聞きました。

わたしが想像した生活を送った人が現実にいたのです。

専門家が見に来るまで、そのお宅では大切に

でも「普通に」毎日チマブーエの作品を眺めて、

なんならチマブーエの作品の前で料理をし食事をし、

絵は油やら煙やらにさらされていたわけです。

 

でももう、この絵は今後二度と一般家庭に置かれることはなく

管理された空間でこれからの長きにわたる時間を

過ごすことが決まりました。

極端な変化だけど、こんなことも現実にあるのですね。

 

このチマブーエの絵にもし心があったら(ありえないけれど)

もしかしたらこのままキッチンで、毎日親しみを持って

愛でられながらの生活を望んでいたかもしれない

などと妄想してしまう。

けれど作品はその価値を認められ、保存修復され、

安全な場所で管理されつつ多くの人に見てもらうのが

誰にとっても良いということなのでしょう。

 

 

「実際に自分の手元にあったら」は想像して

楽しむだけのほうが良さそうです。

泥棒も怖いですしね。

 

 

「teatro」 11月06日

 

先日ご覧いただいた新商品を使った額縁

予定通り茶色にして古色を付けて完成しました。

この額縁に納めるのはイギリスのアンティーク版画で

かわいらしい犬の図なのですが、

ご依頼くださったお客様のワンちゃんそっくりとか。

この子の名前がコリーちゃんというそうなので

額縁も勝手にコリーちゃん(仮)と呼んでおりました。

そろそろ命名しなければ、つらつらと考えて。

 

ぼんやりと眺めていたら

古めかしい劇場の舞台にかかっている幕のように見えてきました。

この額縁の名前は「teatro」にします。

いかがでしょうか。

 

何はともあれ、額縁もかわいらしく完成して

にんまり喜んでおります。

 

「works」内「classical」にこちらの額縁をアップいたしました。

どうぞご覧下さい。

 

 

小さなかわいこちゃん5&額縁の作り方 11月04日

 

小さな祭壇型額縁、点の装飾が完成しました。

古色を付けますけれど、ここで裏の処理をば。

 

この木地は合板を土台にして組み上げてあります。

合板?ベニヤ??チープ・・・と思われるでしょうか。

でも最近の合板はとても良く美しくできております。

反ったり割れたりが少なく丈夫ですし。

 

さて、裏面と裏板に色を塗ります。

金を使った額縁には、わたしはターナーが出している

「生壁色」というアクリルグアッシュを使います。

イエローオーカーより赤みが少なく、くすんでいて

金との相性が良いように思っています。

絵が接する部分には何も塗りません。

この色以外にも、クリーム色も違和感なくなじみます。

茶色ステイン着色の額縁には裏にもステインを塗ります。

額縁と似た色、もしくはインテリアと似た色が無難です。

 

この絵具が乾いたら、いよいよ仕上げ。

古色付けでございます。

 

 

美しい種、のようなもの 11月01日

 

銀座のギャラリー林さんから

展覧会のお知らせをいただきました。

「plant collecting- 空想植物標本」

 

▲写真はギャラリー林さんよりお借りしました。

 

漆、螺鈿、蒔絵でつくられた美しい種のような、

空想で作られた植物標本だそうです。

指先サイズから、大きくても手のひらに乗るサイズまで。

ものすごく手が込んでいることがわかります。

 

 

かわいい、かわいい!

小さいもの好きには堪りません・・・。

標本(作品)に添えられている文章も

まるで図鑑の解説のようだそうです。

これもじっと読んでみたい。

 

銀座へお出かけの際には

ぜひお立ち寄りください。

 

plant collecting- 空想植物標本

2019・11・1~11・7

ギャラリー林

中央区銀座7-7-16

11:00~18:00 会期中無休