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NHK文化センター講座のおしらせ 2月28日

 

5月の木曜日 2日間で完成させる

ちいさな額縁をつくりませんか?

 

NHK文化センターの青山教室で

「イタリア古典技法を使って額縁をつくる」というタイトルで

額縁制作を体験していただくワークショップを行います。

5月15日と29日の木曜日 時間は13時から16時半までの予定。

初日にボローニャ石膏を塗った木地をお渡しします。

磨き 装飾の線刻 彩色 そしてアンティーク仕上げまで

一連の作業をご一緒します。

額縁はハガキサイズ 色は黒 深緑 グレーから

当日にお選びください。

完成品は箱 裏板 アクリルガラス 金具等が

一式揃った状態でお持ち帰りいただきます。

その日の夜からすぐ お手元でたのしんでください。

 

クラシックなデザインで アンティーク仕上げを施した額縁は

記念の絵ハガキはもちろん 大切な写真や版画作品にもおすすめです。

ご自分の手で完成させた額縁はきっと一味違うものになるはず。

プレゼントの為の制作もいかがでしょうか。

 

詳しくは またお申込みは下記のサイトまでお願いいたします。

http://www.nhk-cul.co.jp/programs/program_928091.html

お申し込みをお待ち申し上げております!

nhk-sample4

*上のサンプルは黒色です。

 

 

ミモザの日 2月27日

 

先日 家族がミモザの花束をいただきました。

我が家の庭には雪がまだ残っていますが

季節は着々と春に向かっています!

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植物の鮮やかな黄色 ひさしぶりに見た色のような感覚です。

 

イタリアには「ミモザの日」があります。

毎年3月8日の国際女性デーの祝日のことですが

いま頃になると町の花屋や市場にはミモザが沢山出回って

バールのカウンターにもミモザが飾られるようになっているでしょう。

そして男性から女性へミモザを贈るのですって。

この日はお年を召した男性も 小学生のような男の子も

ミモザのブーケや花束を持った男性を沢山見かけます。

花を持つ男性の姿も微笑ましくて素敵です。

 

 

役割は変わっても 2月24日

 

額縁に入れる模様がきまったら

原寸大の型紙をつくって カーボン紙で

額縁に描き写します。

四角の額縁の場合 最低4回多ければ8回は

デザイン線をなぞって転写する必要があります。

以前作った額縁と同じデザインで・・・という場合

繰り返し繰り返し同じ型紙を使います。

それぞれの方法があるかと思いますが

わたしはこの方法で通しており

型紙はとても大切な宝物になっています。

 

たとえばボールペンやシャープペンシルで

線をなぞることも勿論可能ですけれど

型紙にいくつも線がついて オリジナルの線が

行方不明になったり 型紙も傷みが早いようです。

 

そんな時に登場するのが ガリ版用「鉄筆」。

以前 骨董市で見つけたデッドストックのものです。

これならペンのようにインクの線が付きませんし

比較的軽い筆圧でも きちんと転写できます。

筆記用具として作られていますので 使い勝手も抜群。

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ガリ版は いまはもう見かけることもなくなった謄写版技法ですが

わたしが小学校に入ったばかりの頃は まだ使われていて

父兄へのお知らせや漢字テスト 文集などになった

ガリ版印刷物の わら半紙とインクの匂いを覚えています。

ちなみに 謄写版技法はエジソンの発明なのですって!

知りませんでした。

 

わたしの手元にある「鉄筆」3本は 役目は変わりましたが

未だに絶賛大活躍中。

骨董市で買った実用品で 一番の働きものです。

 

 

 

銀とタモの額縁 2月20日

 

1月末まで開催しました展覧会「Le déclic」に向けて

作った額縁のひとつです。

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木地にボローニャ石膏を塗り磨き 細い線刻を入れ銀箔。

内側にタモ材の細木をあてがってみました。

ワックスでアンティーク仕上げにしています。

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酸化させて黒く仕上げる銀と

磨いたままの白い輝きの銀は

同じ素材を使っているのに劇的な違いがあります。

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上は実際に作品を入れて展示した状態です。

銀の白い輝きとマットの白の間に

細く濃い木の色で「区切り」を作りました。

 

「works」内「modern」にこちらの額縁をアップいたしました。

どうぞご覧下さい。

 

 

La nostalgia in Italia 2011 Venezia -Bel uomini 1 – 2月17日

 

イタリアの郷愁 2011 ヴェネチア -美しい男たち 1 -

 

ローマやフィレンツェに比べてヴェネチアでは

「働く男性」を見る機会が多かったように思います。

名物のゴンドラ乗り「Gondoliere」ゴンドリエーレもしかり。

サン・マルコ広場の近く 観光客が多い海辺の通りには

カンカン帽にボーダーシャツ マリンスタイルジャケットと

“これぞ正しいゴンドリエーレ”のような男たちが待っています。

足を組んで新聞を読んでいるだけですが かっこいい。

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こちらのゴンドリエーレは裏水路にてしばしの休憩でしょうか。

輝くように磨き上げられたゴンドラは 彼らのプライドの証。

空の青が写り込んでいます。

じっと物思いにふけるような姿 美しい右手が印象的でした。

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こちらはホテルの部屋に面した水路のゴンドリエーレ。

紅白と黒でまとめて(サングラスのフレームも)

ポケットに手を入れて何気なく立っているだけ・・・かっこいい!

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こちらは船バスから見かけて 思わず撮ってしまったゴンドリエーレ。

ううーむ・・・一番の色男でした。

彼のゴンドラに運よく乗ったら 風景はそっちのけで

ゴンドラを漕ぐ姿ばかり見入ってしまうかもしれません。

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イタリア人らしい長い脚に 櫂で鍛えられた逞しいスタイルで

ゴンドリエーレ達はヴェネチアの花形です。

伝統工芸のように美しいゴンドラを颯爽と操る美しいゴンドリエーレは

乗せてもらうのは勿論 眺めるだけでも楽しい。

 

 

Black&Decker 今昔 2月13日

 

KANESEIの工房には Black&Decker社の

電動ドリルと充電式ドライバーがあります。

どちらも額縁制作を支えてくれる大切なお助けマシン。

black&decker

電動ドリルは父が使っていた物を譲り受けた古いものです。

わたしが数年前に自分で買った電動ドライバーは

すでにロゴが変わっています。

ドリルは古くて重く 回転数調節もできませんが

グレーと茶色のコンビ色 形のデザインもなにもかもが

今のデザインよりずっとかっこいいように思えて

なにより今だに現役で頑張ってくれる姿が健気で

使うたびに感じる機械油の匂いまでいとおしくて

新しいドリルを使う気持ちにもなりません。

 

Black&Decker社はアメリカのメーカーです。

ちなみに この古いドリルはカナダ製

そして今の製品の充電式ドライバーは中国製。

原産国からも今と昔を感じます。

 

どうするどうする? 2月10日

 

5月に古典技法をつかった額縁を作る

ワークショップを開催することになり

サンプルを準備しています。

ハガキサイズの小さなものなので2回コースです。

 

サンプルは写真撮影してDMに載せるものですので

イメージが大切です。

ロマンチック路線にするか?

正統派クラシックスタイルにするか?

デザインを下書きした段階で

しばし悩んでおります・・・。

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La nostalgia in Italia 2011 venezia -brindisi con buona ombra!- 2月06日

 

イタリアの郷愁 2011 ヴェネチア -美味しいオンブラで乾杯!-

 

イタリアの美味しいワインは有名ですね。

そして旅の楽しいところは好きなときにお酒が飲めること・・・

とは言え散策に支障がない程度に! ほろ酔いまでですよ。

 

ヴェネチアにはバーカロ(bacaro)と呼ばれる立ち飲み居酒屋があって

たいてい朝から営業がはじまります。

この日の午前中 まずは老舗有名店 Cantina do Mori へ。

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薄暗くて天井の低い店内には年代物のお鍋がたくさん!

この穴倉的雰囲気でワクワク期待が高まります。

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さすがに平日の朝っぱらから酒場に繰り出す人は少なくて・・・

でもちらほらやってくる常連さんに交じって白ワインを頼みましょう。

(彼らはお酒を飲んでから仕事に向かうのでしょうか。謎。)

ヴェネチアでは白ワインをオンブラ(ombra 影)と呼ぶそうです。

“signore! una ombra perfavore!”

オンブラをひとつください!

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ウィンドウの出来立てチケッティ(一口サイズのおつまみ)から

イワシのブルスケッタと小ダコのマリネ。

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まだお酒を飲む前から手振れで写真が・・・。武者震い。

言うまでもなく美味しくて あっという間に平らげました。

舌鼓を打ちつつ次のバーカロへ向かいましょう。

バーカロに長居は無用です。

 

こちら2軒目は打って変わって若者で押すな押すなの大繁盛。

もみくちゃになりながらも しっかりチケッティを選びました。

こちらもイワシのブルスケッタ。

そして白いペーストは baccala と呼ばれる干し鱈です。

ほぐした鱈をミルクで煮て オリーブオイルとにんにくでペースト状に。

家庭やお店でレシピが少しずつ違う郷土の味です。

これまたフワフワクリーミーで美味しいのなんの。

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この日は結局 午前中に3杯のオンブラを頂きまして

2軒目のお店の名前も記録しませんでした・・・。

とにかくこの日の目的は無事達成!

 

1軒目 Cantina do Mori お勧めです。

トリップアドバイザー : Cantina do Mori

http://www.tripadvisor.jp/Restaurant_Review-g187870-d1034566-Reviews-Cantina_Do_Mori-Venice_Veneto.html

 

飛田英夫写真展「Le déclic」 終了しました 2月03日

 

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12月の半ばから1月31日まで

広尾のエモン・フォトギャラリーで開催された

飛田英夫展「Le déclic」with  石井晴子

無事に終了の日を迎えました。

寒い中 またお忙しい中をおいで下さった皆様

ありがとうございました。

ぜひご感想をお聞かせいただければと存じます。

 

額縁制作をする者として

展覧会に名前を出して頂くのは挑戦でもありましたが

沢山の経験と出会いをさせて頂くことができました。

 

今回の展示で どうやら一番皆さんのお目に留まった額縁は

意外な1点でした。

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かれこれ10年ほど前に作って そのまま仕舞いこんでいた

銀のちいさな額縁です。

ダメージ加工の試作品で印象が独特になって

仕上がりは満足ではあったもののお蔵入り。

それ以来ずっと登場のチャンスが無かった額縁ですが

今回「飛田さんの写真にならきっと合う」と

お披露目させた次第なのでした。

 

自分が「これぞ」と出す1点より

こっそり「こんなのもありますけど・・・」と出した1点が

見て下さる方の印象に残ること(好き嫌いは別として)がままあって

いつも不思議に思うと同時に

だからこそ発表を通して客観的なご意見を頂く大切さを感じます。

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今回の展覧会に使って頂いた新作5点を

「works」内「modern」にこちらの額縁をアップしております。

どうぞご覧下さい。

これらの他 今回制作した額縁も

これから順にご紹介させていただきます。