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Firenze 2020-27 1月10日

 

だいぶ間が開きましたが、ひきつづき

2020年2月のフィレンツェ滞在記でございます。

 

2月のイタリア、カルネヴァーレ(カーニバル)

日本語で言えば謝肉祭のシーズンです。

有名なのはヴェネツィアの仮面を付けた

大人のカーニバルですが

フィレンツェでも毎年かなり賑やかに

催されています。

 

イースター(キリストの復活祭)の前の

40日間は禁欲に過ごすので

その前に大いに飲み食いしようじゃないか!

というのがカーニバルの始まりだそうで。

メインイベントは日曜日の午後です。

 

サンタ・マリア・ノヴェッラ教会前の広場は

仮装した子供たちでいっぱいでした!

▲お父さんお母さん、お疲れ様です・・・。

 

▲足元には紙吹雪の残骸がたくさん。

 

メイン会場のシニョーリア広場に近づくと

太鼓の音も人込みもどんどん増える!

楽しそうな家族連れ、初々しいカップル、

はしゃぐ子ども、ゆっくり歩く老夫婦のあいだをすり抜けて

広場の先にある我が家(小さくとも期間限定でも)

に無事辿りついてホッとしました。

 

 

老若男女のにぎやかな声、遠くから聞こえる

リズミカルな太鼓の音、その中をひとりで

歩き抜けていく外国人のわたし。

久しぶりに「異邦人」と言う言葉を思い出しました。

 

2年前の2月、こんなに賑やかで

楽しい日曜日があったのですね。

ものすごく遠い昔に感じます。

今年2022年2月はどうなるのでしょうか。

 

 

Firenze 2020-26 11月08日

 

普通の風邪をひくのもままならない冬

今年で2回目ですが、2020年2月に

フィレンツェに滞在したときは

まだ風邪をひいてもびくびくすることも無く。

 

鼻水は止まらない、のども痛い。

グスターヴォさんに移すといけないので

さっさと治さねば・・・と思い

ドゥオーモ前の薬局へ行きました。

薬剤師さんに症状を言うと

「熱が無くて喉が痛いだけなら

これでもなめておきなさい」とばかりに

渡されたのがこれでした。

鼻水も出るんだけどな。

 

▲ベナクティヴはちみつレモン味。Gola とは喉のこと。

フラルビプロフェン(消炎鎮痛剤)8,75mg が

どんなもんか、それは分からない・・・

 

シュガーフリーののど飴のようなもの。

なんだ、のど飴なら日本から持ってきたよ

と当初はあまり信じていなかったのですが、

なんのその。ものすごくよく効くのです。

食べて数時間はピタッと喉痛が消える!

説明を読むと1日4粒までとのこと。

きっと強烈な成分が入っているに違いない・・・

フラルビプロフェンとはなんぞ。

 

思い返せば留学中に愛用していた点鼻薬も

母愛用の腰痛飲み薬momendolも

そしてこのトローチ(?)もイタリアの薬は

どれもこれもとてもよく効くのでした。

えてして外国の薬って日本のものより

成分が強かったり違う処方だったりします。

だけどイタリア人の体格は身長・体重とも

日本人と大差なく、体力も変わらなそう。

それなら効く薬の方がうれしいなぁ!

・・・と、わたしなどは思うのですが。

このトローチももうひと箱買えば良かったと

少々後悔しております。

 

 

Firenze 2020-25 9月06日

 

わたしの大好きな美術館のひとつに

捨て子養育院美術館があります。

その名の通り、以前は孤児の養育施設でしたが

現在は子どもの活動支援組織のオフィス

そして美術館になっています。

小さな子どもを連れたお母さんがいましたから

親子教室が開かれたりしているのかもしれません。

屋上には以前にご紹介したカフェテラス

ドゥオーモと同じブルネレスキの設計した建物で、

とても穏やかで明るい雰囲気の施設です

 

現在、1階は養育院の歴史などの展示解説、

2階からギャラリースペースになっています。

所蔵作品もジョット、ギルランダイオなど

目白押しなのですが、それはさておき。

 

ギャラリー部分の一角、入組んだ場所に

不思議な部屋がありました。

ギャラリーから数段下がった部屋は

真っ暗で、何やら等身大の人形と

照明された箱が並んでいます。

しんと静まり返った部屋のなかに

ぽつりぽつりと光りながら並んでいるのです。

 

ちょっと立ち入るのを躊躇するような。

だけど不思議なもの見たさに引き込まれる。

 

その箱には、どうやら聖書の一場面や

聖人の歴史などを再現している様子。

なのですけれど。

 


▲右下に見えるのが等身大の人形。

おそらく養育院時代の養母さんのようです。

 

なにせ暗くて不気味・・・と言っては

いけないのでしょうけれど

古いお人形って存在感が強いこともあって

なにか異次元や異世界を感じさせます。

 

▲蛍光灯的な青白い照明は影も冷たく強くて

物音もしない凍てつく深夜の緊張感・・・

と言うようなイメージを醸し出す不思議

 

この展示品は、その昔に子供たちが

作ったものなのかもしれません。

または子どもたちに聖書の教育をするため?

寂しがる子ども達を慰めるために寄付された?

解説が無くて(暗くて見つからなかった)

分からなかったのが残念。

 

 

よく見てみれば、マリア様だったり

当方三博士の礼拝シーンだったり

(十字架降下もありますけれど)

怖さとは程遠い内容のはず、なのに

なぜ暗い中に展示するのでしょうね。

舞台装置的なイメージで展示しているのかな?

 

▲いまこの写真で振り返れば

この箱の彫刻や細工も素晴らしい。

あの時は見る余裕がありませんでした。

 

だけど、だけど。

いやはや。不思議な部屋でした。

一緒に行った人は、部屋の外から

ちらりと覗いて驚いた様子、

最後まで足を踏み入れないのでした。

 

 

Firenze 2020-24 8月26日

 

オニッサンティ教会のほど近くに

Giovanni Baccani (Blue shop) という

とても素敵なお店があります。

 

版画と額縁、小箱などちいさな木製品を扱う

家族経営の小さな美しいお店です。

 

▲外からでもその美しさに期待が高まる

 

店内には所せましと額装された版画作品や

木製品が並び、中央には古い版画がたくさん。

植物、建築、風景、人物・・・ありとあらゆる版画。

▲もう、全部ほしい。

 

そして手の込んだ彫刻額縁もあるのです。

▲いかにもフィレンツェ!な額縁の数々。

アンティークかアンティーク風かどちらか?

 

お店の奥には細い廊下があって

その奥には工房があるのでした。

 

▲廊下にも素敵なものしかない。

 

▲工房で作業中のおふたり。大きな窓も美しいです。

床も壁も、天井のアーチも何もかも。

こんな工房で作られたもの、美しくないはずがない。

 

わたしはお土産の小箱や手刷版画の

カードなどを買ったのですが、

それら商品を丁寧に丁寧に包んでくださる。

その包み紙もまた、もったいないような紙です。

▲青いお店に立つ真っ赤なセーターのおじい様が

不器用ながらも丁寧に包んでくださるのでした。

笑顔がかわいすぎて悶絶したわたし。

まるで物語の中のお店のようでした。

 

このお店の商品も人もまるごと全部

ドールハウスのようなミニチュアと小人に変身させて、

お店にぎっしり詰め込まれた美しい品々と

せっせと働く小人になったお店の方々を

わたしは日がな一日、上からこっそり

覗き込んで眺めてみたい・・・という

妄想が膨らみました。

 

浮世離れした童話のような世界のお店。

ぜひぜひ、皆さんにも訪問して頂きたい。

その日が早く来ますように。

 

Giovanni Baccani Blue shop

 

 

Firenze 2020-23 8月19日

 

先日、額装したイタリアの

古い鉛筆デッサンをご覧に入れましたが

あのデッサンはおそらく彫刻師が

これから作る作品の下絵として

描いたものと思われます。

ベッドのヘッドボードかドア

あるいは大きなタンスの扉など・・・

 

フィレンツェのわたしの彫刻師匠

グスターヴォさんの工房でも見せてもらいました。

▲背の高いグスターヴォさんが

隠れてしまうような大きさ。

このデッサンですでにひとつの作品になっている。

 

これはテーブルのデザイン画。

実物大なのかもしれません。

側面からの図がメインで、左右には

真上から見たデザインも描かれています。

 

彫刻は、頭の中で完成した姿を

3Dの立体図で頭に入れておく必要があります。

こうしたデッサンでイメージを膨らませ

頭の中で、ありとあらゆる角度からの

姿を具体的に「見える」ようにしないと

実際に彫り進めることはできません。

 

そしてこうした図は、ご注文主に

完成した姿を理解してもらうためにも

必要なものです。

 

▲工房の片隅に会った作品。

「これの絵もあったはずなんだけど・・・」

と探してくれましたが見つからず残念。

縦60㎝はあるような作品でした。

このサイズを彫るには男性の力が必要!

 

彫刻師は絵も描けなくてはならぬ。

その点、ミケランジェロは

どちらも天才だったわけですね。

じゃぁレオナルド・ダ・ヴィンチが

彫刻をしたらどうだったんだろう??

と想像してみたりして。

きっと繊細で神々しく美しくて

この世の物ならぬような彫刻作品が

生まれていたのではないでしょうか。

ただ彼は他にしたいこと、すべきことが

ありすぎたから彫刻をしなかった

と言うだけで・・・。

見てみたかったなぁ、と思います。

 

 

Firenze 2020-22 7月26日

 

フィレンツェ右岸にある

オニッサンティ教会ご紹介のつづきです。

ルネッサンス本場のフィレンツェにあって

珍しくバロック様式のエレガントな教会は

天井画もさすがバロックです。

▲18世紀の天井画はだまし絵になっている。

 円柱もテラスもすべて絵。

 本当にそこにあるみたい!

 

さて、この教会の宝物のひとつは

なんと言ってもこちら

ジョットの十字架磔刑でしょう。

 

 

ラピスラズリの青が鮮烈で

まるで先日完成したばかりのようです。

でも14世紀初頭の作品なのです。

設置された場所や照明の効果もあって

劇的な演出で観る者の心を揺さぶります。

 

完成当時、明日の食事をこと欠くような人々が

これを目の当たりにした時の驚愕と

神様に対する畏怖は、きっと現代のわたし達の

想像を絶するものがあるのでしょう。

打ちのめされるような

身も心もすべて委ねてしまうような。

自分の隣にイエス様を感じ、頭上に神様を

感じることを可能にする鍵のようなもの。

 

鑑賞後もなんだか呆然としてしまう。

ひょいっとあっけなく心を

持って行かれてしまったような感覚が

しばらく残っていました。

 

ギルランダイオの最後の晩餐が

見られなかったのは心残りですが

このジョット作品の感動を得られたので

心ここにあらずであっても

爽やかな気持ちで教会を後にしました。

 

フィレンツェでくり返し訪れる場所が

またひとつ増えました。

 

 

Firenze 2020-21 7月12日

 

フィレンツェのアルノ川沿い

ポンテ・ヴェッキオから下流方向に

すこし行った先にある教会

Chiesa di San Salvatore in Ognissanti

オニッサンティ教会があります。

 

町の中心部から少し離れていることもあって

留学中も含めて一度も訪れていない教会。

ですが、それはそれは素晴らしい教会で、

返す返すもなぜ今まで行かなかったのかと

自分を不思議に思うばかりです。

アルノ川右岸をてくてく歩く途中

風船お兄さん発見!幸先が良さそうです。

 

正面ファサードはバロック様式ですが

派手さが無く女性的でエレガントなのが

さすがフィレンツェ・・・なんちゃって。

 

 

内部は想像以上の装飾で、暗く重厚です。

目当てだったギルランダイオのフレスコ画

「最後の晩餐」がある部屋は残念ながら

午前中のみの公開で見られず。ですが

本で何度も繰り返し見ていたフレスコ画2点を

しつこくじっくり鑑賞できました。

どちらも保存修復されて色鮮やかで美しい。

 

ギルランダイオ「書斎の聖ジローラモ」

 

ボッティチェリ「書斎の聖アゴスティーノ」

ピンボケ!すみません。

それにしても教会内部が暗い・・・

 

この教会が有名な理由のひとつは

ボッティチェリのお墓があることです。

思えば大学生の頃、ボッティチェリに嵌り

フィレンツェを夢見るようになったのでした。

 

奥にある礼拝堂の角にあるお墓。

案内板が無ければ分からないような

質素なお墓なのが意外だけど、

彼の寂しい晩年を考えると理解できるような気も。

 

ボッティチェリに導かれて

フィレンツェとのご縁が持てたわたしです。

ボッちゃん(と親しみを込めて呼んでいる)

どうもありがとう・・・と感慨深くおもいました。

 

オニッサンティ教会、つづきます。

 

 

Firenze 2020-21 6月14日

 

先日のパラティーナ美術館でのお話のつづき。

 

ラファエロなどの有名どころも

当然ですけれども画集で見るのとは

色の深みも迫力もなにもかも

別世界の美しさなのです。

▲ラファエロ「小椅子の聖母」目がくらむ。

 

▲いわゆる「カルトッチョ」額縁。

 これもフィレンツェらしい額縁です。

 絵と合ってるのかな・・・というのは

 余計なお世話ですか。

 

それにしてもこの美術館の派手さ。

赤い壁に保存状態の良い金の額縁

そこに絵画の発するエネルギーが加わり

なんと言いましょうか

心身ともに体調が良くないと吹き飛ばされます。

 

ある大広間にたどりつきましたら、あれ⁈

空っぽの額縁があるではありませんか。

これは確か、カラヴァッジョの作品の

額縁だったような記憶です。

この後3月、ローマでカラヴァッジョの

大回顧展が開催予定だったはず。

記憶はあやふやです。

いやぁ、こう言っては何ですが

空の額縁は絵が無いから額縁に集中できて

わたしなどには悪くなかったりして。

絵を見たかった方には残念ですけれど。

 

そして思い出しました。

数日前にボーボリ庭園から見えた様子

ピッティ宮殿の裏側の作業が見えたのですが

なにやら大きな作品を運び出していました。

なるほどね~ここからこんな風にして

作品の搬入出をしているのか!と

写真を撮ったのですが、おそらくは

この額縁に入っていた作品がちょうど

運び出されるシーンだったのかな、と

思いました。

 

この絵、もう今は自宅(つまりこの額縁)に

帰ってきて、のんびりと高いところから

眺めて暮らしているのでしょう。

ようやく美術館も再開しましたから

お客さんが戻ってきて、絵も額縁も

喜んでいるに違いありません。

 

 

Firenze 2020-20 6月03日

 

さあ、満を持してやってきました

ピッティ宮殿内のパラティーナ美術館です。

日曜の午前は不定期な休館でがっかりでしたが

おかげでボーボリ庭園を独り占めできたので

それはそれで良かったとして。

この日も朝いちばんで乗り込みました。

 

入り口で荷物と身体検査をうけて入館。

(飛行機搭乗前のような感じ)

オーディオガイドを借りようと思ったら

一時的に休止中とのこと。

あら残念~でしたが、今思えば

コロナ感染拡大が確認されつつあり

蔓延防止措置が始まっていたのかもしれません。

 

まずはとにかく、拝見いたしましょう!

▲絵画も見ますが目が行くのは額縁

 

いわゆる「フィレンツェ・バロック」の

額縁がそこかしこに。

 

この美術館は後期ルネッサンス~バロックの

作品がメインで、ラファエロが有名どころ。

実はわたし、この時代の作品にも額縁にも

長らく興味があまり持てず

留学中もほとんど近寄らない美術館でした。

 

ですが2018年にこの本

「CORNICI DEI MEDICI 」を手に入れて

ひたすら眺めているうちに

どうにもこうにも実物が見たくなってしまった!

という訳です。

 

ものすごく独断的な表現ですが

彫刻模様のエッジが際立っていて

ニュルニュルした感じがして

むやみやたらに入り組んじゃって

ちょっと爬虫類や昆虫っぽいし

好きになれない・・・と思っていたのは

過去の話になりました。

▲でも昆虫風味はぬぐえない・・・

 

大変失礼いたしました。

やはり年月を経ると自分の経験が増えるぶん

好みも感覚も変われば変わるものですね。

 

うう~む!

これはいつかきっと、わたしも

ひとつ作ってみなければなるまいよ!と

志をひたすら高くしたのでした・・・。

達成はいつになるやら、ですけれど。

 

 

Firenze2020-19 5月27日

 

念願のモスカルディ訪問

そのつづきです。

 

地図を確認しつつでしたが

わたしひとりではちょっと

たどり着けない・・・というか

薄暗い路地で入る勇気がない

というような雰囲気の場所に

突如モスカルディらしい

赤いショーウィンドウがありました。

 

中は倉庫のように広く雑然として

お店と言うより、まさに工房でした。

アルノ川沿いにあったエレガントな

お店の雰囲気とは様変わりしていて

一抹の不安。

ここがあのモスカルディ・・・??

 

だけど雑然とした部屋には

目が爛々とするような額縁の数々。

「ああ、これ、これが見たかったの!」

と叫びたくなるような額縁でした。

どの額縁も、古くても50~60年前のもの。

うう~、あるところにはあるのだ。

これがフィレンツェなんだなぁ・・・

と感慨深くなっていたら

奥の段ボール箱を抱えてきた

モスカルディさん(ご当主40代くらい)。

箱の中には無造作にこんな宝物が!

彫刻された額縁木地です。

ご覧ください、この繊細な仕事を。

▲どれも30~40センチほど。かわいいにも程がある。

 

モスカルディさんいわく

「60年前くらいのサンプルだね。

今はもうこんな職人はいないから・・・」とのこと。

 

着色もされていない木地からは

彫った職人の息遣いや視線のリアルさと、

だけどその職人はもうこの世にいないという

寂しさと不安が感じられるのでした。

 

 

Firenze 2020-18 5月13日

 

久しぶりですが

相変わらずのペースで

2020年2月のフィレンツェ滞在記を

ご紹介させてください。

 

わたしが留学していたころ、

ヴェッキオ橋とサンタ・トリニタ橋のあいだ

アルノ川沿いアッチャイウオーリ通りに

それはそれは美しくて高級な額縁店が

あったのでした。

 

2011年に行ったとき、たしかにありました。

あいにく営業時間外だったので

外から見ただけだったのですが。

2011年滞在記:モスカルディ

 

▲こんな繊細な額縁を作るお店でした。2011年撮影

 

だけど2018年に何往復もしたけれど見つからず

お店の名前も忘れてしまっていて

結局「あのお店はもうないんだ」と

ショックと寂しさを受けてあきらめました。

 

それが今回、パオラと偶然に

そのお店の話になって

「ああ、モスカルディでしょ。

川沿いのお店は売って引っ越したのよ」

とのこと。

そして後日に知人と話していたら

「ああ、モスカルディなら

ちょうど行く予定だから一緒に行く?」

と言うではありませんか!

 

いつものように鼻息荒く付いていくことに。

だけど新しいお店は以前とすっかり

様変わりしていたのでした。

 

つづく・・・

Cornici Moscardi

 

 

Firenze 2020-17 4月01日

 

フィレンツェには大小沢山の

公立・私立の美術館があって

まだまだ知らない行ったことのない

美術館・博物館があるのですけれど

結局いつも決まったお気に入りの

美術館にばかり行っているようです。

 

せっかくなのにもったいない?

すぐに来られる場所ではないから

他のところも見てみよう・・・と

出発前には思うのですけれど

同じ美術館の同じ展示品でも

その時々の天気や自分の気持ちで

印象が変わるものですから

やっぱり2度3度と通うのです。

 

さて、そんな訳でして今回も

大好きなホーン美術館へ行きました。

2018年のホーン美術館訪問はこちら

この美術館はわりと大きな交差点にあって

車やバスが行きかうのですが

中庭は驚くほど静かです。

 

▲真っ青な空が中庭から見上げられる。

 

▲その足元は雨上がりの水に映る空

 

▲フィレンツェ独特のオフホワイトと

グレーの組み合わせ。

このシンプルな美しさはローマのバロックを

観た後はますます心に沁みます。

 

まずジョットの「聖ステパノ」に会います。

相変わらず爽やかで素敵な笑顔です。

▲画集などでは見られない角度で観察。

 

▲うろ覚えの記憶では、たしかこの

青緑色のボーロの色が特殊で、

ジョット作品と認定できたと書いてあった。

・・・だったような。記憶力が無さすぎです。

 

2階のちいさな道具の部屋へ。

▲階段踊り場から中庭の装飾壁が見られる。

右にはテラコッタで作った雨どいが。

フィレンツェの屋根瓦や床タイルとおなじテラコッタです。

ちなみにテラコッタとはイタリア語で terra-cotta

「焼いた土」の意です。

 

この時ちょうど美術館学芸員さんの

無料ガイドツアーが行われており

飛び入り参加させてくださいました。

前回からの謎、この美しい道具は何ですか?

答えはなんと、金箔を磨く道具。

つまりわたしが今も使っているメノウ棒と

同様に使われていた物なのです。

(解説によると写本用だとか。)

なんとまぁ。象牙でできた磨き道具。

美しいにも程があるではありませんか。

・・・ほ、ほしい!

こんな美しい道具を作ったのはどんな人?

これを使ったのはどんな細密画家?

そしてそれはどんな写本??

その写本はいまどこに???

想像に想像が重なって

ますますこの道具に引き込まれるのでした。

 

これだから「好きな美術館通い」は

止められないのでございます。

幸せな時間でした。

 

 

Firenze 2020-16 3月18日

 

朝一番で乗り込んだピッティ宮殿の

パラティーナ美術館ですが

日曜日なのになんと休館!

受付の女性に

「今日だけ休みなのよ~残念ね」と

慰められてしまい・・・さて。

せっかくなのでピッティ宮殿のお庭

ボーボリ庭園へ参りましょう。

 

なにせ日曜の朝一番でしたので

わたしひとりの貸し切り状態。

聞こえるのは鳥の声と風の音、

そして砂利道を歩く自分の足音のみ。

それはそれは素晴らしい朝でした。

 

▲人っ子一人おらず、現実離れした雰囲気で

ついうっかりメディチの奥様気分になってしまう。

この庭はわたくしのもの。ホホホ・・・

 

▲けっこうな山坂がある庭園なのです。

 

▲ロマンチックな小道の先にある建物。

こんなところに住んでみたい。

 

▲本当に誰もいない。ちょっと不安になるくらい。

 

▲かの有名な(?)ヴァザーリの回廊の終着点。

 

▲「TI AMO」(あなたを愛している)

こんな落書きは世界共通ですな。

 

▲丘の上には素敵な建物。

以前はカフェテラスだったけれど今は閉まっていて残念。

 

▲そして振り返ると街が一望できる。

 

今年2021年のいま、トスカーナ州は

コロナの感染状況による措置により

オレンジゾーン(部分的にレッド)

半ロックダウン状態だそうで、

美術館、博物館などは閉鎖されているとか。

この春の一番美しいときに

誰も訪れることのないボーボリ庭園は、

きっと2020年2月におわりに

わたしが行ったときとおなじように

朝だけではなくて午後も夕日の時間もずっと

鳥のさえずりと木々を揺らす風の音だけが

響いているのだろうなぁ、と

寂しく美しい様子を想像しています。

 

つぎにイタリアへ行けるとき、

どんな季節であっても

(寒風でも真夏のカンカン照りでも)

また人がいない朝一番で乗り込んで

ボーボリを鳥といっしょに

ひとり占めするのだ!

だってきっとわたしだけではなくて

ボーボリの森に帰りたがっている人は

沢山いるはずですから!

・・・と、今から作戦を練っております。

 

うう~、イタリアに行きたい。

 

Firenze 2020-15 3月04日

 

サンタ・マリア・ノヴェッラ広場に面して

タッシナーリというお店があります。

こちらは刻印屋さんです。

 

▲TASSINARI

Incisore : 彫板

Timbri : 印

Targhe : 表札

Stampi per doratura : 金箔細工用刻印

こんなものを扱っているお店です。

 

▲Brunitoi Agata

箔用のメノウ棒も。ガラス窓に

サンタ・マリア・ノヴェッラ教会が写ります。

 

▲こちらの印は、おそらく革細工用。

我らの古典技法には細かすぎるのですが

とても美しい道具です。

 

こちらで道具をいくつか購入しました。

回転式の印を3本と、刻印1本。

 

これらすべて、お店の裏手にある工房の

手作りだとか。刻印は古いものに

あたらしい柄を取り付けてありました。

 

▲刻印はピンボケ・・・すみません。

ゆるいアール状に点が5つ並んでいます。

 

▲これまたピンボケ・・・花模様

▲ギザギザカーブ模様

▲点々模様 タコ足風・・・

回転式のものは、買ったは良いけれど

まだ使いこなせていません。

練習が必要。

 

とても商売熱心で親切なおじちゃん(失礼!)が

いろいろと説明しつつ見せてくださいます。

外国人の対応にも慣れている様子です。

オーダーメイドの印も作ってくれるそうで

「漢字でもなんでも大丈夫!」とのこと。

時間を忘れて滞在してしまうような

楽しいお店です。

 

Cosimo Tassinari dal 1890 Incisori
Piazza di Santa Maria Novella, 2/R
50123 Firenze

 

 

Firenze 2020-14 2月18日

 

彫刻修行先のグスターヴォさんの

工房からの帰り道は、行きと違って

サン・マルコ教会に寄るのが日課でした。

運が良いときにはパイプオルガンの

練習が聴けたりするのです。

 

そんな日々で見たのが下のお知らせでした。

 

2月18日は我が師フラ・アンジェリコの命日で

夜6時半から記念ミサがあるとのこと。

カトリック信者ではないわたしですが

参列することにいたしました。

 

6時過ぎに行きますと準備が進められていました。

修道士の方が足早に物を運んだり、

後ろではパイプオルガンと合唱の練習も。

 

 

ミサがはじまる頃にはほぼ満席になりましたが

東洋人はどうやらわたしひとりだった様子。

 

厳粛で美しい教会音楽とともに、

アンジェリコの生涯と功績

サンマルコ美術館がいかに重要であるか

などなど、アンジェリコファンにとっては

有り難く嬉しいお話がされたのでした。

 

わたしは幼稚園に通う前から小学校卒業まで

教会の日曜学校へ毎週通いました。

(プロテスタントの教会でした。)

深い信仰を持つまでには至りませんでしたが

わたしにとってキリスト教はとても近しい存在です。

だけどまわりの信者の方々からしてみたら

ただの興味本位の観光客が紛れていると

思われただろうな、とお邪魔してしまったようで

申し訳ない気持ちにもなりました。

教会という固い結束のあるコミュニティに

外国人のわたしが突然参加するのは

やはり難しい一面があったと思っています。

 

フラ・アンジェリコが亡くなったのは1455年

ローマ滞在中の60歳のときでした。

565年後の2020年2月18日の夜でした。

 
Fra Angelico
 
 
 

Firenza 2020-13 2月04日

 

ローマ日帰り旅行、充実しました。

ドーリア・パンフィーリ美術館に長居して

タクシーに飛び乗ってどうにかこうにか

発車5分前にローマ中央のテルミニ駅に到着。

うひゃー・・・焦りました。

▲ホームには銀と赤のフレッチャ・ロッサの車両。

「赤い矢」という名前、いかにも速そうです。

 

イタリアには主に2種類の高速列車があり、

上のフレッチャ・ロッサは旧国鉄系、

今回帰路にわたしが乗るのはイタロ(ITALO)です。

ホームに入ってきました。

NYV社のITALOはフェラーリと同じ色使いだとか。

▲こちらITALOの車両、かっこよいのです。

ヒョウ柄コートの奥様のバッグも赤。

 

さて、ゆっくりと発車しました。

さようならローマ、また来ますよ。

本当は今すぐにでも行きたいけれど。

 

▲これから明かりが灯り出す家々。

 

▲住宅街から徐々に郊外へ。

 

▲上りのほうが車が多い。皆が家路を急ぐ時間・・・

 

▲そうして平原に日が沈み、もうすぐ一日が終わる。

 

フィレンツェS.M.N駅には夜7時半に到着。

もう真っ暗になった街を足早に帰宅しました。

いやはや・・・大変に充実した濃い一日でした。

 

 

Firenze 2020-12 1月21日

 

ひきつづきローマ日帰り旅行から。

 

人込みのパンテオンから向かった

「ドーリア・パンフィーリ美術館」は

貴族のお屋敷を美術館にしてありますが

現在も広い敷地内にご家族で住んでおられるという

本当の(と言うのでしょうか)貴族のお屋敷。

 

にぎやかな大通りに面した入り口から入ると

いくつものアーチを通り抜けるごとに静かになって

「立入禁止」の門の向こうには美しい中庭

そして高級車が並んでいたりして

まさに「今も使われている生きたお屋敷」の姿なのです。

 

 

さて、これまた優雅で大きな階段を上った先の

美術館は、フィレンツェのルネッサンス様式

質実剛健とは全く違う華やかなバロック風~

ロココ風の室内が続きます。

▲廊下という廊下すべてに展示されている作品。

美しい天井も見逃せません。

 

▲コロナ前の日本の企画展だったら行列必至の

カラヴァッジョですが、立ち止まる人も少なく・・・

 

▲フィリッポ・リッピにいたっては

大きな部屋にわたしひとり、貸し切り状態という幸せ。

だけど室内は照明が暗かった・・・

 

このほか、ラファエロ、ティツィアーノ、ベッリーニ

パルミジャニーノ、ベッカフーミなどイタリアの巨匠

北方ルネッサンスやスペインの有名どころもたくさん!

もちろん額縁も祭壇型からトンド(円)

ルネッサンススタイルもローマらしいバロックも

ありとあらゆる作品を見ることができるのでした。

 

▲ベッリーニの作品。イエス・キリストの表情がかわいい。

サルバトール・ローザスタイルの中部イタリアらしい額縁。

 

▲ベッカフーミはトンドが好きなのですな。

 

程よく空いていて、室内インテリアも

絵画も彫刻も、そしてテキスタイルや衣装も見られる

なんともてんこ盛りな美術館です。

時間が足りなくてじっくり見られなかったのが残念!

再訪を誓ってフィレンツェへの帰途へつきました。

 

museo di palazzo doria pamphilj

 

Firenze 2020-11 1月07日

 

ことしも引き続き2020年2月の

イタリア滞在記をご紹介させてください。

 

ローマへの日帰りの旅、

カントさんのアンティークフレームギャラリーと

ミルコさんの額縁修復工房を見学したあと

インプットされた情報の多さと興奮の疲れで

ちょっと一息入れなければ・・・ということで

おふたりにはお暇を告げ、ひとりになって

ぼんやりとローマを散策することにしました。

てくてく歩いて頭と心の整理をします。

 

▲カントさんギャラリーの近く Via Giulia

石畳の石の大きさも歩道も建物の色もデザインも

なにもかもフィレンツェと違う。

 

▲そしてテヴェレ川へ。奥にヴァチカンの

サン・ピエトロ大聖堂のクーポラが見えています。

フィレンツェのアルノ川より大きくてゆったりとした流れ。

 

サンタ・マリア・ソープラ・ミネルヴァ教会

 

この教会には我が師(自称弟子のわたし)

フラ・アンジェリコの墓所があります。

じつはここを訪ねるのは3度目です。

でもいつも閉まっていてまだ一度も入っていません。

なんでしょう、また来てねってことでしょうか。

嫌われているのか運命か。お師匠様・・・。

(開いている日時を調べない自業自得!)

ものすごくがっかりして、そのまま

斜め前にあるパンテオンに向かいます。

▲パンテオンの斜め裏側から。

相変わらずの空の青さがすがすがしい。

 

パンテオンでは天井の穴から真っ青な空を眺めました。

この天井の美しい模様と光を見ると落ち着きます。

 

それにしてもいつも混んでいるパンテオン・・・

この頃はまだコロナ禍は遠い感覚でした。

いま思えば、このぎっしり観光客のなかに

感染者がいた可能性も十分あったわけですが。

早々に出まして、さて。

帰りの電車まであと2時間ちょっとあります。

せっかくですからまだ知らない美術館へ

行くことにいたしましょう。

近くにある「ドーリア・パンフィーリ美術館」へ

向かうことにしました。

つづきます。

 

 

Firenze 2020-11 12月03日

 

フィレンツェからローマへ遠征のつづきです。

アンティークフレームのギャラリー

「La Cornice Antica」を拝見したあと、

近所の額縁修復工房へ行くというカントさんの

お供をさせていただけることになりました。

 

ギャラリーから歩いて数分、大きなお屋敷の奥深く

こんなところに工房が?と思うような場所に

明るい中庭に面した額縁修復工房があるのでした。

 

▲「患者」の額縁が修復されて元気いなるのを待っている。

 

▲額縁にとどまらず、箔物の修復全般を請け負っている。

奥には小さなコリント式の美しい柱が!

 

▲パオラの工房と似た準備台にはやはり湯煎のお鍋缶。

前日はバレンタインデーだったからか、赤いハート型の

チョコレート箱を発見・・・フフフ。

 

▲いちど分解してからサイズを変えて組みなおす。

 

この工房のミルコさん(かわいいお名前だけど男性)も

カントさん同様にとても気さくな方で

なんでも見て良いよ、聞きたいことがあれば何でも答えるよ

と言ってくださったのには感動でした。

 

さっそく「これは何、あれはどうするの、それはどう使うの」

などと遠慮なく質問をして、写真も撮らせていただいた挙句

そそくさとメールアドレスも交換させていただき・・・

これで帰国後のひとり作業時に疑問や不安があっても

相談できる方ができて、心強いのです。

 

慣れ親しんだニカワや石膏、油性塗料の香りがする工房は

なんだかとてもよく知っている場所のようであり

置かれている額縁はまったくの別世界のようでもあり。

 

ああ、こんな工房でこんな額縁の仕事ができたらなぁ・・・

イタリアでイタリアの額縁を修復する生活、してみたいなぁ。

などと夢と想像(妄想)はぐんぐんと広がりました。

 

 

Firenze 2020-10 11月23日

 

ローマへの日帰りの旅のつづき。

 

ローマは地下鉄があり、バスもたくさんありますが

なにせよく知らない街ですのでタクシーが一番です。

ギャラリーの住所を言えば真ん前まで行ってくれます。

 

さてさて、午前11時にギャラリーへ着きました。

ですが・・・閉まっている!

カントさんには時間をお知らせしておらず失敗しました。

てっきりお店のように開いているものと

思い込んでおりました。困ったぞ。

カントさんへはインスタづラムのチャットから

連絡したところ、あと5分で戻りますとのこと。

ひとまずほっとして、美しい内部を覗き込みます。

▲鼻息荒く窓から覗き込む。でも暗い・・・。

 

そうこうするうちに無事にカントさんが登場して

ギャラリーを見学させていただきます。

もちろん購入なんて出来ないことは分かっていましたので

せめてお時間頂戴するお詫びとして日本から

手土産を持って行ったのですが、正解でした。

想像以上に桁が違う。

なにせ、展示されている額縁のレベルが超一級品ばかり。

なんと言ったらよいのでしょうか、尋常ではないのです。

 

上写真の祭壇型額縁は1500年代にフィレンツェで作られたもの。

来歴もほぼ分かっている由緒正しい額縁です。

そして既にご売約済みでした。

誰もが知る大きな美術館の、おののくような有名絵画が

納まる予定だとか。(はっきりお伝えできずすみません。)

 

わたしの大好きな、ちいさな祭壇型額縁もたくさん。

1500年代から1700年代末、ルネッサンスからバロックの

さまざまな装飾が施された額縁が美しく並んでいるのです。

本や美術館でしか見ないような額縁がずらり。

ここはどこ、天国ですか。

 

以下、素晴らしいとしか言いようのない額縁をご覧ください・・・。

わたしがあまりに興奮して青くなったり赤くなったりしつつ

必死で見ていると、カントさんは「触っていいよ~」などと

気軽に言いつつ説明してくださるのでした。

どこそこ所蔵のレオナルド・ダ・ヴィンチを入れた

額縁は僕のところのだよ~とか、そんなお話も。

レオナルドの額縁・・・そうですか。ああ仰け反りそう。

 

近くから遠くから眺め、裏側も見て彫り跡も見て

触って撫でて、こっそり匂いも嗅いだりして!

そして貴重な本も見せていただいたり、

どうしよう、もう嬉しすぎて倒れそう。

鼻血が出なかっただけ良かったのかもしれません!

 

わたしの額縁の世界なんてほんのほんのわずか。

世界のレベルに触れて、あまりの広さと重さに

押しつぶされそう、飛ばされてしまいそうです。

だけどとても深い感動を得ました。

 

La Cornice Antica di Fabrizio Canto

 

Firenze 2020-9 11月09日

 

今回の滞在の主な目的3つのうちのひとつ

ローマにあるアンティークフレームギャラリー

「La Cornice Antica を訪ねる」を決行する日が来ました。

まずは電車(イタリアの新幹線のような特急)を予約します。

昔は前日までに駅で時刻表を見て、窓口に並んで

不愛想なオバチャマから切符を買うという試練(?)がありましたが

いまはネット予約、クレジット払いですから

自宅でパジャマ姿であっという間に済ませるのです。

Omio というサイトで前日に予約・購入しました。

人気の時間帯は高く、午後の早い時間などは安い。

そして直前のキャンセルチケットなどに出会うと

おどろきの安さで買えるようです。

わたしは往復とも便利で人気の時間だったからか

片道40~50ユーロくらい、往復で13000円ほどの記憶です。

 

さて、朝9時前発の電車ですので、8時半には駅に到着。

ギャラリーオーナーのファブリツィオ・カントさんには

今日うかがう旨をチャットでお伝えしましたので大丈夫なはず。

▲電光掲示板でまめにチェックします。

出発ホームが急に変更になって慌てることもあります。

左右にあるのは切符自販機です。

 

▲Biglietteria 切符売り窓口はガラガラ。

長蛇の列だったのは昔のことのようです。

 

スマホの画面で予約ページを表示して、改札を抜けます。

昔はこんな改札はなくて、直接乗り込んだものですが

これまた時代は変わったのですね。

さて、無事に座席に納まりました。

この電車はミラノ発でしたので既にたくさんの乗客で

ほぼ満席でした。

新幹線同様1等(グリーン)と2等(普通席)が

ありまして、わたしは2等席通路側です。

▲窓からはのどかな田園風景。良い天気です。

 

2時間弱でローマ中央のテルミニ駅に到着。

眠って乗り過ごすのも恐ろしいのですが、

そもそも眠りこけている人はまずいません。

盗難が怖いから、というのもありそうですが

電話で話している人、同行者とおしゃべりしている人で

結構にぎやかですし、PCやスマホを見ている人がほとんど。

わたしはと言いますと、やはりタブレットを見たり

ぼぉっとしたりお手洗いに行ったりしているうちに

あっという間に着いちゃった、という感じでした。

 

テルミニ駅到着後、外に出たら・・・

真っ青な雲一つない空。

広い!

建物が大きい!

笠松がたくさん!

フィレンツェと比べてどぉ~~んと広くて明るい。

日本はどこの都市へ行っても駅前はほぼ同じ雰囲気ですが

イタリアは地方それぞれ建物も道路も匂いも変わります。

フィレンツェとの違い、都会の雰囲気に驚きつつ

タクシーに乗り込みいざいざ。

カントさんのギャラリーへ向かいます。

 

つづきます。

 

 

Firenze 2020-8 11月02日

 

なんだかお食事の話ばかり続けましたが

もちろんグスターヴォ師匠との修行も続きます。

▲手前の机をお借りしていたのに、とうとう

師匠の机の端っこに割り込み。おまけに商売道具の

彫刻刀もお借りする図々しいわたしです・・・。

 

そして、わたしの彫刻刀の切れ味の悪さに驚く師匠・・・。

首を振り振り手早く研いでくださるのでした。

▲緑の小さな機械が電動研磨機

▲まずは粗目の石で形を整えて

▲バッファをかけて仕上げ。ものの数十秒。

あっという間に切れ味がよみがえる!

 

わたしが普段、人口砥石でガサゴソ研ぐと話すと

さもありなん、と最後にはあきれ顔になってしまう!

すみません・・・お恥ずかしい。

(手で研ぐのが悪いのでは決してなくて、つまり

わたしがヘタクソということでございます。)

 

じつは自宅にも同じような電動研磨機があるのです。

家族のものなので、使い方も教えてもらえるのです。

だけど、なんだか避けて今に至っており

(何にせよ電動工具は速くて音が大きくて苦手です、

いや、苦手とか言っている場合ではないのですけれど。)

やはり根性を据えて電動研磨機使用を習得せねば!

と思ったのでありました。

・・・おいおいに。ハハハ・・・。

 

 

Firenze 2020-7 10月22日

 

イタリアのバールはカウンターでエスプレッソコーヒーを

さっと飲んで、さっと出る!というのがイメージですが

甘いものもや軽食もとても充実しているのですよね。

一口甘いものが食べたいときにはチョコレートを一粒とか

500円硬貨くらいのちいさなタルトがあったり。

(ミニョンと呼ばれています。なぜかフランス語。)

そしてわたしはイタリアに来たら必ず一度は食べたい。

それはカンノ―ロであります。

 

シチリアの銘菓ですが今や全国区のバールにあります。

揚げた筒状の生地にリコッタクリームをたっぷりと。

そして粉砂糖をふりかけてかぶりつくお菓子です。

ちょっと素敵なお店でサーブしてもらっても

フォークでは無理。最後には手づかみでかじることに・・・。

▲ここはピアッツァ・レップッブリカ(共和国広場)の

角にあるカフェ・ジッリ(Caffè Gilli

 

またある時は紅茶専門店へ。

イタリアと言えばコーヒーの国ですが、今は

フィレンツェ発の紅茶専門店 La Via del Te があります。

茶葉の入ったポットで入れてくれるたっぷりの紅茶と

アップルパイでございます。

(Caffè Gilli ではティーバッグ。イタリアでは普通です。)

予想以上に大きな一切れ、これまたたっぷりと

アイスクリームが添えられている!

▲断面に見えているリンゴのボリュームにわくわくする。

甘さも控えめで大きな一切れも平らげてしまいます。

 

あたたかいパイに乗せたクリームがすこし溶けたころに

パクっと一口。ううむ、こりゃ堪らんのです。

 

ただ、カンノーロも巨大アップルパイ(アイス添え)も

どちらもカロリーは知らないが吉、といったところ。

たま~に食べるので丁度良さそうです。

 

カウンターの立ち飲みなら1.5ユーロ程度で

エスプレッソコーヒーが飲めるけれど、

着席するととたんに値段が上がるのがイタリア。

でもたまには良いでしょう。

ゆったり座って甘いものと美味しい紅茶でおしゃべりしたり

考え事をしたりと楽しんだ思い出でした。

 

 

Firenze 2020-6 9月28日

 

ひきつづき外食ご紹介編です。

なにせ気ままなひとり旅(ひとり滞在?)ですので

気が向いたらぽいっと行って好きなものを食べる。

とても気楽で楽しいけれど、たまに寂しい・・・

でもまぁそれも醍醐味でございます。

 

週末はグスターヴォさんの彫刻授業も

パオラの工房手伝いもありませんので、思い立って

「捨て子養育院」美術館のカフェへ。

Caffè del Verone 

ここは様々なガイドブックやネット記事で紹介されていて

ご存じの方もたくさんいらっしゃるでしょう。

美術館付属ですけれど、カフェだけ行きたい!

という場合もOKなのがまた素敵なところ。

▲ドゥオーモを北側から眺める。

 

捨て子養育院だった建物の洗濯物干し場、つまり

屋上テラスが数年前にカフェに改装されたそうで

なにせもう眺めが素晴らしいのです。

日当たりも良くて空いていて、のんびりした雰囲気。

この日はランチ目掛けていきましたので

カジキマグロのカルパッチョとクラフトビール。

紙袋には数種類のパンが入っていて、

トスカーナの塩なしパンとカルパッチョの塩味が

絶妙なのでした。

▲お昼からビール・・・良いのです、休日ですから。

イタリアでもクラフトビールは盛んで、白ビールが美味しかった!

 

ガラスに覆われた室内は2月でもサンルームのように

ポカポカして、目の前にはドゥオーモの絶景があって

ひたすらぼぉぉぉ~~~っとしてしまう。

あまりに気に入ったので後日友人とまたランチです。

この日はランチタイムを過ぎていたけれど

快くランチ対応をしてくれてさらにファンになってしまう!

(空いていたからという理由もありそうですが。)

▲この日はツナサラダ。パンと席料込み16ユーロだったでしょうか。

日本なら二人分はありそうなサイズにびっくりです。

安くはないけれど、このボリュームとロケーションなら

まったくもって悪くないと思います。

 

観光客があふれるフィレンツェで、ゆっくりできて

気持ちの良い場所ってあまり見つかりませんけれど

ここはとても良い場所、おすすめです。

あまり知られて混まないでほしいなぁ・・・などと

思ってしまいつつのご紹介でした。

 

 

Firenze 2020-5 9月14日

 

夕方になるとほぼ毎日通っていたパオラの工房では

もっぱらわたしは力仕事担当でして、石膏磨きや

画材店Zecchi へのお使いで走ったり。

そして模様入れ担当だったマッシモが不在な今、

及ばずながらわたしにバトンが回ってきました。

▲左の額縁が見本。右の額縁に同じ模様を描きます。

 

▲描きました。まだ金も色も生々しい。

 

▲そして翌日行くと古色が施されていた。

 

▲ピンボケすみません。まだ金が黄色い。

これからさらに古色を追加します。

 

そして閉店間近になると、愛犬と散歩中のグスターヴォさんが

あいさつに立ち寄ってくれるのです。

じつはパオラの工房とグスターヴォさん宅は目と鼻の先。

元保護犬のラーラがかわいくてかわいくて仕方がない様子です。

▲とても賢くおとなしいラーラ、眼差しがいじらしい。

 

パオラが「この子(わたしの事。ほぼ母心のパオラ)の様子はどう?

毎日あなたの工房に通っているんでしょう?」と

グスターヴォさんにたずねると

「うん、がんばっているよ。

だけどね、とにかく仕事が遅いよ。遅い!」

と言われてしまったー!反省です。

留学当時にもマッシモに「仕事が遅い」、パオラには

「時間はお金だからね、早くしないとだめよ」と

言われていたのです。いやはや、成長がない。

 

でも、その後にグスターヴォさんとパオラが

「仕事が丁寧で細かいのがきみの良いところだから!」

「丁寧さを生かす仕事の仕方をすれば良いのよ」と

言ってくださったのでした。

ふたりのお師匠様に慰められてしまって

反省しきりな夜でございました・・・。

 

 

Firenze 2020-4 9月07日

 

前回は自宅のしがない食事風景ばかりを

お目にかけまして恐縮でございましたが

今回から外食編をご覧ください・・・。

 

パオラの工房をちょっとお休みしまして

留学時代の友人Gとアルノ川沿いにあるエノテカへ。

Signorvino Firenze

▲夕方のテラスからの眺め。ポンテ・ヴェッキオのすぐ横なのです。

 

生まれも育ちもフィレンツェの、フィレンツェ人らしいG、

彼はソムリエでありワイン卸売をしていますので

任せておけばおいしいワインに会えるのは間違いなし。

今回はGが双子のパパになったささやかなお祝いとして

ご馳走することにしました。

外食と言いますか、アペリティーヴォ(食前の集い?)です。

▲すっかり落ち着いたお父さんの顔になっていたG

子供がかわいくて仕方がなくて、話すだけで笑顔になる!

 

選んでくれたのはロゼワイン(双子は女の子だから!)

だけど、琥珀色のスッキリとしたおいしいワインでした。

 

このお店の良いところは、とにかく眺めが素晴らしいこと。

便利な場所で観光客が多いけれど、お店の方はフレンドリーで

とても親切ですし、モダンなインテリアで落ち着きます。

▲来たときの青空から徐々に黄昏に変わる空を眺めるだけでしあわせ。

ポンテ・ヴェッキオのお店に明かりが灯るとなんだか切なくなる。

 

2月のテラスは少々寒いけれど、ひざ掛けも貸してくれて

お酒と会話で体もポカポカ、つい長居してしまうのです。

店内ではワイン販売はもちろん、カウンターもあり

ちょっとした休憩にひとりで立ち寄るのも良いかもしれません。

 

 

Firenze 2020-3 8月31日

 

ひとり暮らしの1ヵ月、基本的に毎日自炊です。

なんとなく記録として、食事を写真に撮りました。

その一部をご覧いただこうと思います。

他人の食事内容なんてご興味ない??

まぁそう仰らずに・・・

 

毎日のスケジュールはおおよそ、午前9時から12時まで

グスターヴォさんの工房にて額縁彫刻の修行、

帰宅の途中に美術館や教会に寄り道をする。

そしてアパートに帰ってからお昼ごはん。

お昼過ぎは洗濯したりスーパーマーケットに行くか美術館へ。

夕方5時にパオラの工房へ(午後の開店は4時半だけど

時間ちょうどには開いていないことも多い)。

夜の7時半か8時まで手伝って、帰宅してからお風呂、夕飯。

そんな毎日なのでした。

 

朝ごはんは東京でもフィレンツェでも同じ、

お味噌汁とシリアルとミルクティーです。

違いと言えばフィレンツェではインスタント味噌汁・・・

2月の寒い朝に温かなお味噌汁は欠かせませんのです。

▲前回を踏まえて、赤いランチョンマットと

緑色のお箸を持参いたしました。

 

お昼ごはんはパスタがほとんどでした。

朝出かける前にマカロニを水に漬けて出発。

帰宅したらふやけたマカロニが待っていますので

すかさず着火、すぐにゆだってすぐに食べる!

ついでに野菜もゆでて、大好きなペストジェノヴェーゼで

和えるだけという手抜きランチでございます。

▲芽キャベツが安くて大喜び!

水漬けパスタはイタリア人が聞いたら変な顔をしそうだけど・・・

腹ペコで帰宅するわたしにはとても有効でした。

 

▲たまにイタリア米を炊いて、冷凍サーモンを

塩じゃけにして日本を懐かしむ。

こちらの冷凍サーモンは皮無し。皮がおいしいのに!

 

▲マルタイの棒ラーメンは荷物の必需品。

キャベツとネギだけで十分おいしい。

 

夜はすっかりくたびれて、自分だけのために

料理をする気力は残っておらず・・・さらなる手抜き。

ルッコラや茹で野菜と、アボカドやビーツ、チーズと果物。

イタリアならではのおいしいハムやサラミ!

たま~にお肉かお魚、そして白ワインは何としても!

タブレットで日本のニュース番組を見ながら食べるのでした。

 

▲夜は炭水化物抜き。でもお酒で差し引きゼロ・・・。

 

▲チーズを豚肉で巻いて焼くだけ!のものをスーパーで発見。

とろけるチーズがおいしかった。

 

▲たまにロゼワインにしてみたり。飲まない日はない・・・。

 

▲ニシンのマリネも売っていました。とても塩が効いていた!

 

▲黒いのはビーツ。ゴルゴンゾーラと食べると美味!大好物。

 

▲鳥の手羽は手羽先と手羽元が一緒のまま売っている。

ひとパック10本入り・・・冷凍庫もなく食べきれなかった罪悪感。

 

▲マグロの「タルタル」つまりお刺身もスーパーの隅っこで発見。

マグロでお腹がいっぱいになるしあわせ。

 

と、まぁなんともノンキな食生活を送りました。

振り返るとあまり健康的とは言えませぬ。

途中でちょっと風邪気味になりましたけれど

体調を崩すことなく1ヵ月暮らしました。

 

次回(まだつづく!)は外食編です・・・

 

Firenze 2020 -2 8月24日

 

2月初頭からイタリアのフィレンツェへ

彫刻修行に行ってまりました。

もうずいぶん前にお話ししました「弟子入り修行」先

グスターヴォさんの工房です。

 

工房のあるサンタ・レパラータ通りへは

アパートから歩いて15分くらい、

シニョーリア広場を抜けてドゥオーモの前を通り、

サン・ロレンツォ教会の横からさらに北上。

観光名所を眺めつつ早歩きで気持ちが良い通学路です。

日本から持ってきた木地と彫刻刀、そして

お菓子のお土産を担いでいざいざ!

 

初日は朝いちばんで工房にてご挨拶、そして

さっそく翌日から特訓が開始されたのです。

 

▲グスターヴォさんもわたしもまだお互い様子見といった感じ。

そして出だしからびっくりする。

 

何に驚いたかと言えば、まず出だしは三角刀で

アウトラインを取ってしまうということ。

留学時に学校の彫刻の授業で教わったっけ??

いや、これがプロの時短+技術か??

頭はぐるぐる、そして「さぁやってごらん」と言われて

 

・・・ふたりで固まってしまいました。

だって出来ないのですもの! 

大きな三角刀を滑らかなカーブで均一の深さで

彫り進めていくには相当な腕力と握力が必要なのです。

わたし、自慢ではありませんが(いや自慢だけれども)

腕力と握力は女性としてかなりあるのですよ。

なのにまさか出来ないなんて初日から自信喪失。

どうにかカーブを彫れても、最後に止められない、

あまりに力を入れすぎて彫り抜けてしまうのです。

 

前途多難な始まりの日なのであります。

 

continua…

 

Firenze 2020-1 8月17日

 

夜に到着して翌日の午前中、さっそく

額縁師匠パオラの工房へ駆けつけます。

なにせ昨年2019年夏におおきな手術を受けて数か月療養し

いまは諸事情でひとりで工房を続けているパオラ。

心配で居ても立ってもいられないのでした。

 

工房に着いてまず目に入るのはショーウィンドウ。

昔から見慣れた彼らの作った額縁と

フィレンツェ・バロックスタイルの額縁。

▲別名ピッティ・フレーム(と、思います)。

ピッティ宮殿内のパラティーナ美術館に

このタイプの額縁がたくさん展示されています。

 

▲顔を隠して失礼します。

パオラとわたし、工房預かり犬のミルティッロ。

パオラが踏みしめているのはミルティッロのベッド・・・ああ。

 

パオラはすっかり白髪になって痩せているけれど

笑顔と毒舌は相変わらず!

ひとまず笑顔を見て、お店の繁盛ぶりを見て

ホッと胸をなでおろしたのでした。

 

 

Firenze 2020 prologo 8月10日

 

今年2020年の2月ひと月の予定でフィレンツェに

滞在した当初、まさかこんな事態(Covid-19)などに

見舞われようとは思いもよらず。

1月時点ですでに中国では大変な状況になっていたけれど

「日本よりイタリアのほうが安全かもしれませんね」

などと会う人には言われていたのです。

その後の世界状況はもうご存じのとおり・・・。

 

そして半年がすぎて8月になった今現在は

イタリアはおろか隣県への外出も考えざるを得ない。

けれども、心と記憶には2月のフィレンツェ滞在が

生き生きと残っていて、今の息苦しさと

先の見えないもどかしさの小さな救いになっています。

忘備録もかねて、少しずつお話を聞いていただければと思います。

▲帰りの飛行機で見たうつくしい朝日。

 

さて、今回は2月3日出国28日帰国という予定でした。

向かうは我が第2の故郷フィレンツェ。

そして滞在先は2018年と同じアパート、中心中の中心です。

勝手知ったる我が街の、勝手知ったる我が家

と言いますと大げさですけれど、荷物の準備にしても

心身の安定にしても、短期間でも以前に「住んだ」部屋は

もうわたしのテリトリー、目覚めの眺めで安心したのでした。

▲ベッドから見上げると、とにかく天井がたかーい・・・

 

今回の目的はふたつ。いえ、みっつ。

1.彫刻師グスターヴォさんに弟子入りして彫刻技術を学ぶ。

2.昨年夏に大手術を受けた額縁師匠パオラに会って笑顔を見る。

3.ローマの「La cornice antica」アンティークフレームギャラリーを訪ねる。

 

時差ボケで早朝に目が覚める(4時!)けれど、

なんだか得した気分にもなったりします。

まずは近所のポンテ・ヴェッキオで街との再会を喜びました。

 

continua…