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古典技法額縁の見本を作る 仕上げワニスと完成 1月05日

 

ぼんやりしておりましたら

年を越してしまいましたこのシリーズ

見本額縁制作、本日最終回でございます。

 

前回ですべての装飾入れを終え、

しばらく寝かせて乾かした額縁に

仕上げのワニスを塗ります。

 

今回は2種類を使いました。

下写真左はホルベインのテンペラワニス

右はゼッキのシェラックニス(艶消し)

どちらもアルコールベースのものです。

 

▲それぞれ特徴が違う

 

今回の額縁、右長手のグラッフィートと

ミッショーネは特に傷がつきやすいので

装飾したらあまり動かさず触らず

緩やかに乾燥させて速やかにニスで保護!

左下の銀箔も、これまた錆びて変色するので

あまり悠長にしておられません。

 

 

ホルベインのテンペラワニスは

・下短手左の銀箔

・右長手上半分のグラッフィート

 

ゼッキのシェラックニスは

・左上角の「磨く前の金箔見本」

・右長手下半分のミッショーネ

・側面黒テンペラ塗装部分

 

以上に塗り分けました。

その他の金箔部分には基本的に

ニス等を塗る必要はありません。

なにせ純金ですから、変色もせず

メノウ磨きした古典技法水押し箔は

とても丈夫なのです。

 

 

わー、完成しましたぞー。

 

グラッフィートとミッショーネ、

同じ黒テンペラと純金箔ですが

技法の違いで表現が随分変わります。

 

 

実物は来年3月にお披露目いたします。

また詳しくご案内させていただきます。