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GREENE & GREENE 9月13日

 

2011年 LOWY「A CHANGE OF TASTE」展

そして三菱一号館美術館で開催された「バーン=ジョーンズ」展と

アーツ&クラフツに関するお話が続いていますが

今日ご紹介する本もまたアーツ&クラフツ時代の建築家

チャールズ・グリーンとヘンリー・グリーン兄弟の

木造建築の写真集です。

この本はアンティークショップ(相も変わらず)の

本棚で見つけたものですが 嬉しい出会いでした。

額縁と家とインテリアは 歴史もデザインも全てにおいて

連続した流れでつながっています。

歴史的な名建築家の作った家には その家に合わせ同時に作られた

額縁や家具がある場合が多く これを観る機会は貴重です。

 

アメリカのカリフォルニア州にはグリーン兄弟の

それぞれの自宅をはじめ 幾つもの邸宅が残されています。

日本の文化を愛し 大きな影響を受けた兄弟が作った家には

神社や仏閣建築のような木の組み方 欄間のような装飾

浮世絵の影響が感じられるステンドグラス・・・

でも 単なる東洋の模倣ではなく 決定的に新しくオリジナル性豊かです。

飾り金具の使い方 ちょっとしたカーブ

壁や家具に使われる木肌の美しい照りなど眺めていたら

どきどきしながらため息が出てしまいます。

 

 

KANESEIの額縁は古典技法の箔仕上げを中心にしていますが

この本でグリーン兄弟の遺した建築を見て以来

日本の伝統的な木肌を生かす仕上げを

西洋的な額縁に使ってみたい と思っています。

日本画にも洋画にも合うオリジナルの・・・そんな額縁です。

 

データ: 「GREENE & GREENE  MASTERWORKS」

著者 Bruce Smith

写真    Alexander Vertikoff

Chronicle Books , San Francisco

1998年発行