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額縁見比べ ヨーロッパと日本 2月15日

 

まだ雪が残る箱根の山の上

ポーラ美術館に行きました。

pola2016 (2)

「自然と都市 印象派からエコール・ド・パリまで」という展覧会を開催中。

風景画を中心にモネ、シスレー、ルノワールにシャガール

フジタやゴッホ、ゴーギャンと有名どころがずらり勢ぞろいです。

東京で開催の展覧会なら混雑したでしょうけれど、

平日の箱根ではゆったりと静かに鑑賞できました。

 

作品はもちろんながら、額縁鑑賞も楽しい展覧会です。

フランスのルイ13~15様式でしょう、金の華やかな額縁が主ですが

同じ金でもボーロの色、仕上げの違い、経年での色の変化も興味深いところ。

おそらくここ数十年内に作られた額縁もあって、それらの

古色付けの方法を探って考え込むのも楽しい時間でした。

 

「ポーラ美術館の絵画―日本の洋画、日本画」が別室で開催中で、

そちらでは日本製の額縁を、これまたお腹いっぱい(?)観ることができました。

ついさっき観た本場ヨーロッパのルイ様式の額縁のようなデザイン・・・

だけど日本で作られた額縁は細部のデザインや木地の形、色味がやはり違うのですね。

日本の額縁製造の歴史は、当然ながらヨーロッパよりずっと短く

当初は本場の額縁の模倣からはじまっているのですが、

徐々に「日本らしいオリジナル性」も備えた額縁が作られるようになり、

それが「日本の洋画」にしっくりと合っている、ということを

あらためて確認できました。

pola2016 (1)

モネの「睡蓮」、シャガールの恋人たちの様子は何度観ても素敵ですし、

フジタの「姉妹」と岸田劉生の「麗子坐像」は、作品と額縁の

組み合わせを観るたびにため息が出てしまう。

岡田三郎助の「あやめの衣」の実物は初見で感動、

ルソーの「エデンの園のエヴァ」の前で原田マハ著の

ルソー像を思い出す・・・

それはそれは贅沢な、幸せな時間を過ごすことができました。

あまりに沢山見過ぎて頭が痛くなりましたけれど。

3月13日までの開催です。

チャンスがありましたら是非。おすすめです。

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ポーラ美術館