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座れない椅子 茫然と佇む 2月12日

 

瀬戸内海の島の古い家に行った時のお話のつづき。

明るい場所に置かれた骨組みだけになっているけれど

美しい椅子を見たあとで

裏の崩れかけた蔵の入り口に行ってみたら

またもや座れない椅子に出会ったのでした。

 

まるでわたしが入ってきたことに驚いて

茫然とした表情で見返してきたように感じました。

それくらい、ながいながい時間を暗い陰ですごしていて

自分が何だったのかも忘れてしまったような椅子でした。