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ボーロの色もそれぞれ 4月30日

 

石膏を塗り、恐怖の紙やすり磨きを終えた

バルディーニ美術館の額縁摸刻は

金箔下地のボーロを塗るところまで来ました。

 

このボーロには基本的に赤・黄・黒があります。

イタリアでは時代と場所によって

ボーロの色に特徴があるのですが

今回は茶色にしました。

 

このバルディーニ所蔵の額縁、わたしの予想では

フィレンツェの1800年代のものかなぁ!

などと言っておりましたが大きな間違い、

イタリアの額縁史に詳しい方に教えていただいたところ

トスカーナ地方またはエミリア地方で(Toscoemiliana)

1600年代に作られたものでしょう、とのこと。

▲上の写真はフィレンツェのバルディーニ美術館にある

 オリジナルの額縁。2018年訪問時に撮った写真です。

 

また、その時代のトスカーナでは

主に茶色のボーロが使われていたとのお話から

黄色ボーロに黒と赤を混ぜたものを作りました。

ちなみにエミリアは暗い赤、

ローマ、ナポリなど中央以南は黄色、

ロンバルディア、ヴェネトはオレンジ色の

ボーロを使っていたのが特徴だそうです。

 

純金箔も当時1600年代イタリアと

おなじ技法と道具で置いて(貼って)います。

激しい凹凸、側面まで貼り込んであるので

金箔の消費量も恐ろしいことになりそうです。