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楽しむ情熱を 5月26日

 

先日・・・と言ってもひと月以上前ですが

フォトグラファーの知人と話していた時のこと。

わたしが「小箱を発表するからには

もっとブラッシュアップさせなくちゃ。

だけど、ずっと以前に作った小箱を

気に入ってくださる方もいらっしゃるから

不思議だし難しい。」

と言うようなことをお話しました。

そうしたらその人は

「そうですね、ブラッシュアップも大切ですね。

だけど初期の作品から感じる情熱のようなものは

消えてしまうから難しいですよね。」

と仰ったのです。

 

その時大変に「はっ」とさせられたのでした。

 

小箱を作りはじめたばかりの頃の自分にあった

ただ好きで楽しいから作る「おおらかさ」と

迷いながら色々な装飾を試す「ひたむきさ」と。

これが知人の言う「情熱のようなもの」とするなら

今のわたしはどうなったかな?と考えました。

 

以前の小箱を選んでくださる方は

その「情熱のようなもの」を

汲み取ってくださったのでは?

最近作った小箱と違いはあるのだろうか?

 

 

自分と対峙してみれば

すっかり減ったように思っていたけれど

案外と実は減ってもおらず、相変わらず

迷いつつも楽しく嬉々として作っているな!

・・・と気づきました。

心の奥にすっかり追いやられていて

自分で感じられなくなっていたんだ。

ブラッシュアップ、洗練させること、

迷いを感じない仕上がりにすることに

気を取られて慌てていました。

 

さらに洗練した仕上がりを探求しつつ、

これからも「楽しんで作っているのが

感じられますね」と言って頂けるような

小箱と額縁を作りたいと思います。