top » diario

diario

次の角、曲がります。 7月13日

 

この小箱は全面純金箔を貼り磨き

マイクロ点々と普通サイズの点々を打って模様を入れました。

(未だに何と呼んでよいか分からないこの装飾技法。

箔上に小さな点を打って模様を表現する方法・・・シボ加工?)

四隅と中央に、小さな丸のパスティリアでポッチも入れました。

 

磨いた金は黒く吸い込むような輝き

点々部分は光が乱反射してキラキラ白く輝きます。

 

 

この小箱を作りはじめた時、頭の中の予定では

葉模様部分は彩色しようと思っていました。

でも途中でなんだか気が変わり、点々装飾に転向。

 

たまにあることなのですけれど、ある日突然

「彩色じゃないな!これはもう、絶対違うな!!」と

気が変わるのです。

ためらいなく、迷いなく、容赦なく

有無を言わさず「角を曲がる」感じ。

我ながら不思議な感覚です。

 

もちろんこの感覚は「たまにある」程度なので助かっています。

(自分の感覚に「助かる」も何もありませんが!) 

そうでないと年がら年中方向転換することになって

収拾がつきませんのでね・・・。

 

とつぜん曲がった角の先がとても良いか、がっかりするか

それもまた曲がってみないと分からない。

 

 

今回は曲がり角の先に中々良い風景が

広がっていたのではないかと思います。

 

いかがでしょうか。

 

外側サイズ:96×35×31mm

木地にボローニャ石膏、パスティリアでポイント入れ

赤色ボーロに純金箔水押し、メノウ磨き

点打ちで模様装飾