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玉木商会の額縁 その後 9月19日

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銀座一丁目にあった玉木商会。

そこで大正時代に作られたであろう額縁の

修復が終わりましたのでご紹介します。

一番欠損の激しかった部分(先日もご覧いただいた部分)を

写真でご覧いただこうと思います。

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額縁の左下角にあたる部分の装飾がすっかり無くなっています。

幸いにも 左上の角は欠損なく残っていましたので

ここからシリコンで型を取り 石膏を流し込んで

装飾レリーフを再現します。

レリーフ作りと同時進行で 浮き上がっている部分に

これ以上欠損が出ないように接着剤を入れて補修し

裏面の補修もします。

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型から取った石膏のパーツを削り 欠損部分に合わせます。

今回は4つに分けて型を取りました。

欠損している場所を整え 石膏パーツを接着します。

エポキシ系のパテを使って細かい部分の補修と隙間調整も。

上の写真は石膏パーツの一部分 右のあたりに

補彩の色をのせて 様子を見ているところです。

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さて 補彩が完了しました。

色を塗り重ね 周囲のオリジナルとできるだけ

近い色味と質感に調整し 最後に軽くニスをかけて終わりです。

作業をしている部屋は蛍光灯の明かりの下ですが

自然光や電球色の光での色味も確認します。

蛍光灯では色が合っているのに 自然光だと全くだめ!

ということも 無きにしも非ず・・・なのです。

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以上 額縁のレリーフ再現のご紹介でした。

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