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なぜそこに、あゝなぜあなたは書いたのですか 6月04日

 

色々な本を開いて資料を探していたのですが

久しぶりに見たこの額縁、やはりなんど見ても

一瞬驚いてしまいます。


というのも、これです。

表面の金箔の上に直接、整理番号が記入されています。

こちらも。

なぜ。

なにゆえここに書き込むのでしょうか。

まさか油性ペンではないとは思いますけれど。

この額縁、展示するという本来の用途の予定は無く

もはや資料としてだけの額縁なのでしょうか。

 

整理番号、必要ですからね。

額縁の裏側に、紙のラベルを水性の糊で

貼りつけてくれたらどんなに良かっただろう。

 

だれが、いつ、なぜここに書いたかは

知る由もありません。

現在もそのままにされて本にも載せるということは

おそらく理由もあるのでしょう。

でも、額縁を制作、そして修復する立場としては

なんだか複雑な気持ち。

せっかく素敵な額縁作ったのになぁ、・・・とか。

何百年も大切にされてきたのになぁ、・・・とか。

 

ううむ、わたしが気にし過ぎなのだろうか?

せめて可逆性のあるもので記入されていることを

願うばかりです。