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なぜかそこにいつも 1月12日

 

以前、やはりわたし同様に

ひとりで物を作っている方と

おしゃべりをしていました。

 

その方いわく

「特別に気に入っているわけでもなくて

でもなぜか売る気にもならなくて

ずっと家にある作品があるの。

気が付くといつも『傍らにいる』のよ。

なぜだか知らないけど、とにかく

いっつも近くに『いる』のよ!

こうなったらもうきっと、死ぬまで

身近に持っているしかないのよね~」

 

ああ、そうなんだ、やっぱり。

わたしだけじゃないんだ・・・。

 

なぜだか自分でも分からない。

だけど、ふっと気づくといつもいつも

ほんの少し離れた場所——棚の上とか

本の陰とか――にじっと佇んで

こちらを見つめるように「いる」。

そんな小箱があるのです。

 

▲今日もどこかからわたしを見ている・・・

 

わたしは物を擬人化して考えるのが癖だから

「見られている」と感じるけれど

もちろんそんなはずは無くて。

きっと無意識に、その作品をくり返し見ることで

自分の内面の何かを切り替えるとか

紐づけて思い出すとか

あるのかもしれません。