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Atelier LAPIS(アトリエ ラピス)の様子から 2015年8月 8月13日

 

古典技法の工房兼教室 atelier LAPIS は、駅から歩いて3分という

大変便利な場所にありますが、その3分間も辛い猛暑の月曜日。

アトリエではテンペラを描いたり彫刻をしたりと

外の暑さに負けないような静かな熱気に包まれた時間が過ぎます。

 

lapis2015 (4)

NAさんはフィリッポ・リッピの聖母子を部分模写。

背景は金にアレンジしています。

lapis2015 (1)

HAMさんはフラ・アンジェリコの聖母子の天使を模写ですが、

背景は黄金のタペストリーになっていて、

写真では良く分かりませんが、すべて線で織り模様を表現しています。

lapis2015 (2)

MIさんはカマボコ板を下地に使った小さなテンペラを制作しています。

夏らしい金魚。目を入れようと構えたところです。「いざ!」

lapis2015 (3)

HAさんは今日から新しい額縁の制作に入りました。

デザインはすで頭の中で出来上がっていたので

コンパスを使ってさっと印をつけ、あっという間に彫り開始です。

アトリエにはスイスの彫刻刀も揃えてありますが、

HAさんは以前弟子入りしておられた彫師師匠の下で揃えた

日本の彫刻刀をご持参です。

lapis2015 (5)

TAさんは前回、生まれて初めて電動糸ノコとドリルを使って

丁寧に切り出した額縁に、いよいよ彫刻開始です。

エレガントなデザインはマニエリズム風?

 

筆をガラス器でゆすぐ音、彫刻のサクサクという音、

またノミを木槌で打つ音が加わって

雰囲気はすっかりルネッサンス時代の修道院のアトリエか

大きな工房のようです。

さしずめわたしは親方でしょうか!

・・・違いますね。

こっそり見守りつつ、必要以上に干渉せず、の精神で

生徒さんの影分身のような気持ちでいます。

 

根を詰めすぎると呼吸が浅くなって、気づいた時には

頭が痛くなっていることがあります。

生徒さんの質問に答えたり、相談に乗ったりということはもちろんですが、

「さぁちょっと深呼吸しましょう!」と声をかけるのも

わたしの大切な仕事のひとつです。